証券業界はこれからどうなる?知っておくべき現状の課題と今後の展望

CONTENTS

証券業界の現状について

日本人は資産運用に後ろ向き

若者の投資への関心増加

ネット証券の増加

海外進出

証券業界が直面する課題とは?

投資をはじめやすい環境を整えられるかが新規顧客に影響する

伸び悩む日本の需要を海外で補えるかが企業成長のカギ

証券業界~求められる人材と今後の展望~

変化に強く、コミュニケーション能力がある人

言語、価値観、知識など多方面においてグローバルな人

まとめ

こんにちは、今日は証券業界の今後について一緒に考えていきましょう。


学生のうちはピンと来ないかもしれませんが、証券業界は日々の経済の動きに敏感である必要があり、大変ながらも面白い業界だと筆者は思います。記事の中で業界研究に使えるような要素をいくつか述べているので、証券業界に興味がある人の参考になれば嬉しいです。


証券業界の特徴や仕事内容など全般ついて知りたい方は以下のページも読んでみてください!


証券業界とは?各業務の特徴から魅力を解説


証券業界の現状について


日本人は資産運用に後ろ向き

日本人はアメリカや欧米の人々と比べて「現金・預金」という形で資産を持つことが多いです。この利点は増えもしないけど減りもしない(銀行の利子は除く)ということになります。投資に後ろ向きな理由は複数考えられます。


理由1:バブル崩壊の嫌な思い出がある

いまの中高年の人々はバブル崩壊を経験したか、その後の不景気の影響を受けてきました。そのため再び同じような経済危機が起こることを恐れ、リスクを回避し堅実に貯金することを選ぶ人が多いです。


政府はこの事態に対して運用益や配当金が非課税になるNISAの投資枠を120万に引き上げるなど対策を講じています。


理由2:保険や社会保障が充実している

例えば投資が盛んなアメリカでは医療費や老後の生活費に関して公的機関のサポートが薄いです。そうなると自分で何とかするしかありませんが、保険に入る、貯金する、どちらにしてもかなりの資産を投資で得る必要があります。一方日本は年金や退職金、医療保険などの制度が存在しているため、頑張って投資をして資産を増やす必要がありません




出典:日本銀行調査統計局『資金循環の日米欧比較』https://www.boj.or.jp/statistics/sj/sjhiq.pdf

若者の投資への関心増加

上記のとおり、もともと日本人は投資への関心が薄いという現状がありました。しかし近年、若者を中心に仮想通貨などの比較的気軽な投資に関心が高まり、仕事を続けながら副収入として投資を行いたいという需要が増えています


ネット証券の増加

ネット証券では大手証券会社ほど投資先のアドバイスや資産の管理はしてもらえず、自己判断で証券を買います。しかし、その分手数料が圧倒的に低いため近年では需要が高まっています


海外進出

証券業界に限ったことではありませんが、金融業界は全体的に海外をターゲットとするように方向転換しています。アジア圏など潜在的な需要がある国に進出し、新規顧客を獲得することが目的です。


証券業界が直面する課題とは?


証券業界が現在、または今後直面する課題について簡単にまとめました。ポイントは「新規顧客へのアピール方法」になります。


投資をはじめやすい環境を整えられるかが新規顧客に影響する

上の項目でも話した通り、投資に興味を持つ若者は多いです。彼らが顧客とするためには「初心者でもはじめやすい」プランを提案することが必要です。例えば、管理費を取って証券会社が一任を受けて資産を運用する「ラップ口座」が選択肢として考えられます。以前は富裕層向けでしたが現在では比較的少額から口座を作れます。それ以外の通常口座でも証券会社ではおすすめの投資先などをアドバイスすることがあり、ネット証券と比べて強みとなるでしょう。


伸び悩む日本の需要を海外で補えるかが企業成長のカギ

若者の投資への関心があったとしても、日本で多数の新規顧客を開拓することは容易ではありません。それを補うためには海外に意識を向ける必要がありますが、もちろん同業他社も同じことを考えます。その競争に生き残り、海外で存在感を示せるかが日本でのビジネスにも影響するでしょう。


証券業界~求められる人材と今後の展望~



この項目では今まで見てきた証券業界の現状と課題を踏まえ、向いている人物像や今後の業界について整理します。


変化に強く、コミュニケーション能力がある人

従来の日本の証券取引と言えば、富裕層が中心でした。担当者と顧客の間に長年の付き合いがあったり、顧客自身が証券の知識を持っていることも多かったでしょう。しかし今後は知識が少なく少額から始めたい若者もターゲットになるため、今までとは異なる方法で新規顧客を獲得する必要が出てきます。


例えば若者に身近な公共交通機関やテレビCMを使った広告などが増えるかもしれませんし、よりカジュアルな投資プランができるかもしれません。そういった業界の変化を楽しみつつ貢献出来る人はきっと活躍できるでしょう。また新規顧客が増えるということはコミュニケーション能力も今まで以上に求められます。


言語、価値観、知識など多方面においてグローバルな人

今後ますます海外進出が進む企業がほとんどでしょう。そうなれば日本企業であってもグローバル化は必要不可欠です。ただ一言にグローバル化と言っても、外国語が話せるだけでは海外の顧客の信頼を勝ち取り、同業他社に勝つことができません。海外の証券取引に関する知識、国ごとの価値観や文化の違いなどを理解することで顧客に寄り添う姿勢が必要です。


海外大学出身者や外国人の採用も増えるでしょうから、日本で就職活動をする人は競争率が上がるかもしれません。


まとめ



証券業界の大きなポイントは以下の二つです


  • ・若者の投資手段として証券をアピール
  • ・海外で新規顧客を開拓

いずれにしても、もともとの顧客であった日本の富裕層の信頼を維持しつつ、変化していくことが求められます。人の資産を扱う責任があるため決して楽な仕事ではないと思いますが、大きなやりがいを得られるでしょう。また、常に経済の動きに気を配る必要があるため、知識が増えて自己成長につながるでしょう。


証券業界に興味がある方はぜひ自分で業界研究と企業研究を行ってみることをおすすめします。今日紹介したことは深い証券業界を理解するためのきっかけにすぎません。良い業界・企業研究を行うために、この後は自分に必要な情報を自分で手に入れることが必要です。例えば受ける企業がとのようにグローバル化に取り組んでいるかなど、ネットで調べたり説明会で聞けば大体の情報は手に入ります。


詳しい業界研究や企業研究の方法については下にリンクを貼っておきますので、良ければ参考にしてみてください。


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編集者

JobSpring Online編集部

後悔のない就活を応援するメディア「JobSpring Online」のメディア編集チーム。

構成メンバー: コンサルタント、人材業界マーケター、学生ライター、etc.

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