【新卒:業界研究】クレジットカード業界の特徴|業界ランキングや仕事内容など一挙解説
金融
CONTENTS
クレジットカード業界とは?
クレジットカード業界の仕組み
手数料
年会費
金利
クレジットカード業界の様々なランキング
クレジットカード業界を代表する企業とそれぞれの特徴
株式会社ジェーシービー(JCB)
三井住友カード株式会社
三菱UFJニコス株式会社
イオンフィナンシャルサービス株式会社
株式会社クレディセゾン
クレジットカード業界の主な業務
営業
企画
債権管理
カスタマーサービス
システム
クレジットカード業界のまとめ
ネットショッピングが主流となる中、クレジットカードを持つ人が増えつつあります。今回の記事では就職活動をされている新卒の方にわかりやすいように、クレジットカード業界の特徴と、その仕事内容について紹介します!
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クレジットカード業界とは?
近年キャッシュレス化が進むにつれて、クレジットカード業界は急速に拡大しています。海外からの観光客をターゲットとした店舗が急増する中、キャッシュレス支払いへの対応が迫られていることが背景です。さらにネットショッピングの普及によるクレジットカード利用者も増え、それに伴い公共料金や一部の税金などもクレジット支払いができるようになり、市場全体としては安定的な成長を遂げています。
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クレジットカード業界の仕組み
皆さんの生活にも密着しており「お金を前貸ししてくれる」といった印象を持たれやすいクレジットカード業界ですが、どのように利益を生み出しているのでしょうか。クレジット会社の主な収入源としては「手数料」「年会費」「金利」の3つが挙げられます。以下で詳しくみていきましょう。
手数料
一言に手数料といっても、その支払い元は「利用者」と「加盟店」に分けられます。分割払いやリボ払いなど、購入と支払いに長期の時間差が生じるような機能を用いた際の料金が、利用者の支払う手数料に当たります。リボ払いの金利は15〜18%と法廷で定められており、これに基づいた価格設定がなされています。
これに対し加盟店側の支払う手数料は、「お客さんがお店でどれだけカードを用いたか」により決まります。利用金額に対して決められた割合の手数料を支払うように契約を結んでいるのです。
最近では多くの店舗がクレジットに対応しているため、加盟店からの手数料が収入の多くを占める形となっています。
年会費
一般社団法人日本クレジット協会のクレジットカード発行枚数調査によると、2019年3月末時点でのクレジットカード総発行枚数は2億8394万枚と報告されています。仮にクレジットカード1枚あたりの平均年会費が500円であったとしても、1年間で1419億7000万円の収入が見込めることになります。これはクレジット市場において大きな収入源となるでしょう。
実際のところ年会費無料のクレジットカードも多い中、MasterCard Gold Cardやアメックス発行のブラックカードでは年会費のみで20万円を超えるものもみられます。会員限定の特典も充実しており、利用機会を拡大することで市場を大きく成長させています。
金利
クレジットカードの収入源として金利を考える場合、カードローンのことは知っておかなければなりません。カードローンとは個人向けの融資サービスの事で、ATMなどを用いて比較的簡単に借り入れができます。一般的には14%前後の金利設定がなされており、借り入れる金額が増えるにつれて金利が引き下げられることもあります。
また、国内や海外でのキャッシング利用に対する金利もクレジットカード業界にとっては大切な収入源となります。キャッシング利用も現金を借り入れできるという点ではカードローンと似ていますが、カードローンに比べて高めの金利と低い限度額での設定です。一度に大きな金額を借り入れる場合はカードローンを、気軽に借り入れをする場合はキャッシング機能を用いることがメジャーです。
それぞれの大まかな収入割合をグラフでまとめています。以下もあわせてご覧ください。
クレジットカード業界の様々なランキング
最近ではクレジットカードの種類も豊富になり、企業間での競争も見られるようになってきました。ここではクレジットカード業界をランキング形式で眺めてみましょう。
発行枚数 | 国際カードの売上高 | 国内カードの売上高 | |
---|---|---|---|
1位 | VISA(ビザ) 32億枚 |
AMERICAN EXPRESS(アメックス) 4兆0,055億円 |
日立キャピタル 4,532億円 |
2位 | MasterCard(マスターカード) 20億枚 |
VISA(ビザ) 2兆2,319億円 |
イオンフィナンシャルグループ 4,390億円 |
3位 | AMERICAN EXPRESS(アメックス) 1.1億枚 |
MasterCard(マスターカード) 1兆6,190億円 |
クレディセゾン 3,048億円 |
参照:東洋経済新報社『会社四季報 業界地図2020年版』
クレジットカード業界を代表する企業とそれぞれの特徴
次に、代表的なクレジットカード会社の売上高と従業員数を中心にそれぞれの会社の特徴を簡単に見てみましょう。
株式会社ジェーシービー(JCB)
株式会社ジェーシービー(JCB)は、日本で唯一国際ブランド化されている日本のクレジットカード会社です。近年アジア諸国を中心に大きく成長を遂げており、売上高も3,095億円と高めです。2019年時点での従業員数は4,290名となっています。
参考:官報決算データベース「株式会社ジェーシービー 第72期決算公告」
https://catr.jp/settlements/ff18c/112954
参考:「会社概要|JCBグローバルサイト」
https://www.global.jcb/ja/about-us/company/overview/
三井住友カード株式会社
三井住友カード株式会社は、日本で初めてVISAカードを発行したクレジットカード会社です。MasterCardブランドや銀聯ブランドの導入もいち早く、2018年3月での売上高は2,477億円を超えています。2019年時点での従業員数は2,546名となっています。
参考:官報決算データベース「三井住友カード株式会社 第51期決算公告」
https://catr.jp/settlements/1af5f/21348
参考:「会社概要|三井住友カード株式会社」
https://www.smbc-card.com/company/pdf/outline.pdf
三菱UFJニコス株式会社
三菱UFJニコス株式会社は、三菱UFJファイナンシャル・グループの子会社であり日本最大手とも言われるクレジットカード会社です。キャッシュレス化する時代を牽引するべく、地方銀行や様々な事業法人と手を組み決済サービスを提供しています。売上高は2,992億円、従業員数は3,111名です(2019年時点)。
参考:「第12期決算公告」
https://www.cr.mufg.jp/corporate/company/financial_affairs/notification/pdf/201903.pdf
参考:「会社概要|三菱UFJニコス」
https://www.saiyo.cr.mufg.jp/about/profile.html
イオンフィナンシャルサービス株式会社
イオンフィナンシャルサービス株式会社は、イオングループでの金融事業に取り組む企業です。元は「イオンクレジットサービス株式会社」を発端としており、現在では金融サービス事業を行う企業となりました。売上高は4,390億円(経常収益)、従業員数はイオンの金融系サービス会社を連結して19,565名となっています。
参考:「財務・業務サマリー|イオンフィナンシャルサービス株式会社」http://www.aeonfinancial.co.jp/ir/info/summary.html
株式会社クレディセゾン
株式会社クレディセゾンは、セゾンカードを発行する日本のクレジットカード会社です。クレジットカード事業を主軸としつつも、リースや住宅ローンなども展開しています。売上高は3,718億円、従業員数は3,239名です。
参考:「会社概要|株式会社クレディセゾン」https://corporate.saisoncard.co.jp/company/about_cs/
クレジットカード業界の主な業務
クレジットカードを利用者が安全にいつでも利用できるように、クレジットカード会社では様々な業務が行われています。クレジットカード業界の主な業務について詳しく見てみましょう。
営業
クレジットカード会社の営業は主に「イシュアー」と「アクワイアラー」に分けられます。イシュアーとは利用者に対してクレジットカードを発行する発行会社のことです。
イシュアーの営業ではクレジットカードの利用者を増やし普及させることが主な業務で、BtoCの形を取る営業方式です。
一方アクワイアラーとは、加盟店と契約を結ぶ契約会社のことです。アクワイアラーの営業では加盟店でのクレジットカード利用を増やすための営業が盛んに行われており、形式としてはBtoBとなります。
企画
クレジットカード会社の企画部では、クレジットカード市場の調査を行い、それを基に経営管理などを行います。経営・営業の戦略を立て、その戦略から会員向けのサービス等を企画するのもこの部署の仕事です。
債権管理
債権管理を行う部署では、利用者がカードローンやキャッシングなどを利用した際に発生する債権の管理や回収を行なっています。
カスタマーサービス
一般的には「お客様相談窓口」などと呼ばれる部署です。クレジットカードの仕組みは複雑であり、顧客にとっては煩雑そのもの。顧客の疑問に答えるだけでなく、時には苦情やクレームにも対応しています。
システム
クレジットカードを利用するためには、顧客情報や加盟店情報を統合し、高いレベルで保守しなければなりません。システム部門では各部門の業務を可能にするシステムだけでなく、セキュリティに関わるシステムを構築している企業もあるようです。
クレジットカード業界のまとめ
クレジットカードを利用するためには、顧客情報や加盟店情報を統合し、高いレベルで保守しなければなりません。システム部門では各部門の業務を可能にするシステムだけでなく、セキュリティに関わるシステムを構築している企業もあるようです。
今回の記事では、クレジットカード業界の特徴について紹介しました。簡単に振り返ってみましょう。
- ・クレジットカード業界は安定的に成長している。
- ・収益は主に「手数料」「金利」「年会費」により得られる。
- ・クレジットカード会社には様々な部門が存在し、それぞれの仕事が統合されている。
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