就活最大の危険「大手病」とは?原因と対策、なりやすい人の特徴を解説
メンタルヘルス
CONTENTS
そもそも大手病とは?
大手病の危険性について
内定が出ない負のスパイラルに陥る
中小企業への方向転換ができなくなる
志望動機が「大手だから」となり浅くなる
大手病になる原因
自己分析が足りていない
周りに流されている
プライドが高い
大手病になりやすい人の特徴
難関大学の学生
親が大手病
就活に関する情報収集をしてない
大手病による失敗例
就職活動に失敗する
早期退職・転職
「大手病」にならないための対策とは
親のプレッシャーや友達の受けている企業は気にしない、聞かないこと
2ch(5ch)などネット掲示板のまとめ情報を鵜呑みにしないこと
大手フィルターを外して幅広く受けること、実際に面接やインターンを通して企業と社員さんの雰囲気を感じ取ること
自分は何のために働くのか、どういう仕事をしたくて就活をしているのかを考える
大手病経験者が伝えたいこと
まとめ
あなたは「大手病」という言葉をご存知ですか?
【定義】大手病:就活で業界最大手・有名企業しか受けない、認められない状態。
就活の時期になると2ch(5ch)まとめなどでも盛んに議論される大手病。友人が大手企業以外を見下していたら不愉快ですし、自分が大手病になっていないか不安になることも多いのではないでしょうか。
大手病が必ずしも悪い結果を招くわけではありません。ただ、不確かな情報や周りに流されて就活に失敗し悲惨な末路を辿った人も少なからずいます…
- 「自分は大手病に陥っていないだろうか…」
- 「本当に周りを気にせず就活できているだろうか…」
今回はそんな不安を抱いている方に、大手病の原因・対処法についてわかりやすく説明していきます!
大手ばかりに目が行ってしまう方だけでなく、自分の本当にやりたいことがまだはっきりとわかっていない方にもおすすめの記事となっていますよ!
そもそも大手病とは?
大手病とは、簡単にいうと、就活において大手企業しか受けることができなくなってしまう心理状態のことを指します。
大手病にかかった人は最初から説明会も大手に絞り、エントリーする企業はどこも名の知れたところばかり。中堅やベンチャーなどには目がいきません。
ただし、就活をしていく上で自己分析をし、自分に合いそうな企業を受けた結果、大手企業が多くなったということはあります。結果的に大手しか受けなかった場合と、ここでいう大手病とは区別されます。
大手病に陥る原因は、世間の眼とそれに対する自分の意思に大きな関係があります。
大手病の危険性について
大手ばかりを狙っているからといって、それ自体が悪いわけではありません。
ですが、なんとなく周りの目を気にしながら、もしくは大手に勤めている未来の自分がかっこよく見えるから、などの理由で大手ばかりを目指していると、痛い目に会う恐れがあるのです。
ここからは大手病の危険性についてご紹介していきましょう。
内定が出ない負のスパイラルに陥る
大手病の最も怖いリスクとして、内定が出ず負のスパイラルの陥ってしまうことが挙げられます。
大手企業は名の知れている分、エントリーする人も多く競争率が激し目です。大手で内定を獲得する難易度はかなり高く、大手ばかりを受けているとどうしても内定が出にくくなってしまいます。
内定が出ないストレスはかなり大きなもの。余裕がどんどんなくなり、焦りからさらに内定が出ないという負のスパイラルに陥ってしまうことも。
大手ばかりを片っ端から受けるのではなく、大手の中でも知名度が低いゆえに倍率の低い企業などを探し、狙い撃ちするのが良いでしょう。
中小企業への方向転換ができなくなる
大手病では大手ばかりを見ていたために、中小企業を受ける事に対し積極的になれない方が多くいらっしゃいます。
「大手企業しか受けない」という軸でこれまで就活を進めてきたため、中小企業やベンチャー企業への方向転換がうまくいかず、就活の幅が狭くなってしまうのです。
「なぜ大手企業じゃなければならないのか?」と自問し、自分のやりたい事は本当に大手でなければできないのか、しっかりと考えてみましょう。
志望動機が「大手だから」となり浅くなる
大手病に陥る方の多くは、大手企業を選んでいる理由が明確ではありません。
「大手なら安心」「安定していそう」といった理由が先行してしまうため、いざ志望動機を尋ねられた際に戸惑ってしまいます。
企業側は新卒学生を何年もかけて育て上げる目的で採用していますから、早期にやめてしまうような志望動機の軽薄な学生は採用したがりません。
結果として、大手病で大手企業を狙っている人は内定がほとんど得られなくなってしまうのです。
大手病になる原因
大手病になる原因は以下のとおりです。
- 自己分析が足りていない
- 周りに流されている
- プライドが高い
自己分析が足りていない
自己分析が足りていないと自分がどんな仕事をしたいのかが定まらず、とりあえず有名な企業にエントリーしてしまおうという人が多いです。また、自分の強みを効果的にアピールできないため、企業側に魅力が伝わりません。
周りに流されている
難関大学に通っていると周りの学生が大手企業を受けることが多いため、流されやすいと「自分も大手を受けなければ」と思うようになります。周りの影響を受けすぎると自分が何をしたいのかわからなくなり、その結果思考停止で大手企業ばかり志望してしまうことがあります。
プライドが高い
プライドが高い人も大手病になりがちです。難関大学の学生に多く、良い大学に入学できたことで、さらに自分を大きく見せようと有名な企業に入ろうとするケースがあります。プライドが高いゆえに、盲目的に大手企業を目指してしまうのです。
大手病になりやすい人の特徴
大手病になりやすい人には、下記のような特徴があります。
- 難関大学の学生
- 親が大手病
- 就活に関する情報収集をしていない
難関大学の学生
いわゆる難関大学と言われる大学は、以下が挙げられます。
- 難関国立大学(東大・京大・東工・一橋など)
- 早慶上智(早稲田・慶應義塾・上智)
- MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)
- 関関同立(関西学院・関西・同志社・立命館)
学歴が高いため、他の学生よりも大手企業に就職しやすいと思っている学生が多い点も、大手病になりやすい原因の一つです。
また、難関大学の学生以外でもプライドが高い人は大手病にかかりやすいでしょう。
親が大手病
親が大手病にかかっていると、子どもに対して大手企業に就職するようにプレッシャーをかけてしまい、子どもも親の期待に応えようとして大手病になることがあります。
親の影響で大手に就職しないといけないと思い込み、上手くいかなくなる人も多いです。
就活に関する情報収集をしてない
就活に関する情報収集をしていない就活生も大手病になりやすいです。あるいは大手企業の情報収集しかせず、視野が狭くなっている場合になりやすいと言えます。
選択肢が大手企業しかないと、大手以外の優良企業に気づくことができません。そのため、大手企業に固執してしまって就活に失敗しやすいです。
大手病による失敗例
大手病に陥ると自分のおかれている状況や就職活動の進め方に対して、正常な判断ができなくなることも。
その結果自分に合っていない会社でも無理に受け、時間の浪費に繋がりかねません。
そして大手病のまま就活を続けていると、以下の2パターンの未来に繋がってしまうかもしれないのです。
就職活動に失敗する
大手病ゆえに、就職活動に失敗してしまうことがあります。
大手志向の就活生は52.7%、その中で実際に大手から内定をもらえる人はほんの一握りです。大学入試でも大勢のライバルと争ったかもしれませんが、今回はさらに狭き門になります。
就活人気ランキングに載る100社が仮に100人ずつ採用したとしても全体で1万人程度である一方、学生側の民間企業志望者は40万人超えです。その全員が大手を目指したら大変なことになりますよね。
その中には大手でなくとも優良な企業が山ほどあるのです。
就活生は誰もが知る企業に注目しがちですが、日本には385万以上もの企業があります。ここでいう失敗とは出会えたはずの優良企業を見ずに大手企業を受け続けた結果、内定をもらうことなく期間を終了してしまうことです。
中小企業の中に潜む名の知れない優良企業を見逃さないようしっかりとアンテナを張り、就活を成功させましょう。
早期退職・転職
自分に合うかではなく、大手か否かを軸に就活をすれば運よく入社できても仕事が好きになれず、早々に退職する可能性があります。
最近は3年以内の離職率が約3割です。3人に1人は辞めています。
特に大手の3年間の勤務では、大きな仕事は回ってこず、基本的なデスクワークや営業が大半になります。また、基本的に大手の総合職採用は将来的に幹部候補を育てるためにしっかりと研修に時間を費やす傾向があります。基礎的な知識は大切ではあるものの、転職するにも3年のうちに身についたスキルは限られてきます。
つまり、「大手に就職しておけばファーストキャリアは大丈夫」とは言いきれないのです。
参考:https://saponet.mynavi.jp/release/student/ishiki/survey2020/
「第36回ワークス大卒求人倍率調査(2020年卒)」https://www.works-i.com/research/works-report/item/190424_kyujin.pdf
「平成28年経済センサス‐活動調査」https://www.stat.go.jp/data/e-census/2016/index.html
「大手病」にならないための対策とは
「どうすれば大手病にならずに就活ができるの?」と疑問が浮かび上がります。
答えは簡単です。
親のプレッシャーや友達の受けている企業は気にしない、聞かないこと
親御さんの意見でよくある「自分のときはこうだった」という話はあまりあてにしないほうが得策です。なぜならば、彼ら彼女らの通ってきた時代とは明らかに異なるのに同じようなメソッドは通用しないからです。
また友達が受けている企業が大手だからといって自分も大手を受けようと考える必要はありません。無論、自己分析の過程で親や友達にアドバイスをもらうことは間違いではありません。決定するのはあなた自身です。
2ch(5ch)などネット掲示板のまとめ情報を鵜呑みにしないこと
インターネット掲示板の情報は不確かなものが多いのが事実です。
どこの誰かもわからない人の、本当かどうかも怪しい情報に一喜一憂するのは時間の無駄だと思いませんか?ライバルを惑わすための悪質なウソかもしれません。
フェイクニュースなど、嘘の情報が簡単に出回ってしまう現代では、情報を得る「場所」や「内容」を自ら取捨選択し、「正しい情報を収集する能力」を身につけることも、就活を成功させる上でのポイントといえるでしょう。
大手フィルターを外して幅広く受けること、実際に面接やインターンを通して企業と社員さんの雰囲気を感じ取ること
就活では意外な出会いがたくさんあります。そのため活動を通して志望業界や企業が大きく変化することも少なくありません。分け隔てなく純粋な気持ちで進めば満足のいく結果がきっと得られます。
偏見にとらわれず、幅広い視野でものごとをとらえることで大手病も予防できる上に、仮にかかっていたとしても軌道修正できます。
ぜひ大手企業だけでなく、大手の子会社や関連会社、また大手の中でも知名度が低い会社を探してみてください。
視野を広く持てば、倍率が低く就職しやすいのに優良な企業に出会えますよ。
自分は何のために働くのか、どういう仕事をしたくて就活をしているのかを考える
「大学を卒業するからなんとなく就職をする」では、周りの目を気にしてしまう自分を変えることができません。
- そもそも自分は何をしたいのか
- なぜ働こうと思うのか
- 働くのであれば、どういう仕事がしたいのか
- 自分の望む仕事を探す基準・軸が作れているか
これらが自分の中で腑に落ちているのであれば、おそらく周りの目は気にならなくなるでしょう。
関連記事:『就活でこだわりがない、やりたいことが見つからない人への突破策』
大手病経験者が伝えたいこと
大手病は誰もが陥ってしまう危険性を持っています。当社の社員も就活時代、大手病に直面していました。
内定を得て、自分の就活が終わっているにもかかわらず、周りの友達が大手ばかりに就職していくのを見て不安な気持ちが大きくなったそう。一時期は就職浪人も視野に入れたといいます。
そんな大手病経験者がお伝えしたいのは、「あなたは企業選びの軸をしっかり作成できているか」ということ。
就活をただ闇雲に行っていると、企業選びや就活の軸といった本質的な要素に向き合わないまま就活を進めてしまう傾向にあります。一方で自分なりの軸をしっかりと持てている人は、就活の成功をきっと正しく認識できているはずです。
就活での成功とは大手企業に就職することではなく、10年後もそのまた先も幸せに働ける環境を見つけること。他人の意見や世間一般の視点から大企業を選び就職しても、就活の成功とは言えません。
自分なりの軸と真っ直ぐに向き合い、「なぜ大企業を志望するのか」「そこには本当に自分のやりたいことがあるのか」をとことん考え抜きましょう。
まとめ
私たちは激動と不景気の時代を生きています。そんな中で安定や満足を求めたり、負け組の烙印を押されたくないと考える就活生の気持ちは痛いほどわかります。
大手に行くことが悪いわけではありません。しかし、大手でさえ倒産したり、買収される時代でもあります。
- プライド
- 周りの評判
- 親の考え
- ネット
などに邪魔されて、自分の意思にそぐわない結果に終わることが一番悲しいです。 本当の安定や幸福は周りを見ることではなく自分を見てあげることで発見できます。
もし相談相手が必要であれば、私たちJobSpringはいつでも待っているのでぜひ一度面談にいらしてください。就活相談や企業マッチングもしています。
RANKING
人気記事ランキングTOPIC
新着記事