【新卒】食品業界の特徴|売上ランキングから仕事内容まで一挙解説

CONTENTS

食品業界って?

食品業界の主な業務

①生産・加工業

②卸売業

③小売業

④外食業

売上トップと企業の特徴

①生産・加工業

②卸売業

③小売業

④外食業

食品業界での職種と仕事内容

①研究開発

②生産管理

③経営企画

④営業部門

⑤その他:人事・総務部門

まとめ

私たちの生活は「食」なしにして成り立たせることはできません。食べ物は、人の暮らしを支えているものの中核にあるものです。日々食品を目にし、口にしている私たちにとって食品業界は身近に感じられるものでもあります。しかし一口に「食品業界」といっても、市場規模は非常に幅広く、市場対象や業務内容も個々で大きく異なります。


就職活動で食品業界を研究するならば、まず分野を知りどの業務に一番興味があるのかを把握してみましょう。


食品業界って?



食品業界に分類される企業の多くは、食品が消費者の手に渡るまでの一連の流れを支えています。具体的に流れを分けると、3つの業務に大きく分けることができます。


  • 生産・加工業:原料やそれからなる製品を生産し加工する
  • 卸売業:生産・加工された食料品を社会に流通させる
  • 小売業:消費者を対象として物品を販売する

また、私たちには比較的身近な存在ともいえる「外食業」も、近年上昇傾向が続いており、食品産業の中でも注目すべき産業のひとつと言えるでしょう。この記事では、以上に挙げた4つの業務に焦点を当て、「主な業務内容」、「売上ランキングと企業の特徴」、「食品業界での職種と仕事内容」をまとめています。その他にも、食品業界において特徴的な職種も4つ紹介紹介するので、自分の興味の分析の参考にしてみてください。


食品業界の特徴としては、人口問題や家族形態の変化など人の動きから受ける影響が大きいことが挙げられます。現状の日本の食品業界の動向としては、近年の人口減少に伴う食品需要の低下が原因となり、海外進出する企業も増えていたり、共働き世代や単身世帯の増加に伴う「冷凍食品」や「時短食品」の需要も増加傾向にあります。このように社会動向の背景を捉えることが、食品業界の景気動向をつかむことに繋がってきます。


食品業界の主な業務


①生産・加工業

企業や商品によって業務内容が多少異なることはありますが、共通して言えることとしては、「生産、加工業」では、その名の通り、消費者に商品を届けるにあたって、原料を生産、加工して商品にすることを目的としています。


「生産・加工業」と聞くと、機械や人の手を使った製造が頭に浮かびやすいですが、生産にあたっては、何を作るのか社会のニーズを調査して企画するところから始まり、出来上がった商品を梱包するところまでを行ったりします。そしてその過程に一般的にイメージされやすい加工業務があります。この過程においては「品質管理」が重要課題のひとつとなるので、食の安全を守り、消費者に安心を感じてもらう中核にある業務が、この「生産・加工業」だと言えます。海外展開に関心のあるみなさんは是非「卸売業」に注目してみてください。


②卸売業

卸売業は、生産者と小売業の間に入って、スーパーなどの小売店が店に並べたい商品を卸したり、生産者が売りたい商品を小売店に営業したりしています。近年では、海外から商品を買い付けて日本で売る輸入作業も増えてきているので、国内市場だけではなく世界市場に目を向けた仕事ができるもこの業務の最大の特徴と言えるでしょう。


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③小売業

消費者が実際に商品を手に取って買い物をするための場所を保つ業務です。スーパーマーケットやコンビニエンスストア、ドラッグストアなどがここに該当し、以上のふたつの業務とは異なり、取引相手は消費者になります。小売業に興味がある人は、近年のネット通販の台頭にから小売業の市場価値が大幅に下落しているという背景を知っておくことが大切です。企業の統合にも関心を向けておきましょう。


④外食業

外食産業は、「チェーン店」と呼ばれる店舗を保有しているような大企業から、個人で経営している小規模なものまで幅広く展開されています。外食業界の特徴としては、人々の趣味嗜好が様々な点をふまえて自社内に複数の店舗を抱えている場合が多いことが挙げられます。流行りすたりの変動に合わせて、売り上げが低下傾向にある店舗を早々と閉めて新しい店舗を展開したり、不人気のメニューを廃止し新メニューを考案したりすることを素早く行うことも可能です。


売上トップと企業の特徴


①生産・加工業

三菱食品株式会社

日本の食品業界での売上高ランキングのトップを誇っており、売り上げが二兆円を超えている60の日本企業のうちの一つです。酒類や歌詞食品の卸売り事業も展開していますが、特に加工食品事業と、低温食品事業に力を入れているのが特徴的です。三菱食品のオリジナル商品も数多くある中で、加工食品事業では、調味料、缶詰、菓子を、低温食品事業では冷凍食品やチルド食品を扱っています。


三菱食品HP:https://www.mitsubishi-shokuhin.com/

サントリーホールディングス株式会社

普段から見聞きしている日本を代表する企業のひとつです。1899年に創業された歴史のある会社で、主に清涼飲料水やコーヒー、お酒などの飲み物の分野で大きなシェア率を誇っています。グループ会社数は、日本、ヨーロッパ、アジア・オセアニア、アメリカを合わせて299社あり、海外企業に興味を持っている人にお勧めの企業です。


サントリーホールディングス株式会社HP:https://www.suntory.co.jp/?ke=hd

②卸売業

株式会社トーホー

業務用食品卸売事業としては、国内の売上トップの企業です。顧客のニーズに合わせた業務用食品を届けるほか、物流、情報、サービスなど外食ビジネスをトータルサポートしているのが特徴的です。地球規模のマーケティングで、高級食品なども国外の産地から輸入して仕入れており、約160万点もの品揃えを保有している。


株式会社トーホーHP:https://www.to-ho.co.jp/

加藤産業株式会社

2015年から売上高が上昇傾向にある関西が地盤の大手卸売企業です。「小売業様に寄り添い、共に成長を目指します」という理念のもと、消費者や小売企業など顧客の幅広いニーズに応えるために自社で商品開発、製造、輸入も行っています。


加藤産業株式会社HP:http://www.katosangyo.co.jp/

③小売業

イオン株式会社

7期連続で営業収益日本小売業トップで、国内では圧倒的なシェア率を誇っている企業です。「お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する。」を企業理念に、環境保全や社会への取り組みも多く行われている。国際事業、SM(スーパーマーケット)事業を始め、八つの事業から多くの会社が誕生している。


イオン株式会社HP:https://www.aeon.info/

セブン&アイホールディングス

衣料品や生活雑貨も販売している企業ですが主軸となっている産業は食料品小売であり、主軸事業は、今や私たちの生活に欠かせないコンビニエンスストア事業です。日本国内にある店舗数は既に二万件を上回っており、「近くて便利」なお店でありながら、社会のニーズに合わせた商品を多くの人に届け、常に時代を引っ張っています。


セブンアンドアイホールディングスHP:https://www.7andi.com/

④外食業

ニラックス株式会社(すかいらーくグループ)

時代とともに変化するお客様のニーズに応え、食のスタイルに合わせたビジネスモデルを構築していくことを使命とし、ブッフェレストランの開発から、高速道路・商業施設内など、各種施設内の飲食空間、社員食堂、和食居酒屋の開発まで多岐にわたって活躍している。


ニラックス株式会社HP:https://nilax.jp/

スターバックスコーヒージャパン株式会社

「人々の心を豊かで活力あるものにするために。ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから」というミッションを掲げ、消費者だけではなく、従業員や地域社会といったコミュニティも大切にすることにも力をいれている企業です。入社後の業務としてはマネジメント業務が主な内容になります。


スターバックスHP:https://www.starbucks.co.jp/company/?nid=mm

食品業界での職種と仕事内容


食品業界における特徴的な職種についてみていきましょう。新しい食品を生み出す「研究開発」、食品を安定供給する「生産管理」、アイデアを食品化する「経営企画」、そして食品の良さを伝える「営業」です。以下詳しく説明していきます。


①研究開発

研究開発には、開発部門と生産技術部門のふたつの業務が存在しています。開発での主な業務内容としては、原材料や添加物から商品を開発したり、既存商品の味の改良が挙げられます。内部で静かにコツコツ研究というイメージを持つ方も多いかもしれませんが、商品開発の際には顧客との密なコミュニケーションが重要になってくるので、対外的な活動も多く含まれています。理系、特に化学系専門の学生にとっては学んだことを活かせる場としても人気なのでお勧めです。そして、生産技術部門では、開発過程において製品を効率的に量産できる環境作りを担います。コストをできるだけ削減しつつも、高品質、短期間で生産できる方法を導き出す仕事です。


②生産管理

販売計画通りに原価管理、発注先選定、生産計画、原材料管理、製品の製造を行い、滞りなく製品が出荷するまでを管理するのが「生産管理」の仕事になります。実際に製品の最初から最後まで長期間に渡って関わることができるのが特徴的です。


生産過程では、安全な「食」を消費者に届けることが重要であるため、新システムを導入したり、データ活用をして自動化を測ったりする場面において、主に理系の中でも機械工学系の出身の学生が活躍できる場となっています


③経営企画

商品開発では、新商品の開発を手がけ、既に市場に流通している商品の売り上げ動向を分析して改良したり、マーケティングを行います。企業の利益を左右する中核にある職種です。営業の現場を数年経てから配属されることが多いです。


④営業部門

量販店や外食業界の企業や店舗などへ自社商品の営業と提案を行う職種です。コミュニケーション能力に自信がある人にはお勧めです。営業先の人間関係や、自分の適正にあっていない場合は大変に感じてしまうことがあるかもしれませんが、商品に向き合い、プロモーションしていく過程のなかで、大きな達成感を味わうことができるのが魅力的です。食製品を深く知り、売り込んでいかなければいけないので、食製品自体に関心がある方は、一度営業部門を確認してみるといいでしょう。


⑤その他:人事・総務部門

社員がより働きやすい環境を作ることが主軸となった職種です。人事部門では、主に新卒者や中卒者の採用計画を行い、人材の育成、人事異動の実行を計画します。総務部門は、経営管理、庶務、法務などの一般事務的な仕事がメインの職種になります。


まとめ



食品業界は皆さんのもとに届くまでにあらゆる業務が関わって成り立っていることを理解頂けたと思います。


【食品業界のおもな業務】

  • ・生産加工業:原材料を生産、加工する仕事
  • ・卸売業:生産者と小売業の間に入って商品をリサーチする仕事
  • ・小売業:消費者が商品を購入できる場所を管理する仕事
  • ・外食業:人々が外食した際のサービスを提供する仕事

【食品業界の特徴的な職種】

  • ・研究開発:新商品開発、既存の商品の改良、商品の量産体制の確保
  • ・生産管理:原価管理、発注先選定、生産計画、原材料管理、製品の製造
  • ・経営企画:売り上げ動向の管理、マーケティング
  • ・営業部門:自社商品の営業と提案、売り込み

食品業界は職種も多く、幅広い層で活躍できる面があります。一方で一貫して全ての職種に通じることは、人の口に入るものに関わることになるので責任感を持って仕事に取り組む姿勢が特に重要になってきます。職種が多い分、何故ここの職種を志望するのかしっかり自己分析を行い、その企業の業務内容と自分の適性度を確認して面接に臨みましょう!



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編集者

JobSpring Online編集部

後悔のない就活を応援するメディア「JobSpring Online」のメディア編集チーム。

構成メンバー: コンサルタント、人材業界マーケター、学生ライター、etc.

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