就活で「やりたいことがない」場合の考え方と自分に合う企業の見つけ方

CONTENTS

やりたいことを探す人が見落としている前提

やりたいことがある方が珍しい

やりたいことを見つけるのは就活の必須条件ではない

企業がやりたいことを質問する理由

企業理解が十分か確認したい

仕事に対する価値観を知りたい

ミスマッチを防ぎたい

やりたいことがない場合の対策A:情報を集める

①業界・職種を幅広く見てみる

②「やりたいこと」ではなく「できること」に着目する

③OBOG訪問でロールモデルを見つける

やりたいことがない場合の対策B:方向性を決める

①やりたくないことをリストアップ

②社会に提供したい価値を考える

③理想の働き方を描いてみる

就活の面接でやりたいことを聞かれたときの答え方

OK例

NG例

就職エージェントを利用して効率よく探すのもアリ

まとめ

就活において、やりたいことを見つけるのは大切だといわれているものの、そもそもやりたいことが見つからないと思っている就活生も中にはいると思います。やりたいことが見つからない場合、どうやって見つければいいのか悩んでしまいますよね。


就活において、実はやりたいことが見つからないもしくは分からないといった悩みを抱えている就活生は意外にも多いです。一方で、やりたいことを明確にしている人は積極的な行動ができるため、納得のいく就活ができるのもまた事実です。


今回は就活生の多くが抱える悩みのひとつ「やりたいことが見つからない」と感じた時の考え方や自分に合う企業の見つけ方についてお伝えします。

  • なぜやりたいことを見つけられないのか
  • どうすればやりたいことを見つけることができるのか
  • 効率的な就職活動の進め方とは?


 などの疑問点に関して詳しく解説していきたいと思います。



やりたいことを探す人が見落としている前提

はてな

世の人はみな当然のように夢を語り、やりたいことを掲げます。メディアのほとんどは夢を追いかける姿を取材し、あらゆる分野の金メダリストを特集するのです。


こうしたメディアに小さい頃から触れていると「夢を持つことは当たり前」と考えるようになり、次第に「やりたいことがない自分はおかしいのではないか?」と感じ始めてしまいます。ですが本来、自分のやりたいことを明確に語れる人なんてほんのひと握りしかいないのです。


やりたいことが見つからないのは何も間違っていません。当たり前のことなのです。またやりたいことが明確に決まっていなくても、就職して充実した生活を送ることだってできますよ。以下で詳しく説明していきましょう。



やりたいことがある方が珍しい


やりたいことが明確である人は、実はほんのひと握りしかいません。人生の使命や生涯をかけて取り組みたいことなんてものは、ある方が珍しいのです。ではなぜ多くの人にとって、やりたいことは見つかりにくいのでしょうか?


第1の原因として、あらゆる職種に関して持っている情報が少ないことが挙げられます。


世界はとても広く、職業は星の数ほど存在します。また同じ職種であっても働く人によって働き方は大きく異なるのです。それらの情報のうち、我々就活生はどれだけを知っているでしょうか?


職業の一般的な特性については、本やインターネットを使って簡単に情報を得られます。しかし実際に働いている人がどのような信念を持って、どんな思いで日々過ごしているのかについては、実際に会って話を聞かなければわからないことだらけなのです。


また第2の原因として、得られた情報を整理できていない点も挙げられます。


あらゆる文献から得られた情報をそのまま頭の中に詰め込んでいっても、使える知識にはなりません。自分なりに優先順位を付けたり、ときに情報を掘り下げ芋づる式に関連させることで初めて、その職業の特性が見えてくるものです。


以上の2点に気づきそれらを解決するように行動すると、これまでとは違った視点で就活を眺められるようになるかもしれません。


やりたいことを見つけるのは就活の必須条件ではない

就活中においてやりたいことがないとだめと思い込んでしまうのは危険です。たとえ、やりたいことが見つからない人であっても就活の方法を工夫してみると就職はできます。


また、就活までにやりたいことを見つけてから就活をしないといけないと思い込んでいる人も多いと思います。そういった人は、やりたいことを見つけるのは必須条件ではないといったマインドに切り替えましょう。


無理にやりたいことを決めてそのまま就活を進めても、志望動機に信憑性がなかったり応募した企業との間でミスマッチが起こったりと、さまざまな弊害が予想されるため注意が必要です。


企業がやりたいことを質問する理由

企業が就活生にやりたいことを質問する理由としては以下の内容が挙げられます。


  •  企業理解が深まっているか確認したい
  •  仕事に対しての価値観を知りたい
  • できる限りのミスマッチを防ぎたい

面接官は就活生のやりたいことを通して、就活生ひとりひとりが持っている仕事に対しての価値観や今後の展望などを正確に見極め、選考の判断基準のひとつにしたいと考えています。

下記では、やりたいことを質問する理由をひとつひとつ詳しく解説していきたいと思います。


企業理解が十分か確認したい


面接官から入社して何がしたいのかと質問された場合、具体的な業務内容を把握していなければ回答できません。さらに、どのような仕事に興味があるのかや今後どのように活躍していきたいかを聞くことで、志望動機の高さを見極めようとしています。


たとえば事務職を希望している人が、面接官から何をしたいのか聞かれた際に「入社後は事務職に就きたい」と答えてもなぜこの会社で働くことにしたのか分かりません。


まずは入社を希望している会社での事務職の特徴をしっかり調べ、事務職を通して何をしたいのか具体的に答えることができれば、面接官に会社のことをよく理解していると感じてもらえるでしょう。


仕事に対する価値観を知りたい


面接官は就活生が仕事に対してどのような価値観を持っているのか知りたいです。しかし、就活生が仕事の価値観を見出すことは容易ではありません。そのためOB訪問などを行い、実際に仕事をしている人の経験談をもとに仕事に対する理解を深め、自分なりの価値観を考えることは大切です。


面接時にはOB訪問で得た価値観を面接官に伝えていきます。伝え方としては、自分の価値観ばかり押し付けるのではなく、会社側の価値観に歩み寄った形で伝えていくと面接官から良い印象を持たれます。


ミスマッチを防ぎたい


就活生が想い描く将来のキャリアプランと会社でできる業務内容がマッチするか確認することで、就活生と会社間で起こりえるミスマッチのリスクを防ごうとしています。


会社がミスマッチのリスクを減らそうとしている理由としては、どんなに優秀な就活生であっても今後、会社でやっていきたいことを実現できなければ採用する価値が低くなってしまうためです。


仮に会社でやりたいことが実現できない就活生を採用した場合、入社後にミスマッチが起こり能力を発揮することが難しくなったり、仕事に対して過度なストレスを感じたりします。最終的に早期退職といったリスクにつながることが容易に考えられます。


このことから会社は、面接時にミスマッチを防ぐため就活生へは入社後の希望を聞き、会社で叶えることができるか否か判断しています。


やりたいことがない場合の対策A:情報を集める

図書館

やりたい事がない場合の対策における初めの一歩は、情報を集めること。上述したようにやりたいことが見つからない原因のほとんどは情報の少なさにあるためです。とはいえ闇雲に情報を集めても効率的ではありません。どのように情報を集めれば良いのか、以下で詳しく見ていきましょう!


①業界・職種を幅広く見てみる


数多ある業界や職種について、まずは幅広く見ることで全体図を掴むことが大切です。この時大切なのは、偏見を持たずに全てを見てやるぞという気持ちで眺めること。全く興味のない分野にもしっかりと目を向けましょう。


あえて隣の業界を眺めることで、気になっている業界の理解が深まることは往々にしてあります。先入観や偏見を捨てて広く視点を持ちましょう!


②「やりたいこと」ではなく「できること」に着目する


ある程度幅広く全体像を掴んだら、次は「自分が何をやりたいか」という視点で見るのをやめ、「何ができるのか」「どんなことなら成果を上げられるか」という視点で探してみましょう。


そもそも「やりたいこと」とは、「どんな状況下でもその仕事を続けていきたいと思えること」ではありません。むしろ「初めは魅力を感じていなかったけれど、成果を出す中でやりがいを感じやりたいことへと変わっていく」というパターンの方が多いもの。そのため初めのうちは、心の奥底から湧き上がる情熱的な何かを探し求めるのではなく、役に立てることやできることを探すのは合理的なのです。


「できること」に着目して情報を集めてみましょう。


③OBOG訪問でロールモデルを見つける


「できること」に着目して情報を集める中で興味を持ったものがあれば、それを掘り下げていきましょう。OBOG訪問をする段階です。


この時ただ訪問をして情報を聞き出すだけにしないことが大切です。魅力的に見えるOBOGを探し、ロールモデルにすることをおすすめします。


憧れは大きなモチベーションへと繋がる原動力です。追いかけたい背中を見つけることは、やりたいこと探しにとって重要な意味を持っていますよ。

OBOG訪問のやり方や、抑えておくべき質問も詳しく載せているので是非参考にしてくださいね!


【完全版】就活に役立つOB訪問のやり方|メール、準備、当日の流れなど


【質問例あり】OB訪問/OG訪問でおさえておきたい質問20個と深掘りのコツ



やりたいことがない場合の対策B:方向性を決める

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対策Aにより情報がある程度集まったら、そこからは大まかな方向性を決めていく段階に移ります。


方向性を決める際は、


  1. やりたくないことを除外する
  2. 社会への価値提供を考える
  3. 理想の働き方を考える


という順序で進めましょう。以下で詳しくみていきますよ!


①やりたくないことをリストアップ


まずは集めた情報を整理していきましょう。


この時重要なのは、やりたくないことをリストアップすること。やりたいことをリストアップするとやりたいことの中に順位ができてしまい、せっかく広げた視点が狭まってしまいます。


やりたくないと思う職業をリストアップし除外した上で、方向性を決めていきましょう。


②社会に提供したい価値を考える


やりたくないことを除外できたら、次は社会にどんな価値を提供したいのかを考えます。残った情報の中から、自分が問題だと感じている社会問題や解決したい課題、実現したい未来について想像してみましょう。


「世界の貧困問題を解決するために途上国の医療支援をしたい」「犬猫殺処分を減らし動物愛護の国を作るためにの地域づくりをしたい」「AI化の促進に貢献し、社会へ新たな価値提供をもたらしたい」など、どんな価値でも構いません。


ここで見つけた価値を具体的な企業が行う事業に照らし合わせて志望動機を作成するのもおすすめですよ!


③理想の働き方を描いてみる


社会に提供したい価値を明文化できたら、いよいよ理想の働き方を考えていく段階に移ります。とはいえここで考える理想の働き方とは、残業の有無や福利厚生に関してではありません。


自分が提供したい価値を生み出すためにはどのような形で社会へ還元するのが良いか、有形商材なのか無形商材なのか、個人事業か法人か、営利か非営利か、など職業形態に関する働き方を描いてみるのです。これは企業研究に大きく繋がっていきます。


また商品やサービスに対する関わり方について、自分は作る側なのか、売ることを生業とするのか、それともサポートに徹するのか、などについても考えることで職種研究に繋げていく事ができます。


ここまでできれば、もう「やりたい事が見つからなくて困っている」状態からは脱却できるでしょう。自分の進みたい進路をしっかりと見据え、あとは邁進するだけです!


就活の面接でやりたいことを聞かれたときの答え方

面接において面接官から「あなたのやりたいことは何ですか」と質問があった場合、応募先企業の考え方や方針に沿った受け答えができるよう心がけましょう。


たとえ会社でやりたいと思っていることや志望動機に説得力があったとしても、応募先企業の方針や業務内容と合致しなければ、自社にそぐわない人材として選考に落ちてしまう可能性があります。


このため、就活生は面接官がどのような意図をもってこの質問をしているのか考えたうえでの回答が大切です。


OK例


「私は入社後、海外営業担当として御社の家電製品の素晴らしさを世界に広めていきたいと思っています。以前私がインドに留学した際、御社の家電製品が一般家庭で多く使われていました。そのことに驚きつつも、自国の製品をもっと多くの人に知ってもらいたいと思いました。中国や台湾メーカーが著しい成長を遂げている中、AIなどを活用し御社の強みとなる部分を活かし新しい価値を生む戦略は素晴らしいと思います。短期的な目標ではなく長期的な目標を掲げ、御社で実務経験を積んだのちに海外販売のスペシャリストとして御社製品の普及に貢献したいと考えています。」


解説

入社後にやりたいことを聞かれた際「どの仕事に就きたいか」だけでなく「その仕事を通して何を実現したいか」を述べることが大切です。


今回の例文では、「海外営業担当として働きたい」といった点と「御社の家電製品の素晴らしさを世界に広めたい」といった点を述べています。例文のようにやりたい仕事だけでなくその会社で何を実現していきたいかを伝えられると説得力がアップします。


NG例


「入社後は海外営業担当として御社で活躍の幅を広げていきたいと思っています。大学生時代に家電量販店にてアルバイトをした経験があり、その中でお客様のニーズに合わせた商品を提案し販売する楽しさを学びました。アルバイトを通して身につけたコミュニケーション能力を活かし、常に相手の立場に立った行動ができる営業担当になりたいと思います。」


解説

例文から営業として働きたい意思は伝わりますが、なぜ海外の営業担当を希望するのか、なぜこの会社で営業職として働いていこうと思ったのかなどが記載されていません。


企業側は就活生が思い描く仕事と実際の仕事に相違がないか確認したいため、何を実現したいのか具体的に伝える必要があります。


たとえばなぜ国内の営業ではなく海外の営業を希望しているのか、あるいは興味があるのかといった所を具体的に伝えていく必要があります。


就職エージェントを利用して効率よく探すのもアリ

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ここまで「やりたいことが見つからない場合の対策」について紹介してきましたが、これらの段階をたった1人でこなしていくのはなかなか難しいかもしれません。そんな時は決して自分だけで頑張ろうとしなくても良いのです。就活エージェントを利用して効率よく探してしまいましょう。


就活エージェントは、皆さんの過去の経験や持っている価値観からアプローチをかけて適切な企業を紹介するプロ集団です。幅広い視座を携えているため、業界にとらわれない紹介をし思わぬ発見を導くことも多々あります。


我々JobSpringでは特に、「頑張ってきた経験はあるけれど、何に生かせば良いのかイマイチつかめない…」という悩みを持っている皆さんに非常におすすめです。皆さんのお越しをお待ちしております!



まとめ

手

今回の記事では、就活でやりたいことが見つけられない場合の考え方と対策についてご紹介してきました。記事全体を振り返ってみましょう。


・やりたいことが見つかっている人はほんのひと握り。焦らなくても大丈夫
・やりたいことを見つけたい場合はまず情報を集めることから始める
・得られた情報から大まかな方向性を決め理想の働き方へとつなげるのがおすすめ
・ひとりで行うのに限界を感じたら就活エージェントの利用も効率的



就活生に与えられている時間は限られています。短く忙しい時間の中でやりたいことを見つけ満足のいく就活を達成するためには、効率的に動く事が欠かせません。


まだやりたい事が見つけられていない、どうすれば良いのかわからないという方は、我々JobSpringとともに効率的で有意義な就活を実現させてみませんか?お待ちしています!





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編集者

JobSpring Online編集部

後悔のない就活を応援するメディア「JobSpring Online」のメディア編集チーム。

構成メンバー: コンサルタント、人材業界マーケター、学生ライター、etc.

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