【新卒向け】マーケティングってどんな職種?|仕事内容から適性まで徹底解説
マーケティング
CONTENTS
そもそもマーケティングとは?
マーケターの業務範囲は会社の組織規模によってさまざま
マーケティング5つのプロセスと仕事内容
①市場調査(リサーチ)
②セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング(STP)
③マーケティング・ミックス
④施策実行
⑤データ管理・分析
マーケティング手法の種類
SNSマーケティング
コンテンツマーケティング
デジタルマーケティング(WEBマーケティング)
CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)
イベントマーケティング
広告マーケティング
マーケティングの様々な役割
①顧客、社外とのコミュニケーション [営業]
②商品のアイデアを出す [企画・クリエイティブ]
③戦略を考える [分析]
マーケティングの仕事の魅力
マーケティング担当に適性がある人
事業会社の場合やりがい
支援会社の場合のやりがい
マーケティング業界のこれからは?
新卒でマーケティング職に就くためには?
マーケティングに役立つ資格をとる
長期インターンで実務を体験
OB・OG訪問
まとめ
「マーケティング職ってかっこいいけど、具体的にはどんな仕事をするんだろう…?」
「商品企画のために市場調査やデータ集計をしてるっていう、漠然としたイメージしかないなぁ…」
マーケティング職は就活を行う学生の間でもかなり人気のある職種です。特に文系出身学生からの人気は厚く、その選考は毎年激しい戦いとなります。
ですがマーケティング職の具体的な仕事内容を詳しく知っている人は、実のところあまり多くありません。
そこで、今回の記事ではマーケティング職の仕事内容とその特徴、さらには就活対策まで、徹底的にご紹介いたします。
マーケティング職を希望している方にも、まだ職種を絞り切れていない方にもおすすめの内容となっていますよ!
そもそもマーケティングとは?
今では「マーケティング」という言葉もかなり聞き慣れましたが、そもそもこの言葉はどのような意味を持っているのでしょうか?
実は、その定義自体はかなり曖昧で、多くの学者が以下のようにそれぞれの定義を提唱しています。
「マーケティングの目的は、販売を不必要にすることだ。マーケティングの目的は、顧客について十分に理解し、顧客に合った製品やサービスが自然に売れるようにすることなのだ」ー『マネジメント』 ピーター・ドラッカー ダイヤモンド社
「マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である。」ー日本マーケティング協会HP
「消費者の求めている商品・サービスを調査し,供給する商品や販売活動の方法などを決定することで,生産者から消費者への流通を円滑にする活動。」ー『大辞林』 三省堂
このように「マーケティング」の定義は様々です。
しかし良く読み解けば、その根底に「顧客満足のために、売れる仕組み作りを考える活動」という一貫した意味が見えてきませんか?
この「売れる仕組み作り」こそがマーケティングの本質なのです。
最近ではその意味合いも広がりを持ち始め、ただ売るだけではなく社会的意義に重きを置いて捉えられています。
マーケターの業務範囲は会社の組織規模によってさまざま
以上のように、マーケティング職は「売れる仕組み作り」に関わる仕事であればなんでも行います。
そのため業務範囲がかなり広くなってしまうこともしばしば…
そこで多くの企業では、マーケターの業務をその内容によって細分化しています。
例えば「市場調査を行うモデレーターやデータアナリスト」、「商品の企画開発を行う商品開発部」、「WEBサイトを運営するWEBディレクター」などのように、それぞれの業務で専門家を置いたり部門を分けたりしているのです。
もちろんその分け方は組織規模によって異なります。
大きな会社ではそれだ業務の細分化も進んでいますし、小さな会社では1人のマーケターが調査・企画・運営・改善まで全て任されていることも。
同じマーケティング職でも、自分の志望する企業がどのような業務分担を行っているのか調べておく必要がありますよ。
マーケティング5つのプロセスと仕事内容
マーケティングはモノを売るための仕組み作りだと紹介しましたが、仕組みの作り方にはある程度の決まったプロセスが見受けられます。
このプロセスをマーケティングプロセスといい、
- ①市場調査
- ②セグメンテーション、ターゲッティング、ポジショニング(STP)
- ③マーケティング・ミックス
- ④施策実行
- ⑤データ管理・分析
の5つのSTEPに分けられているのです。それぞれのプロセスについて、以下で詳しくみていきましょう。
①市場調査(リサーチ)
マーケティングを行う際のはじめの一歩が市場調査です。
消費者のニーズや市場動向といった社外の動きを情報収集するだけでなく、自社の強みや弱みなどと照らし合わせたデータ分析が欠かせません。
②セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング(STP)
市場調査の次は、セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニングをまとめたSTPと呼ばれるプロセスへ移行します。
例えば自社の売りたい製品が「雪かき機」であった場合、北海道や東北地方へ売り出すことは良い案ですが、沖縄や九州などの滅多に雪が降らない地域へ営業をかけることは、得策とは言えません。
どの市場で売れるのか、誰に対して売りたいのか、その中で他社製品とどう差別化を図るのか。これらの事項についてよく練り上げなければならないのです。
このようにセグメンテーションとは、市場調査により得られたデータから自社の強みを活かせる市場を見つけるために行う、市場の細分化を指します。
また細分化した市場において「どの顧客層に商材を届けたいのか」を考えるプロセスがターゲティング、他社製品との差別化や自社ならではの強みを考えるプロセスがポジショニングと呼ばれることを知っておくと良いでしょう。
③マーケティング・ミックス
STPを踏まえ、次のプロセスはマーケティング・ミックスに移ります。
マーケティングミックスとは製品の質(Product)、価格(Price)、流通(Place)、広告(Promotion)の4要素(4つのPから4Pと呼ぶ)をミックスし、それぞれのバランスを検討するプロセスです。
それぞれの要素が互いに関係し合うため、どのPを重視したいのかによって製品自体やその価格、流通の様式や広告方法が大きく変わってきます。
ひとことに「商品開発」と称される段階は、このプロセスに含まれることを覚えておきましょう。
④施策実行
ここまできたら、いよいよ施策を実行するプロセスに入ります。
綿密に練り上げた戦略を実行し、市場での動きを見ながら適宜調整を行う段階です。
PRの手法によって調整の方法は少しずつ変わってきます。
例えば他社に負けないよう広告の素材や広告宣伝自体をグレードアップする必要があると分かれば、代理店との連携をしなければなりません。
またオンラインでのPRをメインで行っていた場合は、Webサイトの拡充やSNSアカウントの構築・管理が必要です。
市場に出した以上はその会社の看板を背負った商材となるわけですから、気を抜かずに調整を行うことが大切なのです。
⑤データ管理・分析
実行後の動きや市場の反応を踏まえ、それらに対する自社の動きを決めるためにはデータ収集とその管理・分析が欠かせません。
この場合のデータとは受注数や売り上げなどを指し、それらを元にコストの最適化やプロモーションの見直し、製品・サービスの改良を行うのです。
またWebツールを用いる場合はこのプロセスをあらかじめ意識し、データ分析の行える環境をセッティングしておくことも、マーケターの大切な仕事の一つです。
マーケティング手法の種類
上記のようにマーケティング業務にはある程度決まったプロセスが存在します。実はそのマーケティングを行う手法にも種類があるのです。
ここからはマーケティングの主な手法について紹介していきましょう。
簡単に、マーケティング手法はオンラインマーケティングとオフラインマーケティングの2つに分けることができます。
オフラインマーケティングとはデジタルマーケティングとも呼ばれ、Webをベースに販路を作るマーケティングの手法です。
具体的にはWebページに表示される広告の管理やSNSの運用が想像しやすいでしょう。
これに対しオフラインマーケティングはWebを用いずに販路を作るマーケティングの方法を指します。
新聞や駅で見かける広告、さらにはイベントなどを通じて売る仕組み作りをするのです。それぞれの手法について以下で詳しく説明していきましょう。
SNSマーケティング
SNSマーケティングとはその名の通りSNSを用いて売る仕組みを作るマーケティング手法です。
最近ではTwitterやinstagramなどの公式アカウントを利用した販促活動を行う企業も多く、オンラインマーケティングの中でも気軽に始められるメリットが大きい手法です。
またSNSに多くのフォロワーを持つインフルエンサーへ、広告を兼ねた投稿を依頼するケースも増えています。
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングとは一定して質の高いコンテンツを届け続けることで、そのコンテンツを好んでくれるファンを獲得し、結果的に販促へとつなげるマーケティング手法です。
ブログや「北欧、暮らしの道具店」(https://hokuohkurashi.com/)などが例として挙げられます。
この手法の良いところは、初めは購買意欲のなかった顧客にもニーズを作れるということ。
コンテンツを通して商材の良さを伝えていくことで自然と欲しくなるような導線作りができるのです。
デジタルマーケティング(WEBマーケティング)
デジタルマーケティングとはデジタルツールを用いて行うマーケティングの全てを指す手法です。
Webページの作成やダイレクトメールの送付などに始まり、キーワードの検索時に自社ページが上位に来るよう工夫するSEO対策(検索エンジン最適化)や、クリックされたページを読んでもらい購買につなげるためのLPO対策(ランディングページ最適化)など、その中身はかなり幅広くなっています。
現在ではほとんど全てのマーケティング職においてデジタルマーケティングに関わることになるでしょう。
CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)
CRMとはカスタマーリレーションシップマネジメントの略で、顧客関係の管理を意味します。
顧客の満足度を向上させ継続的な購買につなげるためのカスタマーサービスのような意味合いを持ちます。
売り上げの拡大と収益性の向上には欠かせないマーケティング手法の一つです。
イベントマーケティング
イベントマーケティングはオフラインマーケティングの一つです。
イベントやセミナーを開催し商材について知ってもらうことで販促効果を狙うマーケティング手法として古くから実施されています。
作家さんが行う新刊発売記念イベントなどがわかりやすい例ですね。
広告マーケティング
広告を用いたマーケティングを全て1つにまとめてしまうと膨大になってしまうため、ここでは電車広告やCMなどのマスマーケティングに絞って捉えておきましょう。
電車広告やコマーシャルはかなり効果的なマーケティング手法です。
特に電車は通勤通学に用いる人々をターゲットとした広告(脱毛や育毛、ビジネス書など)を並べることで、効果的なマーケティングを行っています。
マーケティングの様々な役割
マーケティングは企業活動に欠かせない役割を担い、アウトソーシングが難しいため重要度はかなり高いです。
とはいえその業務内容が多岐に渡ることは上記までで実感していただけたかと思います。
このように同じマーケティング職に就いた場合でも、それぞれのマーケターで役割が異なる場合も多いのです。
マーケティングの様々な役割について紹介していきましょう。
①顧客、社外とのコミュニケーション [営業]
マーケティング職は商品を世間に送り出す参謀のような役割を担っています。
ただしその役割は目の前の人に売るだけではありません。今はまだ商品を知らない潜在的な顧客に対してもはたらきかける必要があるのです。
この点は通常の営業職とは大きく異なり、マーケターならではの役割と言えるでしょう。
具体的な職種としては、広告に関する企画営業を行うアカウントプランナーや、市場調査を行うリサーチャーが挙げられます。
②商品のアイデアを出す [企画・クリエイティブ]
商材を企画し作り上げる部門です。ただ単に新しさや機能性を追求するだけでは「商品開発」という職種になりますが、マーケティング職では市場に求められているものを分析した上でアイデアを出すことが求められます。
具体的な職種としてはWebディレクターやイベントディレクター、PRプランナーなどが挙げられます。
③戦略を考える [分析]
マーケティングの仕事は、商品のアイデアを出して世間に広めるだけは終わりません。
マーケターはその結果を見届けて分析する仕事も行わなければならないのです。
これはいわゆる「管理」と呼ばれる部分にあたります。分析・管理を徹底することで、さらなるプロジェクトに続いていくのです。
具体的な職種としては、データサイエンティストやデータアナリスト、マーケティングプランナーやプロダクトマネージャーがそれにあたります。
マーケティングの仕事の魅力
マーケティング職は上記の力が身に付く上、やり方が上手くいけば企業の売上に大きく貢献することができます。
商品の販売促進に欠かせない仕事であり、やりがいも大きいです。
また、さまざまな業界に通ずる仕事であることから、優れたマーケターは転職の際にも需要が高いでしょう。
市場調査や顧客情報の分析といったマーケティングの基本は、どの業界でも活かすことができます。
マーケティング担当に適性がある人
物事の仕組みを理解したり、物事全体を見ることができる人は、マーケティング職に向いているでしょう。より多くの人に影響を与えたい人にとっては、やりがいのある仕事だと思います。
また、流行に敏感な人や心理に興味のある人、データ分析が得意な人などは、市場調査や分析等の具体的な仕事に強みを活かすことができます。
事業会社の場合やりがい
マーケティングをその企業の社員として行う場合、商品開発から供給まで一貫して関わることができます。
その企業の事業に興味のある人にとっては非常に面白味のある仕事でしょう。
マーケティング自体に興味がある人にもおすすめです。事業への興味が薄いと、仕事へのモチベーションを保てない恐れもあります。
支援会社の場合のやりがい
マーケターとしてさまざまな企業を支援する場合、多種多様な業界に関われることが魅力です。
業界を超えた意外な共通点などを見出すことができれば、今後の仕事にも大きく活かせることができるでしょう。
一方で、さまざまな商品に浅く広く関わるため、仕事に物足りなさを感じてしまう人もいると思います。
また、一人で数社分の仕事を抱えることもあるため、事業会社でマーケティングを行うよりも稼働時間が長くなりやすいです。
マーケティング業界のこれからは?
近年は、SNSマーケティングやデジタルマーケティングを用いて商品販売の仕組みを考える企業が多いです。
個々人が情報発信できるようになった現代においては、SNSやブログから広がる口コミが重要となりました。
コロナ禍では会社の運営継続のために広告費を削減する企業も増加していますが、SNSに力を入れることで口コミが広がり、広告に莫大なコストをかけることなく商品の販売を促進することができます。
また、ビックデータを活用したデジタルマーケティングも主流となっています。
購買行動やWebの閲覧履歴等の顧客の興味を分析し、その興味に基づいてアプローチをすることによって、販売促進を行っています。
今後はさらにIT化が進み、これらのマーケティング手法の重要性が高まるでしょう。
新卒でマーケティング職に就くためには?
マーケティング職はかなり人気の職種です。そのため志望する就活生は入念な準備と対策を行う必要があります。
もちろんほかの職業と同じく「これがあれば必ずマーケティング職につける」というものはありません。
ですが以下のように、前もって準備をしておくことで他の就活生に差別化を図ることができるのも事実です。詳しく見ていきましょう。
マーケティングに役立つ資格をとる
マーケティングに役立つ資格を取ることは、比較的手軽に始められることもありおすすめです。
ネットマーケティング検定などであれば資格取得を通して知識を深めることができ、マーケティングの概要も掴めるため魅力的ですね。
また統計検定やオラクルマスターなど、統計やデータベースに関する資格を取っておくと、データ分析などに役立てることもできるため他の就活生に差をつけられるでしょう。
まだ就活まで多少時間があり、マーケティング職に就くと決めているならチャレンジしてみるのもおすすめです。
長期インターンで実務を体験
マーケティング系の長期インターンに参加し実務経験を積むこともおすすめです。
これは単に面接でのアピールポイントになるだけでなく、入社後に即戦力となるような知識を得ることができるから。
特にマーケターに必要とされる企画力や市場分析力、コミュニケーションスキルなどを意識的に培うと良いでしょう。
また自分が本当にマーケティングをやりたいのか、向いているのかを確かめる機会にもなり一石二鳥ですね。
おすすめのインターンサイト8選|短期~長期まで目的別の選び方を解説
OB・OG訪問
OB・OG訪問はあまり時間のない就活生におすすめです。
なんと言っても、第一線で働く先輩方の話を聞くことでマーケティング職をリアルに想像できるようになる点がいちばんの魅力です。
せっかく訪問するのであれば、1人や2人だけでなくより多くのOB・OGを訪問し、それぞれの意見を聞きながら視座を高めることをおすすめします。
大学のキャリアセンターや企業からの紹介を利用すると便利ですよ。
【完全版】就活に役立つOB訪問のやり方|メール、準備、当日の流れなど
まとめ
今回の記事ではマーケティング職の仕事内容とその特徴、就活対策について紹介してきました。
簡単に記事全体を振り返ってみましょう。
・マーケティングとは「モノを売る仕組みを作る」こと。
・業務は多岐に渡るため、マーケティング手法やプロセスによって業務分担がされている。
・就活対策におすすめなのは資格の取得と長期インターン、OB・OG訪問。
マーケティングは「企業の方向性を決めることに携わり、極めて経営の中核に近い存在」とも言えます。
責任とともに大きなやりがいを得ることができる仕事で、多大な人気を誇るのも頷けます。
志望する方はしっかりと対策しておく必要がありますね。
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