就活で大手企業しか受けないのはあり?|大手就職を目指す人が意識すべきポイント解説

CONTENTS

大手企業だけ受けるのはリスクが高い

大手企業のみを受ける就活生が陥りがちな状況

大手企業は圧倒的に買い手市場

自分の適性を見極めづらくなる

「大手病」という用語も出始めている

そもそも大手企業に行くメリットは?

①福利厚生の充実さ

②社会的信用やネームバリュー

③安定性や将来性

メリットを求めて大手を受ける学生は受からない!?

大手の取りたい学生は優秀な学生

大手に受かるのは高学歴層というわけでもない

ベンチャーや中小企業も受けておくべき理由

日本も個の力が求められる時代へ

有名企業も数十年前は知られていない企業だった

働き方改革で福利厚生が良くなってきている

大手企業に受かりたいという学生が意識すべきポイントは?

方法①:通年採用企業を狙う

方法②:大手子会社も狙い目

方法③:就活エージェントの非公開求人を狙う

まとめ

「就活では事業の安定した大手企業だけしか受けないし、大手以外興味を持たない。」


それは果たして本当に就活生にとって良いことなのでしょうか?


  • 「有名な大手企業に就職したい!」
  • 「大手企業が安定していて、待遇も良さそう!」

このような声ももちろんありますが、ネームバリューや事業規模のみにひかれて、入社すると現実とのギャップに驚くこともあるかもしれません。


今回の記事では大手企業だけ目指す人が陥りがちな落とし穴や大手に就職したい人が行うべき就活の仕方について詳しくご紹介します!


大手企業だけ受けるのはリスクが高い



そもそも、皆さんが思いつく「大手企業」にはどのようなものがあるでしょうか?トヨタや日産、任天堂など身近なモノを作っている会社、ANAやJALなど移動インフラを提供する企業など様々な企業があると思いますが、全ての企業に共通していえるのはその認知度の高さです。


大手は各業界のトップ企業であることが多く、どの産業においても重要な役割を果たし、業績も非常に優秀なことが多いです。しかし、本当にその知名度の高さや業績の大きさが従業員一人一人の仕事のやりがいや充実感、待遇にプラスの影響を与えているのでしょうか。


大手企業のみを受ける就活生が陥りがちな状況

目標を適度に高く設定して向上心を持って就職活動に取り組むというのは良いことですが、倍率が高い企業に応募すれば当然合格する確率は下がります


自分の適性をしっかりと分析せずに、倍率の高い企業のみに出して落ち続けてしまうと、面接の経験なども少なくなってしまうので少しずつ自信が失われていきます。そうなると大手企業に限らず後述する「大手病」となり、就職活動全体を通して失敗してしまうこともありえるでしょう。


大手企業は圧倒的に買い手市場

リクルートワークス研究所が発表した2019年卒大卒求人倍率調査によると、全体の求人倍率は1.88倍です。しかし従業員5000人以上の大企業に限ると、その求人倍率は0.37倍で、大手企業の場合求人に対して就職希望者が殺到する状況は続いています。さらに昨年は0.39倍だったので、買い手市場の状況は加速していると言えます。


範囲を従業員1000人以上に広げてみても0.70倍という数字で、狭き門であることに変わりはありません。また、業界をいくつかに絞っているのであれば、さらにそこから倍率は高くなりますので最終的に本命企業の内定を取得できる確率はかなり低くなると言えるでしょう。


自分の適性を見極めづらくなる

自己分析や企業研究を怠ってしまうと企業名や先入観で企業を選んでしまい、自分の適性と事業の方向性を鑑みて企業を選ぶということよりも企業に対して自分を合わせにいくことに意識が向いてしまいます。そうなると仮に就職後でも就職先企業と自分の適性(やりたいことや実現したいこと)とのギャップを感じてしまい、最悪転職などを考えることになるかもしれません。


「大手病」という用語も出始めている

最近では、大手企業にしか目がいかないことを指す「大手病」という言葉が出現しています。競争率の高い大手有名企業だけを志望することは、優良な中小企業に目がいかないだけでなく、内定を取れない時の打撃も大きいことから自信を喪失し、就職活動で失敗を招く可能性が多いにありえます。


就活最大の危険「大手病」とは?悲劇を回避する対策を徹底解明!


そもそも大手企業に行くメリットは?

就職活動を行っていると「とりあえず、大手企業を受ける」という人も出てきますが、そもそも大手に行くことにどんなメリットがあるのでしょうか。以下に大手企業へ就職するメリットをポイント別に紹介します。

①福利厚生の充実さ

大手企業は、一般的に中小企業に比べて残業が少なく、ホワイトな職場環境だというメリットがあります。加えて休暇制度や多様な補助制度など、福利厚生が比較的整っていることが魅力の一つです。


就活で年収は気にするべきか?年収の事情と考え方


②社会的信用やネームバリュー

ネームバリューがないよりかは、よく知られている会社に勤めたいというひとが多いでしょう。会社名が通っているということは、「この会社に勤めているひとなら信用できるな」というように、肩書きだけである程度の社会的信用を得られるというメリットがあります。


③安定性や将来性

大手企業は築き上げた伝統と社会的地位があるため、安定性や将来性は抜群です。しかしなその一方で、誰もが知る大手有名企業でなくても、何かに特化した技術で長年圧倒的なシェアを誇っている企業も存在しています。


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メリットを求めて大手を受ける学生は受からない!?


大手企業への就職を切望する学生ほど自分の給与待遇や安定性を求めている場合が多いと思います。大手企業であれば、業績も安定していて安心感が大きいというのも確かでしょう。そうなると大手だけを集中して受けるのもいい考えのような気がしますね。


しかし、自分の待遇だけを求めていると企業は見向きもしてくれないかもしれません。どのような学生が大手企業に就職するのでしょうか。


大手の取りたい学生は優秀な学生

大手企業は以上に述べたような様々なメリットがあるゆえ、学生人気が非常に高いです。しかし大手企業が採用したいと思っている学生は、福利厚生などのメリットを求めている学生ではなく、本当に熱意のある優秀な学生です。


人間関係においてもギブアンドテイクという関係性が成り立つように、企業と学生の間でも企業がその人を採用することでどんなメリットがあるのかということが重要視されます。そのためには自分の気持ちやメリットだけを全面的に考えるのではなくて、企業と自分が協働することでどのような良い化学反応を起こすことができるのかということを明確にしましょう。


大手に受かるのは高学歴層というわけでもない

ただ、大手企業に内定がもらえるのが必ずしも高学歴層だとは限りません。確かに企業ごとに書類選考における学歴フィルターが存在しているため、高学歴層のエントリーシートの「通過率」は高くなります。しかし、選考では面接でちゃんと話せる人が残っていくので、必ずしも内定まで至る学生が高学歴層だけとは限らないのです。


ベンチャーや中小企業も受けておくべき理由


日本も個の力が求められる時代へ

日本の大企業はまだまだ年功序列や終身雇用を行っている企業が多いですが、他の国々では同じ業務に対しては年齢に関係なく同じ給料が支払われ、実力で評価されるのがスタンダードです。最近は日本でも、若くても実力のある社員を評価し、優秀な人がさらなるスキルアップを求めて転職をするのも全く珍しくなくなりました。総務省の労働力調査によれば、2019年では約350万人が転職しており過去最高となっています。


参照:総務省統計局(2020)『労働力調査』https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/4hanki/dt/index.html

日本も個の力が問われる時代に移り変わっています。そのような背景の中でベンチャー企業を受けると、「自分がどのようなスキルを持って、どんなことができるのか」ということを見極めることができます。自分のポテンシャルだけに注目するのではなく、実際今何ができるかという立ち位置を明らかにすることで今後どんな努力が必要になるのかということも考えるきっかけになりますので、結果的に自己分析が深まり、大手企業の選考でもそのような思考は役に立ちます。


また、日本では世界情勢の変化に伴って大企業が大きな影響を受ける場合もあります。これは大企業を大型の帆船と考えると分かりやすいです。情勢が好調な時は大きな帆を持っている分風を取り込めるため航行も安定しますが、逆風となればその分負の影響も受けやすいというわけです。例としては大手電機メーカーのシャープや東芝などが挙げられ、大企業で安泰だと言われているところも状況によっては経営が傾きかねないわけです。


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有名企業も数十年前は知られていない企業だった

そして何より、今は誰でも知っている有名企業でも、創業した時から今の姿だったわけではありません。数十年の時を経て、現在の地位と社会的信頼を獲得してきたと言えます。


今では宅配サービスとしても有名なUberや、世界有数のSNSであるInstagramも10年前はあまり知られていませんでした。つまり、今はそれほど有名ではない中小企業からも、後世に知られる有名企業が生まれていくということなのです。


働き方改革で福利厚生が良くなってきている

最近は国をあげて働き方改革が行われ、中小企業やベンチャー企業でも福利厚生が整ってきている会社が増えています。必ずしも大手=ホワイト、中小=ブラックという方程式は成り立たなくなっています。


また、大手企業の方が福利厚生や給与が良いという傾向があることは確かですが、例えば給与が高いと言われるコンサルティングファームもプロジェクトによって拘束時間は長くなりますし、時給換算すれば割安だったということもあります。


一方であまり知名度が高くなくとも、例えばBtoBで非常に安定した業績を出していて、給与や福利厚生が良い企業もたくさんあります。つまり大手というだけで安心するのではなく、しっかりと企業研究をしバイアスを取り除いた上で就職活動を進める必要があるということです。


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大手企業に受かりたいという学生が意識すべきポイントは?



大手企業への就職を目指す際に意識すべきことは「自分の学問専攻にかかわらず、興味を持てる事業がある大手企業を目指すこと」です。


大手企業が求める能力で比較的重要なのは「順応力」です。知識や経験などもちろん実務で役に立つことがあればそれは必要なのですが、ほとんどの場合、学生と社会人では社会的責任が全く異なるため学生時代の経験がそのままではなかなか役に立ちません。その際に重要なのはそれまでの人生経験を糧にその職場環境にいかに素早く順応できるかということなのです。


少なくとも興味がある分野や事業などがあれば、それを足掛かりにして自分なりに日々の仕事を工夫できます。それを繰り返すことで、社会人として仕事ができるようになっていくわけですから、最初から無理に大手企業に自分を合わせていくのではなく自分の興味や適性、スキルセット、企業の風土を鑑みて戦略的に受ける企業を決めていくと自然と大企業にかかわらず自分に合った企業を見つけることができます。


以下では、「大手企業」の選考を比較的易しく突破するための具体的な方法について紹介します。


方法①:通年採用企業を狙う

通常の新卒採用の場合、一年でも限られた時期しか行われないため、そのタイミングを逃すと就職先が決まらないという状況に陥ってしまいます。通年採用を行っている企業なら、タイムリミットや時期を気にせずにチャレンジすることができます。企業のことをよく研究し、自分とすり合わせることで従来の就職活動より精度の高いアピールが可能です。


ただ注意しなければならないのは、いつでも選考が受けられるということを理由に分析を怠ってしまうことです。以下の記事では通年採用についてどのようにアプローチすれば良いかについて述べていますのでチェックしてみてください。


これからの新卒は通年採用!?今後の就職活動のすすめ


方法②:大手子会社も狙い目

大手企業でも本社ではなく子会社を視野に入れてみるのはどうでしょうか。大手の子会社は親会社に合わせて福利厚生や労働環境が整っている割に、本社に比べて競争率が低いため、狙い目だと言えるでしょう。


方法③:就活エージェントの非公開求人を狙う

就活エージェントが紹介する会社は中小企業やベンチャーだ、というイメージが強いかもしれません。しかし、実は非公開の大手企業求人を持っていることも少なくないのです。実際に相談に行かないとわからない求人のため、ネットに公表されている情報だけではなく、足を運んでみて得られるものもあるということです。さらに面接対策から選考フィードバックまで内定獲得に必要なサポートはすべてついてくるので、先述した高倍率のハードルを下げることも可能です。


無論、そのような非公開求人を紹介してもらうためには自分を売り込む必要があります。ここでも「紹介してもらう」という受け身の就活ではなく自ら選択を広げる意識で相談すると良いでしょう。


まとめ



大手企業に勤めるメリットは多いですが、だからと言って大手企業中心の就活を行うのはハイリスクです。やみくもに多くの企業を受けてしまうと能力が分散してしまい、ここぞというときに力を発揮できず全ての企業で不発に終わる可能性もあります。適性のある企業を見極め、大企業かどうかに関わらず自分の強みを生かして働くことで本文でも触れた「個の力が求められる時代」にも対応できる強い人材となることができます。


どうしても大手企業に入りたいという人は、確実に一社でも内定を獲得するために、様々なルートを利用することが必要でしょう。JobSpringでは、中小企業やベンチャー企業に限らず、大手企業の就活対策や非公開求人も扱っています。「就職するなら絶対大手」という人でも、知見を深めるため一度就活エージェントに足を運んでみることをおすすめします。


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編集者

JobSpring Online編集部

後悔のない就活を応援するメディア「JobSpring Online」のメディア編集チーム。

構成メンバー: コンサルタント、人材業界マーケター、学生ライター、etc.

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