【例文つき】就活の軸の決め方はどうする?ES・面接での答え方も解説
就活軸
CONTENTS
そもそも「就活の軸」とは?
本音の軸と建前の軸
就活の軸はいくつもつべき?
就活をする上でなぜ軸が重要か
①エントリーする企業の基準になる
②企業との相性を見極めるために選考中に高確率で聞かれる
③内定承諾をする際の最終基準になる
よく使われる就活軸一覧
自分なりの就活の軸を決める方法
就活軸を決める3つのSTEP
ES・面接における就活軸の具体例と答え方ポイント
【例1】ESに書く場合 (教育系IT企業志望の一例)
【例2】面接で尋ねられた場合 (ホテル業総合職志望の一例)
就活軸がなかなか決まらないとき
OB/OGの話をきく
就活エージェントに深掘りしてもらう
まとめ
皆さんの中に「自分の就活軸はこれだ」と自信を持って答えられる方はどれだけいらっしゃいますか?おそらく、自分の就活軸をはっきりと伝えられる人は少ないでしょう。それだけ、就活軸を決めるのは難しいことなのです。
ですが、「あなたの就職活動の軸はなんですか?」という質問は就活でも定石の質問。となれば何としてでも自分なりの就活軸を決める必要があります。
今回の記事ではそんな就活軸の決め方をES・面接での受け答え例と一緒にわかりやすく紹介します。実は就活軸を決めることで、理想の自分に一歩近づくことができるんですよ…!
そもそも「就活の軸」とは?
就活軸は業界・企業・職種を選ぶ上での基準となります。
- ・どんな働き方をしたいか
- ・どんな仕事内容に魅力を感じるか
- ・勤務地にこだわりはあるのか
といった、自分にとって理想的な仕事像を基準として定めることで、適した環境を選びやすくなるだけでなく、後々志望動機にも発展させることができます。
つまり、就活における軸とは「企業選びの軸」なのです。
本音の軸と建前の軸
就活の軸には、大きく分けて2つの側面があると言われています。すなわち、自分の心に正直な本音で語る就活軸と、採用者の意図を汲んだ建前の就活軸です。
自分の心に正直な本音で語る就活軸では、福利厚生や給与、知名度など自分にとってのメリットにばかり目が向いてしまいがちです。いざ採用担当者にその旨を伝えても、場合によっては「事業内容には興味が無さそうではないか」とがっかりされてしまうこともあります。
そこで、採用者の意図を汲んだ建前の就活軸が必要になるのです。とはいえ、嘘をつく必要はありません。
例えば、本音の軸が「多忙でもいいから、たくさんお金を稼ぎたい。」であった時、そのままに伝えてしまうと「お金が第一優先事項かな?」と解釈されてしまいます。そこで建前の軸として、本音の軸を別の視点から捉え直してみましょう。多忙でも良いという妥協点を拡大解釈し「やりがいのある仕事にタフな環境で取り組みたい」と言い換えるのです。
これにより本音の軸が裏に隠れた建前の軸を作ることができ、自分に嘘をつくことなく採用者の意図に沿った受け答えができるようになります。
就活の軸はいくつもつべき?
就活軸をたった一つに絞り込む必要はありません。自分が大事にしたい軸が少なすぎては、希望に沿った企業を厳選するのが難しくなってしまいます。
とはいえ多過ぎるのも困りもの。あれもこれもと軸にしているとその軸にあった企業はまず見つかりませんし、面接での受け答えでも信憑性がなくなってしまいます。
本音の軸と建前の軸を2つずつ、合わせて4つ程度の軸を言語化しておくと理想的です。
就活をする上でなぜ軸が重要か
そもそもなぜ、就活の軸を考えなければならないのでしょうか?実は就活軸を考えることで面接対策になるだけでなく、自分の目標を実現するためのメリットにも繋がるんです!
①エントリーする企業の基準になる
「どの企業にエントリーするか」は就活生にとって最も大きな決断の一つです。自身のキャリアを踏み出し人生の目標を達成するためのスタート地点を決めることに他なりません。
ですがエントリーシートの提出や面接の日程を考えると受けられる企業数は限られます。効率的かつ後悔しない企業選びをするためには就活軸を先に決めておき、企業研究を進めていく方が自己実現に近づき、しかも楽なのです。
②企業との相性を見極めるために選考中に高確率で聞かれる
企業は内定辞退を減らすためにも志望度が高い人を採りたがります。だからこそ志望動機は必ず聞かれるポイントですが、合わせて就活軸も聞かれることがあることを知っておきましょう。
就活ポータルサイトのリクナビが行った調査では、500人の就活生のうち51.2%が選考時に「就活の軸」を尋ねられたと答えています。それだけ多くの企業が就活生の軸について知りたがっているのです。
就活生は就活軸を元にエントリー先を選ぶため、企業側にとっては志望動機と同じように志望度判断の材料になります。面接だけでなくESでも問われる可能性があるので早めに考えておくことが必要です。
参考:リクナビ就活準備ガイド『「就活の軸」って何のこと?見つけ方、面接で聞かれたときの答え方の例を紹介』
https://job.rikunabi.com/contents/howto/9956/
③内定承諾をする際の最終基準になる
さらに就活軸は内定承諾の最終基準にもなります。
就活が徐々に進み終盤に近づくと「内定をもらったいくつかの企業のうちどこへ進もうか」と言う悩みが現れます。実際に内定を承諾し入社できる企業はひとつですから、どの企業に進むか絞らなければなりません。
これはとても迷うでしょう。どの企業も良いと感じてエントリーした企業から複数内定が来ている場合はなおさらです。後悔せず自分にベストな入社先を決めるのは至難の業そのもの。
そんなときに役立つのが就活軸です!自分の大切にしたい軸が定まっていれば、どの企業で最も自分が輝けるかを、より冷静に判断しやすくなるのです。
よく使われる就活軸一覧
以下に就活軸とそれを実現できる業界の対応を挙げてみました。
- ・「ヒトやモノをつなげる」・・・商社やインフラ系に多い
- ・「グローバルに活躍できる」・・・大手企業に多い
- ・「多くの人と関わる」・・・多くの業界の営業職に多い
- ・「実力主義」・・・外資系やベンチャーに多い
- ・「経営者と近い距離で働ける」・・・少数精鋭、スタートアップに多い
- ・「成長速度が大きい」・・・学ぶことの多いコンサル系に多い
- ・「働きに対し正当かつ十分な給与がもらえる」・・・
- ・「長く働くことができる」・・・比較的安定した優良企業に多い
- ・「働くのが楽しくなるオフィス」・・・IT系やデザイン系のベンチャーに多い
- ・「他者の成長を促す」・・・教育系に多い
- ・「女性を輝かせる」・・・美容化粧品系やファッション系に多い
- ・「国民の安心した暮らしを守る」・・・公務員系に多い
そのほかにも良くみられる就活軸は以下の通りです。
- ・「自分の能力や知識を生かして働く」
- ・「社会的使命の大きな仕事」
- ・「技術開発で世界を活性化させる」
- ・「人の役に立つ価値を創造する」
- ・「システム構築によりヒトとモノを効率よく繋げる」
- ・「需要と供給を出会わせる」
自分の信念を表すものであればなんでも良いとはいえ、「年収」や「福利厚生」など注意が必要な就活軸もあります。もちろん自分の中で判断基準とするには全く問題ありませんが、企業側から誤解を受けないように理由づけをしっかり行うか、面接では違う就活軸を話すなど工夫すると良いでしょう。エントリーシートや面接で用いる場合にどのように工夫すれば良いか詳しく知りたい方は各ページをチェックしてみてください。
自分なりの就活の軸を決める方法
では実際、具体的な就活軸をどのようにして決めるのが良いのでしょうか。以下の図をご覧ください。
真ん中の白丸が現時点での自身を表しています。過去の延長線上に現在があり、現状を維持していればそのままの成長度で将来に到達するでしょう。
しかし多くの就活生は「年収1500万円稼ぎたい」「外国語を使ってバリバリとグローバルに働きたい」「難しい資格を取って専門的に働きたい」など、理想を高く設定します。
この時、延長線上の将来と理想の間には大きなギャップが生まれます。このギャップをいかに埋めるのか、これが就活軸を考えるヒントとなるのです。
例えば「外国語を使ってバリバリとグローバルに働きたい」のであれば、就職先の企業が海外展開をしている必要があります。さらに欲を言えば、語学研修の制度や海外出張の機会が与えられていると魅力的です。
また「難しい資格を取って専門的に働きたい」場合、社会人大学院生としてMBA取得の支援をしている企業を選んだり、実際に社費で大学院進学をサポートしてくれる企業を選ぶのも一つの手です。
これら「理想とのギャップ」を埋めるための過程を細分化して眺めると、自分の大切にしたい就活軸がおのずと見えてきますよ!
初めから就活の軸を設定できている人はほとんどいません。多くの人は「なんとなくこれ」と決めた条件を軸として設定し企業を探し始めます。幸いなことに、何回か選考を受けるにあたり軌道修正を行い、それなりの軸を見つけられた人もいます。ですが、どうせなら早い段階でコツをつかんでおく方が効率が良いのは間違いありません!
就活軸を設定するための一番のポイントは「できれば欲しい条件」と「必要不可欠な条件」を区別することです。自己実現のために何が必要なのか、じっくりと考えてみましょう。
就活軸を決める3つのSTEP
それでは、実際に就活軸を決めていきましょう。以下に示す3つのSTEPに沿って取り組んでみてください。
①自己分析で過去を顧みる
就活軸を決める方法の一つとして自己分析で過去を顧みるということが大切です。自分の人生は意思決定の積み重ねでできています。
なぜ今の大学に進もうと思ったのか、 なぜ今のサークルに入ったのかなどを振り返ると、 自分の価値基準が浮き彫りになってきます。また自分が頑張った経験や頑張れなかった経験を振り返ると、どういったことに熱量が注げるのか分かるかもしれません。
②5年後、10年後の理想像を考える
自己分析で過去を振り返るだけでなく未来を考えてみるということも大切です。
5年後10年後どうなっていたいのかどのような生活を送っていたいのかをイメージしてみましょう。その時に必要な力や能力、人脈まで落とし込んで考えてみると、どんな会社に入りたいのか分かるかもしれません。また正直なところ、職業や業界によって給料の上限も決まっています。だからこそ自分のありたい姿から逆算してどれぐらいのお金が必要なのかを考えることも仕事選びの上で大切な条件のひとつです。
③理想を実現するための条件(軸)を設定する
ここまで整理することができたら理想を実現するための軸を設定しましょう。 どれぐらいの地位を持っていたいのか、どんなことができる人間になっていたいのか、どんな人たちと働きたいかによって理想を実現するための軸は決まってきます。
ES・面接における就活軸の具体例と答え方ポイント
自分なりの就活軸が見つけられたら、次はES・面接での伝え方を練習しましょう。2つの例に沿ってポイントをまとめながら紹介していきます!
【例1】ESに書く場合 (教育系IT企業志望の一例)
「私は、『他者の成長をサポートしながら自分自身も成長をすること』を就活における軸としています。
私は小中高時代、家庭にあまり金銭的な余裕が無く塾に通うことが難しい苦学生でした。ですが大学受験を志した際、安価で質の高い教育サービスに出会い、勉学の質を大きく向上させることができたのです。
それをきっかけとし大学では、地域の子供向けに無料の勉強会を定期的に開催するようになりました。ここでは子供の成長だけでなく自身の成長も大きく実感できたのを覚えています。
以来、諸々の理由で学ぶことが困難な子供たちに学習の機会を与えることに使命感を感じております。」
①就活軸を最初に述べる
「私は、『他者の成長をサポートしながら自分自身も成長をすること』を就活における軸としています。」
の部分です。まずは結論をはっきりと伝えましょう。
②この就活軸を持ったきっかけを簡単に説明する
「私は小中高時代、家庭にあまり金銭的な余裕が無く塾に通うことが難しい苦学生でした。ですが大学受験を志した際、安価で質の高い教育サービスに出会い、勉学の質を大きく向上させることができたのです。」
就活軸を定めたきっかけを伝えます。ここでは過去の経験をきっかけとしました。
③その中でなぜ他の企業・職種でなく、この仕事が良いのか補足する
「それをきっかけとし大学では、地域の子供向けに無料の勉強会を定期的に開催するようになりました。ここでは子供の成長だけでなく自身の成長も大きく実感できたのを覚えています。以来、諸々の理由で学ぶことが困難な子供たちに学習の機会を与えることに使命感を感じております。」
なぜこの業界・職種で働きたいかを伝えます。具体的に行動を起こした経験を取り入れることで印象的な文章になりますよ。
【例2】面接で尋ねられた場合 (ホテル業総合職志望の一例)
「あなたの就職活動の軸について教えてください。」
「私の就活軸は、『日本の良さを海外の人に知ってもらう仕事をしたい』というものです。そのためには専門職としてホテルの現場で働くなど様々な手段がありますが、より多くの人に影響力を与えるために総合職として企画部や広報部で働きたいと考えました。また、このような就活軸を持ったきっかけは大学の交換留学でアメリカに行ったことです。様々な国籍の友人ができた中で自分が日本人であることをより身近に感じ、その魅力を発信したいと考えるようになりました。」
①就活軸を最初に述べる
「私の就活軸は、『日本の良さを海外の人に知ってもらう仕事をしたい』というものです。」
とあるように、面接では聞かれた質問にまず簡潔に答えることが重要です。ESに書いてあることは面接官も見ているため、すべてを先回りして答える必要はありません。
②なぜ他の企業・職種でなく、この仕事が良いのか補足する
「より多くの人に影響力を与えるために総合職として企画部や広報部で働きたいと考えました。」
最初に述べた就活軸の補足情報になります。最初に述べた軸がメインの条件だとすれば、これはサブの条件になります。
③この就活軸を持ったきっかけを簡単に説明する(深堀されたら詳細を伝える)
面接では、さらに深く尋ねられた時に就活軸を持ったきっかけを簡単に説明すると良いです。例えば以下のような流れになることが想定されます。
「そうですか、ではなぜそのような就活軸をお持ちなのですか?」
「大学の交換留学でアメリカに行ったことがきっかけです。様々な国籍の友人ができた中で自分が日本人であることをより身近に感じ、その魅力を発信したいと考えるようになりました。」
軸を伝えた後は、必ず「なぜ」という質問が待っています。簡潔に伝えることでさらに深い会話のやり取りを行えるため、印象を強く残すことができるでしょう。
注意すべきは、すべてを伝えようと思って話を長くしないことです。自然な会話を意識してシンプルでわかりやすい応答を心がけましょう。
就活軸がなかなか決まらないとき
就活の軸は抽象的なのですぐには見つからないことも多いです。そのようなときは具体的に「こんな人になりたい」というようなモデルをいくつか見つけることがおすすめです。
OB/OGの話をきく
OB/OG は実際に就職活動を経験し、社会人として働いています。彼らに相談することで、 自分が共感するものや共感しないものが分かり、軸を見つけるヒントになります。
就活エージェントに深掘りしてもらう
就活のプロであるエージェントに相談している人も多いです。OB/OGたちは基本的に就職活動を一度だけしたことがある人たちです。しかし、就活エージェントは毎年何人もの就職活動をサポートしています。そのため、最近の就活生の動向や会社の人材事情などマクロの情報も持っており、客観的に就活軸を探す際に参考になります。
こだわりがない、やりたいことが見つからなくても就活はできる!
まとめ
今回の記事では就活軸の決め方と答え方について紹介しました。全体を簡単におさらいしてみましょう。
- ・就活の軸とは企業選びの軸である
- ・就活軸は選考対策にも自己実現にも役立つ
- ・「自己分析→理想の設定→実現に向けた条件の洗い出し」の3STEPで就活軸を考えよう
就活の軸はなかなか決められないものですが、就活では絶対に必要になります。企業選びや志望動機対策、内定先選びにも重要な役割を果たすでしょう。
またどうしても一人じゃ無理!という場合はOB/OGや就活エージェントなど、就活の知識がある人に相談してみましょう。選択肢の一つとして私たちJobSpringも相談を受け付けています。面談は無料で、就活軸の相談や自己分析のサポートを行っています。またそれだけで終わりではなく企業とのマッチングなどトータルでの就活支援を行っているので、困ったことがあったらいつでも相談してくださいね!
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