証券業界とは?各業務の特徴から魅力を解説

CONTENTS

証券について

証券業界の特徴

証券業界の各業務について

 ① ブローカー業務 

 ②アンダーライティング業務

 ③ディーラー業務

 ④セリング業務

 ⑤アセットマネジメント業務

証券業界における主要大手企業

証券業界の年収

まとめ

皆さんは証券とは何かご存知ですか。金融業界狙いの人であれば知っているでしょうし、名前なら聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。


今回はその証券業界の仕事内容や魅力、代表的な企業について一緒にみていきましょう。


証券について

証券は財産の権利を示す証書のことで、証券には手形や小切手、株券、債券などさまざまな形態があります。証券会社が扱うものは株券や債券が主にな、その理由はのちに説明する仕事内容に関係しています。


証券業界の特徴



学生からの就職先として人気が高い金融業界の中でも、特に「実力主義」といったイメージを持たれやすいのが証券業界です。


証券業界の主な業務として「ブローカー業務」と呼ばれる、国内の個人・法人による株式の売買を仲介して手数料を得るものがあります。他の仕事としては「アンダーライティング業務」、「ディーラー業務」、「セリング業務」といったものがあります(その他に最近ではアセットマネジメント業務も主要業務の5つめとされるケースが増えているようです)。


カタカナだと直感的に仕事内容がピンとこない方も多いと思いますが、基本的に業界ではこのように表現されます。ここでそれぞれの内容を理解し、早めに慣れていきましょう!以下、それぞれの業務について簡単に説明しておきます。


証券業界の各業務について


 ① ブローカー業務 

委託売買業務とも呼ばれ、株式などの売買の注文を投資家から受けて流通市場に取り次ぐ仲介役の業務です。その仲介の際に受け取る委託手数料が証券会社の収益となります。


 ②アンダーライティング業務

引受け・売出し業務を指します。引受けとは、株式会社が株式などを新しく発行して売り出す際、証券会社が全部あるいは一部を引き受ける業務のことです。また、売れ残った場合は証券会社が責任を持って引き取ります。また、売出しとは、すでに発行された株式などを対象に行う同様の業務のことです。


 ③ディーラー業務

自己売買業務とも言います。証券会社が一般の投資家と同じように自社のお金を使い、自分の判断で有価証券を売買する業務です。


 ④セリング業務

募集・売出しを扱う業務のことです。このセリング業務はすでに発行されている証券や新しく発行される証券を多くの投資家に向けて買い入れるように勧誘する業務です。引受けの業務と似ていますが、引受けと異なるのは売れ残りの証券を引き取らなくてよいという点ですので押さえておきましょう。


 ⑤アセットマネジメント業務

資産管理業務のことで、ブローカー業務が株式などの売買のタイミングで手数料を得るという短期的な収益手段であるのに対し、資産管理業務では投資信託などで資産を預けてもらうことで長期的に手数料を得ることができます。近年ブローカー業務からアセットマネジメント業務に移行している証券会社が増えているのは、この長期的な手数料が目的であることが多いです。


証券業界における主要大手企業

  

野村證券【業界トップ】

売上 662,831(百万円)
従業員数 13,229名
社風・理念すべてはお客様のために
強み 盤石な顧客基盤、社員個々の営業力が高く収益性も高い
求める人材 変化を味方に「自分」という不変の価値を磨きつづけられる人

大和証券

売上 616,497(百万円)
従業員数 12,212人
社風・理念信頼の構築、人材の重視、社会への貢献、健全な利益の確保
強み 女性の活躍や健康経営に特徴がある
求める人材 誠実で、常に新しいものを見出してより高いレベルでチャレンジする人材

SMBC日興証券

売上334,458(百万円)
従業員数9,402人
社風・理念お客様を中心に考え、より高い価値を提供する。
お客様と共に発展し、最高の信頼を得られる会社を目指す。
健全な金融仲介機能を果たし、市場・社会の発展に貢献する。
多様性を尊重しつつ、一体感の中にも個性の発揮できる職場をつくる
強み 銀行系証券会社としての銀行との強いつながり
求める人材 金融プロフェッショナルを目指す、好奇心、チャレンジ精神旺盛な行動力のある人

みずほ証券 

売上 341,126(百万円)
従業員数 7,285人
社風・理念<みずほ>は、『日本を代表する、グローバルで開かれた総合金融グループ』として、常にフェアでオープンな立場から、時代の先を読む視点とお客さまの未来に貢献できる知見を磨き最高水準の金融サービスをグローバルに提供することで、幅広いお客さまとともに持続的かつ安定的に成長し、内外の経済・社会の健全な発展にグループ一体となって貢献していく。
これらを通じ、<みずほ>は、いかなる時代にあっても変わることのない価値を創造し、お客さま、経済・社会に<豊かな実り>を提供する、かけがえのない存在であり続ける。

強み 「One MIZUHO」の一員としてのグループ
求める人材 リーダーシップ×挑戦心・成長意欲

三菱UFJモルガン・スタンレー証券

売上 270,069(百万円)
従業員数 5,222人
社風・理念いかなる時代にあっても決して揺らぐことなく、常に世界から信頼される存在であること。時代の潮流をとらえ、真摯にお客さまと向き合い、その期待を超えるクオリティで応え続けること。 長期的な視点で、お客さまと末永い関係を築き、共に持続的な成長を実現すること。 そして、日本と世界の健全な発展を支える責任を胸に、社会の確かな礎となること。
それが、私たちの使命です。

強み MUFGグループの証券戦略の中核を担う
求める人材 高い倫理観を有し知識・専門性・人間力の向上に努める人材

(参考:『就職四季報 総合版 2019年版』 東洋経済新報社)


証券業界の年収



「実力主義」というイメージを持たれやすい証券業界ですが、業務内容以外にも業界の市場規模や労働者数、平均年収などからもその様子がうかがえます。以下の業界動向SEARCH.comのデータをご覧ください。


  市場規模は3兆9000億円~4兆円近くに及ぶ
  労働者数は7~8,000人
  平均年齢は40歳代前半
  平均勤続年数は9.3年
  平均年収は761万円

参照:「業界動向SEARCH.COM・証券」https://gyokai-search.com/3-syoken.htm

証券の市場規模は3兆9000億円~4兆円と他業界と比べて比較的大きいものの、労働者数は日本の生産年齢人口約7600人のうち7~8,000人(2016年時)、つまり約0.1%の人しか従事していないことがわかります。また、日本の平均年収が400~500万円であるのに対して証券業界の平均年収は761万円とかなり高いです。このように、少数精鋭で利益を生み出すことで、実力主義の文化を生み出しているのかもしれません。


まとめ



証券業界の特徴についてみてきましたが、やはり最初のうちは分かりにくいというのが就活生の本音ではないでしょうか。業界研究はどの業界でも大変ですが、特に証券など慣れないものを扱う仕事について理解するためにはそれなりに時間がかかると思います。ネットや本で情報収集をして、分からないことはOB/OGや就活エージェントに積極的に聞きに行くことで徐々に知識が深まるはずです。


業界研究の参考に以下の記事も良ければどうぞ


就活でしない人はいない!面接につながる業界研究の仕方・まとめ方


証券業界はこれからどうなる?知っておくべき現状の課題と今後の展望


また、金融業界は受けるけど証券は志望しないよ、という人も「なんで証券じゃなくてウチの業界が良いと思ったの?」と面接で聞かれることがあるため、証券業界の仕事内容も軽く把握しておくことをおすすめします。


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編集者

JobSpring Online編集部

後悔のない就活を応援するメディア「JobSpring Online」のメディア編集チーム。

構成メンバー: コンサルタント、人材業界マーケター、学生ライター、etc.

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