【新卒:業界研究】旅行業界の特徴|仕事内容から魅力まで一挙解説
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CONTENTS
旅行業界とは?
旅行業を展開する4つの系統
旅行業界のビジネスモデル
旅行業と旅行業者代理業の違い
旅行業界の特徴的な仕事内容
①営業
②仕入造成
③企画・コンサルティング
④添乗(ツアーコンダクター)
【売上ランキング】旅行業界の主な企業
オフライン系
オンライン系
まとめ
学生時代のゼミ合宿や旅行などで頻繁に利用される旅行代理店。皆さんも一度は利用したことがあるのではないでしょうか。今回はそんな旅行代理店に限らず、旅行業界を広く捉えて系統別の特徴や魅力を紹介していきます。
今後の旅行業界の動向について知っておきたい方は以下の記事もチェックしてみてください!
【業界動向】旅行業界の今後はどうなる?現状の課題と将来の展望について
旅行業界とは?
幅広い年代に需要がある旅行業界は宿泊施設の予約サービスから、旅程の策定に至るまで幅広いサービスを提供しています。以下では旅行業を4つに大別し、それぞれどのような特徴があるかについて整理していきます。
旅行業を展開する4つの系統
①独立系
国内最大の旅行会社であるJTBやHISなどがこの系統に分類されます。パッケージツアーの提供をはじめ、不動産、旅行関連情報サービスなど多くの事業を展開する企業が多く、旅行業界においては主流の企業群です。
②鉄道系
鉄道会社傘下の連結子会社や旅行会社などがこの系統に分類され、鉄道会社との連携を強みとして幅広い店舗網を持っています。最近ではネット事業の強化にも力を入れており、ネットサービスに掲載する情報についても各社と協力しながら提供を行っています。
③エアライン系
ANAセールス、JALパックなど航空会社と連携した国内外旅行の企画提案を行う企業はこの系統に分類されます。航空券と同時購入で旅がお得になるなど、空路移動と宿泊を掛け合わせて他社にできない提案ができることが強みでしょう。
④ネット系(OTA: Online Travel Agent)
エクスペディアやブッキングホールディングスなど、ネットでの旅行販売を中心とした企業がこの系統に分類されます。近年では、旅行業界全体としてもビジネスモデルの転換期が訪れており、店頭における旅行販売から個人が比較サイトを使って旅行を予約するトラベルアレンジメントが主流になりつつあるので今後業界内の存在感が期待できるでしょう。
旅行業界のビジネスモデル
旅行業界は後述する旅行業と旅行業者代理業を営む企業に分けられます。
まず、旅行業に関しては「募集型企画旅行」と呼ばれる旅行会社が企画し運営する旅行に参加者を募り、そこから利益を得る方式があります。
国内外のパッケージツアーはこのような方式で利益を創出していますが、薄利多売ビジネスでどれだけ多くの顧客をツアーに呼び寄せることができるかが収益の鍵となっています。
そして後者の旅行業者代理業は代理店としてのビジネスです。旅行会社は資本として宿泊施設や航空機を持っているわけではないため、その販売を代行するビジネスが収益の柱となっています。そして、ホテルや航空会社がその販売を旅行業界の代理店に委託する際のコミッション(手数料)を利益としているため、BtoB型のビジネスとも捉えられます。
旅行業と旅行業者代理業の違い
上記で少し触れた旅行業と旅行業者代理業の違いについて、いくつかの種類に分けて以下の表に整理しました。業種によって登録先や旅行企画が可能な地理的範囲が定められています。
業種 | 特徴 | 登録先 |
---|---|---|
第1種旅行業 | 海外、国内における募集型企画旅行の企画 実施が可能である業種 |
国土交通省 |
第2種旅行業 | 国内の募集型企画旅行の企画 実施が可能である業種(海外は不可) |
都道府県庁 |
第3種旅行業 | 一定の場合にかぎり、 国内の募集画型企画旅行を実施可能である業種 |
都道府県庁 |
旅行業者代理業 | 旅行業者と代理契約を締結した上で、 旅行業者の商品を代理販売する業種 (代理契約可能な旅行業者は1社のみ) |
都道府県庁 |
旅行業界の特徴的な仕事内容
①営業
営業は個人営業と法人営業に大きく分けることができます。個人営業では主に来店した旅行者に対して旅行商品を販売します。自分で顧客の元に行かず、店舗内で営業活動を行うためカウンターセールスと呼ばれることが多いです。法人営業では主に社員旅行や研修など、企業が大人数の旅行計画が必要とする場合に法人をとして営業を行います。
②仕入造成
パッケージツアーを企画・考案し計画に合わせて日程調整や宿泊施設の確保、旅券の代理購入等を行う業務です。実際の日取りに合わせて金銭をやりとりするなど、オペレーションの意味合いが強い業務です。
③企画・コンサルティング
旅行計画の企画・コンサルティングは地域の活性化や知名度向上など地方自治体などと協力して、観光戦略や地域プロモーションを行う仕事です。観光客に対するアプローチではなく、観光地側とどのような構想で観光地としての付加価値を高めることができるかといったことを観光客の定量分析などを用いて共同的に考えていきます。
④添乗(ツアーコンダクター)
バスツアーなどでも活躍する添乗員(ツアーコンダクター)は旅行の日程が滞りなく進むように観光客を案内したり、宿泊施設到着時に事務手続きを行うなど旅行全体の調整役を担う業務です。
【売上ランキング】旅行業界の主な企業
旅行業界のビジネスモデルや職種を理解したところで、実際の企業について簡単に説明します。先述したオフライン系とオンライン系と区別しながら解説していきます。興味のあるものは公式のページを見てみると良いでしょう。
オフライン系
JTB
株式会社JTBは1963年に設立された従業員数約28000名をこえる国内最大級の旅行会社です。旅行業を中心にグループ企業と連携し、様々な事業を展開しています。ブランドスローガンとして「感動のそばに、いつも。 Perfect moments, always」を掲げており、日本に限らず海外も含めた地球規模であらゆる交流を想像し、お客様の感動や共感を呼び起こすような人材を求めています。2020年3月期までの取扱額はは約1兆5000億円で、純利益は16億4900万円でした。
参考:「会社概要|JTBグループサイト」 https://www.jtbcorp.jp/jp/company/profile/
株式会社HIS
国内で2番目に大きい旅行会社です。従業員数もグループ全体で18,000名を超え、主軸となる旅行事業以外にホテル事業やエネルギー事業を手掛けています。挑戦者であることをビジョンとし、ツーリズムを通じて創造性を発揮できる人材を求めています。2019年10月期の売上高は8085億円でした。
参考:「会社概要|HISグループ情報」 https://www.his.co.jp/company/
KNT-CTホールディングス
KNT-CTホールディングス株式会社は1947年に設立され、グループ社員数は約6900名を抱えています。グループに「クラブツーリズム」などのブランドを抱え、JTB同様国内の旅行需要の大部分を支えています。グループ会社によって求める個人像は異なってきますが変化の大きい旅行会社では対応力、柔軟性といったところが求められます。2020年3月期までの取扱額は約4963億円で、純利益は約13億円でした。
参考:「企業情報|KNT-CTホールディングス株式会社」https://www.kntcthd.co.jp/company/
オンライン系
Booking Holdings
世界最大の売上高を誇るOTAであり、アゴダやオープンテーブル等複数のサービスを展開しています。東京にもオフィスが設置されており、従業員数約17000人を抱えている大企業です。令和元年はBooking.com Japanの純利益は5億1279万円でした。
参考:https://www.bookingholdings.com/
Expedia
クマのCMで日本でもお馴染みのエクスペディアは本社をアメリカに置き、2020年第1四半期決算では取扱高は約1兆9137億円でした。従業員数は約18000人で、国内外へ航空券やホテルなどを販売しています。
まとめ
今回は旅行業界の特徴を系統を分けて解説しました。業種によって旅行業における役割も変わってきますが、旅行業界の需要は年々伸び続けており、今後も注目できる業界です。
【今回の記事のポイント】
- ・旅行業は4つの系統に分けられる
- ・旅行業と旅行業者代理業では担当する仕事が違う
- ・オンライン系とオフライン系の両方の需要が高まっている
今回の記事では各会社の系統や概要をお伝えしましたが、以下の記事を参考にしながら企業研究を行い、旅行業界に対する志望動機なども考えてみてください。
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