【テンプレートつき】就活の自己分析で用いる自分史の作り方と3つの活用方法

CONTENTS

自分史とは

自己分析をするにあたり自分史が重要な理由

①就活の軸になる

②長所・短所発見の糸口になる

③ES・面接対策になる

すぐに使える自分史テンプレート

自分史を作成するための書き方3ステップ

①過去の印象的な出来事をリストアップ

②動機や価値観の変化を簡単にまとめる

③5W1H形式で深掘りしていく

就活における自分史の活用方法

①企業研究に活かす

②職種研究に活かす

③ESに活かす

④面接対策に活かす

まとめ

「自分史ってよく耳にするけど、どういうものなの…?」


「本当に自分史を作る必要ってあるの?どうやって作るのかもよくわからないし…」


就活を行う上で欠かせない自己分析ですが、その方法にもいくつかのレパートリーが存在します。本記事のテーマである「自分史」もそんな自己分析の方法の一つ。皆さんは自分史をうまく活用できていますか?


今回の記事では「自分史」の特徴と活用方法、またその作り方をテンプレートとともにご紹介いたします!


・自分史ってなに?
・本当に作る必要あるの?
・どうやって自分史を作ればいいの?
・作った自分史を最大限活用するには?


といった疑問にお答えしていきますよ!


自分史とは



自分史は、名前の通り自分の歴史をまとめたもので、これまでの人生を振り返り、年表のように時系列で一覧化したものです。就職活動を行う上で大切な自己分析の方法のひとつとされています。


自分史は、今までの人生で、その時々の努力したことや楽しかったこと、強く印象に残った思い出などを書き出しまとめます。その時点での自分について詳しく書き出すことで、ここまでの半生で経験した出来事や考えを整理することができます。その結果、自分の行動や考え方から見えてくる共通点や価値観、自分がどんなことを大切にしているかに気づくことができるでしょう。


自分史は、数ある自己分析の中でも簡単に行える方法です。その上、自分自身がどんな人物なのか客観的に振ることで自己理解につながり、自分に向いている業界や企業を見極めたり、説得力のある自己PRの作成をすることができます。就活の成功に近づく一歩として、自分史は非常に有用なツールなのです。



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自己分析をするにあたり自分史が重要な理由



就活といえば自己分析を想起するほど、就活における自己分析の重要性は一般的なものになってきました。とはいえ、何のためにどのような目的を持って自己分析を行う必要があるのかについてまで深く考えている就活生は、あまり多くありません。


自己分析の本質は、自分の潜在的な特性や将来に対するビジョンを見つめることにあります。そして自身を見つめるためには、まず自分の過去に目を向けることが欠かせません。


そのため自分史を作ることは自己分析を行う上でとても役に立つのです。どのように有用なのか、以下で具体的に見ていきましょう。

①就活の軸になる


自分史を作ることで得られる知見は就活を行う上での軸として働いてくれます。


過去に自分が行った活動やそれを通じて得られた感動・成長に目を向けることで、自分がどのような物事を好み何を成し遂げたいのかが見えてくるため、将来へのビジョンに繋がるからです。


志望する業界も企業も、ゆくゆくは職種まで自分で決めなければならないのが就活です。むやみやたらに考えていると、効率の良い就活は実現できません、自分史を作り自分の特性を踏まえた「就活の軸」を持っておくことは、就活をうまく進めていくためにも有用なのです。



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②長所・短所発見の糸口になる


また自分史は、自分の長所と短所を見つける手助けもしてくれます。


自己分析で最初にぶつかるこの長所・短所。自分の長所や短所について素直に目を向けることは決して容易なことではありません。そんな時、自分史を片手に自分の過去に目を向けてみてください。自分にはどんな良いところがありどんな改善点があるのかを見つけるための糸口が掴めるかもしれません。


自分の過去に起きた出来事はまさに、積み重なって今の自分を形作っています。自分を深く知るためのきっかけになることも頷けますね。



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③ES・面接対策になる


自分史の作成はESや面接の対策にもつながります。


自分の特性をよく理解した上で受け答えができる上、その特性を感じられるエピソードについてもセットで説明することで、ESの内容や面接時の発言に説得力を持たせることができるからです。


たとえば、ESでよく見られる「学生時代に頑張ったことは何ですか?」という質問を考えてみましょう。この質問には、自分の強みとなる特性に関するエピソードやその企業が求める人材に近いと感じられるようなエピソードをあげます。このようなときも自分史を作っていれば、高校や大学それぞれの年代で自分が頑張ってきたことを振り返り一覧化しているため、回答に困ることがありません。


面接も同様です。「なぜこの業界を選んだのですか?」「なぜうちの企業に来たいと思ったのですか?」といった多くの企業から聞かれる質問には、ただ熱意を伝えるだけでは足りません。自分の性格や強みが、その企業の風土や求める人材といかにマッチしているかを説明する必要があります。そこに自分の性格や強みを表すエピソードを加えることで、面接官に伝わりやすい内容となります。

また面接の前に作成した自分史を見返すことで、「幼少時のエピソード」や「挫折した経験」など、自分に関する質問へスムーズに答えることができます



【例文・解説あり】ガクチカ(学生時代頑張ったこと)の書き方とポイント!


すぐに使える自分史テンプレート


(画像:自分史テンプレートの例)


ここからは実際に自分史を作成してみましょう!


こちらに、すぐに使える自分史のテンプレートをご用意致しました。ぜひダウンロードし、以下で説明する「自分史を作成するための3ステップ」に沿って、一緒に作ってみてくださいね!


<JobSpring自分史テンプレート ダウンロード(PDFファイル)>


自分史を作成するための書き方3ステップ



おすすめの作り方は以下の3ステップに沿って進めること。漠然としたイメージや考えを具体化できると共に、自分の価値観の変化やその理由なども深掘りできるため効率的ですよ!それぞれのステップを詳しくみていきましょう。

①過去の印象的な出来事をリストアップ


自分史作成のはじめの一歩は、過去の印象的な出来事をリストアップするところからです。生まれてから現在に至るまでを幼・小・中・高・大と学生生活で区分し、それぞれの過去で頑張ったことについてリストアップしてみましょう。


ここで大切なのは、無理に見栄を張ったり大きな出来事についてまとめようとしないことです。自分史作成の目的は、自分の価値観を形成した出来事や考え方に変化をもたらしたイベントに目を向け、自分と向き合い理解することにあります。そのきっかけとなる出来事は大きなイベントでもほんの些細なことでも、何でも構わないのです。


文化祭を全力で盛り上げた人もいれば、部活でレギュラーになるために日々居残り練習をした人もいるでしょう。中には将来の夢に向けて真摯な姿勢で勉学に励んだ人も、読書が好きで図書室に入り浸った人もいるかもしれません。素直に、正直に、自分の過去を振り返り印象的な出来事をいくつか挙げてみてくださいね。


②動機や価値観の変化を簡単にまとめる


印象的な出来事のリストアップができたら、次の段階ではそれらの出来事についてよく思い返してみましょう。どうしてそれをしようと思ったのか、どのように価値観が変わったか、動機や価値観の変化を簡単にまとめる段階です。


例えば、文化祭で模擬店を成功させたという出来事について振り返るとき、なぜ模擬店をやろうと思ったのか、そもそも文化祭を成功させたいと思ったのはどうしてか、さらには文化祭を通して自分はどのように成長したのか、などについてまとめてみましょう。


「周りの人を喜ばせたかったから」

「クラスみんなで共通の思い出を作りたかったから」

「協力することの難しさを体感しつつ、それでも手を合わせれば大きな目標を達成できると知った」


など、思い出せる限り書いてみると良いでしょう。


思い返すうちに記憶が曖昧になった場合は、卒業アルバムや懐かしい日々の写真などを眺めてみるのもおすすめです。大人になった今の視点で過去を振り返ると、その時の価値観の変化をありありと思い出せますよ。


③5W1H形式で深掘りしていく


それぞれの出来事に関する動機や価値観のまとめができたら、最後はさらに深掘りをしていきましょう。深堀りする方法としては、それぞれの出来事に対し5W1H形式の質問を投げかけながら、過去の出来事をより詳細に思い出す方法がおすすめです。


たとえば上記の「文化祭でサークルの模擬店を成功させた」の例では、


「なぜ周りの人を喜ばせたかったのか?」

「それを実現させるために、どんな困難に直面しどう解決したか?」

「共通の思い出を作ることは現在の自分にとってどのような価値をもたらしているか?」

「これまでの自分史作成を振り返って、自分の人間性や特性をどう人に説明できるか?」


といった質問を投げかけ、それに自分で答えていきます。「本当にそう感じたかな?」と疑問を感じた場合は、ステップ②の動機を見直してみても良いでしょう。


このように5W1Hの形式を使って深堀りすることで、どのようにそのときの自分の思考や気持ちの動きを追求すれば良いのだろう、と悩むことなく進めることができます。


就活における自分史の活用方法



皆さんなりの自分史を作成することはできましたか?作成の過程で普段は気がつかなかった自分の特性や価値観に気付けたのではないでしょうか。


ただ、自分史を作っておしまいにしてしまうのは非常にもったいないことです。せっかく時間をかけて作ったのですから、最大限その自分史を活用しましょう!


具体的に就活へ活用するために、まずおこなって欲しいことがあります。それは自分史を踏まえて自分自身をメタ認知してみるということです。メタ認知とは物事を一歩引いた視点で、客観的に眺めるということを意味します。


人が行動を起こす時、その行動には必ず動機となる原因が存在します。「動機→行動→結果→価値観の変化」といった一連の流れを取るのです。自分自身をメタ認知することで、この流れを認知することができ、そこから自身の行動パターンをまとめることができます。「自分がどのような感情や出来事をきっかけに行動を起こすのか」という行動パターンを言語化できる人は、あらゆる行動に根拠付けができるため就活市場で非常に有利な戦い方ができるのです。


自分自身に対するメタ認知が出来たら、いよいよ就活への活用です!


①企業研究に活かす


自分史を踏まえ自分の行動パターンを理解することで、自分がどのような価値観を大切にしているのかを認識することができます。この大切にしている価値観は、いわゆる「就活の軸」とも考えられ、企業を選ぶ際にとても役立ちます。


ほとんどの企業は、企業理念と呼ばれる「企業の根底にある最も大切な価値観」を掲げています。自分の大切にしている価値観と企業理念が一致していることを企業選びのポイントにすることで、説得力のある志望理由を作ることができます。


また、企業理念以外の点でも活用することができます。たとえば自分史で「大学で新たなスポーツを始め、とても刺激的な毎日を送ることができた」という経験があり、「チャレンジ精神」を大切にしたいと気づいた場合は、次のような企業と相性が良いと考えられます。


  • 常に新たなことへの挑戦が求められるベンチャー企業
  • 海外転勤が多く異国の地で様々なチャレンジが求められるメーカーや商社
  • 新たな商品やサービスを提供する小売やサービス

②職種研究に活かす


社会に出ていないのにどうやって自分に向いている職種を選べば良いのだろう、と悩んだときにも自分史が役立ちます。今まで自分が活躍した場面や役割をもう一度確認してみましょう。


たとえば、「コツコツと作業した結果、力を発揮できる」のであれば、事務職や技術職、「人とコミュニケーションを取るのが得意」であれば、営業職や専門職が向いていると考えられます。


実際には事務職・技術職・営業職・専門職の中に、もっと細分化された職種があります。事務職といっても経理・総務・人事などがあり、専門職といっても医療関係・インストラクター・プログラマーなどさまざまです。数多くある職種の中で、ただ闇雲に興味のある職種やよく耳にする職種を選ぶのではなく、自分が活躍するイメージの持てる職種を選ぶことが大切です。


③ESに活かす


自分史には過去のさまざまなエピソードが書き出されています。エントリーする企業が決まったら、その企業の企業理念や求める人材に関連するようなエピソードを自分史の中から選び、志望理由や自己PRを書くことができます。


志望理由が実際の経験に裏付けされていると、説得力がある文章になります。自己PRも同じで、なぜその強みがあると言えるのか、どういったときにその強みが発揮されるのかなどと、自分史で深掘りした内容を記載することで、企業側があなたの強みをイメージしやすくなります。

④面接対策に活かす


自分史はさらに面接対策にも活用することができます。


たとえば「幼少時のエピソード」や「学生時代に力を入れたこと」などのよくある質問も、自分史の内容を思い返せばすぐに答えることができます。ESに記載した内容を掘り下げるような質問を受けた場合でも、「エントリーシートに書いている内容以外にも、大学時代にもこの強みに関連する経験があり〜」と回答ができれば、より高い説得力とアピールにもつなげることができます


もし、面接で自分に関する質問にうまく返答できなかった場合は、自分史にその質問を付け足してみてください。どのエピソードが関連しているのかを確認し、もしなければその質問に関するエピソードを書き込みましょう。面接前に自分史をもう一度見ること、そして面接後の振り返りにも活用することで、次の面接に活かすことができます。


自分史は自己分析のベースになるとても有用な分析方法です。上記以外にも様々な箇所で活用することができるので、ぜひ色々な場面で活かしてみてくださいね!


まとめ



今回の記事では、自己分析によく用いられる「自分史」の作り方と活用法について紹介いたしました。簡単に全体を振り返ってみましょう。


・自分史は自己分析を行うための有用なツールである。
・3つのステップに分けて作るのがおすすめ。少しづつ深掘りしピースを埋めていく。
・自分史を作ったらそれを元に自分をメタ認知してみることが大事。
・ESや面接対策になるだけでなく、企業研究や職種研究にも活かせる優れもの。


自分史の作成は自己分析の根幹です。自分を見つめ自分と向き合うのにとても有用なツールですから、是非皆さんも早いうちから作成してみてください。自己分析を入念に行えるかどうかが、就活の方向性を大きく決めるといっても過言ではありません。


また1人での自己分析に行き詰まりを感じたら、是非とも就活エージェントを頼ってみてください。JobSpringでは、エージェントによる他己分析を行っていますので、自己分析を進めるうえで行き詰った方や、分析後の活かし方についてサポートします。


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編集者

JobSpring Online編集部

後悔のない就活を応援するメディア「JobSpring Online」のメディア編集チーム。

構成メンバー: コンサルタント、人材業界マーケター、学生ライター、etc.

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