BtoB、BtoCとは?企業例を見ながらメリット・デメリットを解説!

CONTENTS

BtoB、BtoCとは何なのか?

BtoB、BtoC以外の関連用語

BtoE

BtoG

CtoC

BtoB、BtoC:特徴・傾向の違い

BtoB、BtoCそれぞれをメインとする企業の例

BtoC営業をメインとする企業

BtoB営業をメインとする企業

BtoB、BtoC営業を共に行う企業

BtoB営業、BtoC営業それぞれのメリット・デメリット

まとめ

就活を進める中で最も大切なのは「自分を知ること」と「相手=企業を知ること」です。今回の記事では、特に企業を知る上で土台となる基礎知識のうち、BtoBとBtoCの違いについて簡潔にご紹介いたします。


BtoBとBtoCでは市場の規模や仕事の進め方が大きく異なります。自分がどちらの形態に魅力を感じるのか、どちらが向いているのか判断するために欠かせない知識となるでしょう!


新規営業と既存営業の違いとは?

有形商材、無形商材の営業の違いに関してわかりやすく解説


BtoB、BtoCとは何なのか?



BtoB

BtoBとはBusiness to Businessを略した言葉で、「企業 対 企業」の取引を指します。いわゆる「法人営業」と呼ばれ、BtoCに比べて大きなビジネススケールが特徴です。


BtoC

BtoCとはBusiness to Consumerを略した言葉で、「企業 対 個人(消費者)」の取引を指します。こちらは「個人営業」と呼ばれ、BtoBに比べて顧客の意思決定が早いのが特徴です。


つまり、BtoBやBtoCとは営業手法を表す言葉であり、両者の違いは対象とする顧客の違いに対応します。


※BtoBやBtoCとは、企業そのものを表す言葉ではなく、あくまでビジネスのやり方を表す言葉だということをここで押さえておきましょう!


BtoB、BtoC以外の関連用語



 BtoB、BtoCに関連するもののうち、他のビジネス形態を表す用語についても紹介いたします。


BtoE

BtoEとはBusiness to Employeeを略した言葉で、「企業 対 従業員」の取引を指します。 企業から提供される、従業員向けの福利厚生や研修サービス、業務支援などの取引を表す用語です。


江崎グリコでは、車内に従業員向けの菓子箱を据え置きし、好きな時に小腹を満たせる仕組み作りをしています。これはBtoEの典型的な例と言えるでしょう。


BtoG

BtoGとはBusiness to Governmentを略した言葉で、「企業 対 行政」の取引を指します。インフラの整備やコンサルティング内容を商品とし、国を顧客とした取引を表す用語です。


大手のゼネコンでは河川工事や下水道整備など、技術の求められる事業を行政に提供しています。


CtoC

CtoCとはConsumer to Consumerを略した言葉で、「消費者 対 消費者」の取引を指します。BtoCでの売り手は企業ですが、CtoCでは売り手も買い手も消費者です。


メルカリやフリマアプリなどでの取引はCtoC取引の代表例と言えます。


BtoB、BtoC:特徴・傾向の違い



次に、BtoB、 BtoCそれぞれの営業の特徴・傾向を比較しながら見ていきましょう。主な違いは以下の表の通りです。(それぞれの評価はBtoBとBtoCで比べた際の、相対的なものとなります。)


  

BtoB(法人向け)営業 BtoC(個人向け)営業
対象顧客数 業界のみが多い
大多数 
最大でも全法人数
世界人口を対象にすることも
交渉相手 個人もしくは組織 個人
購入決定者 複数 個人
購入までの期間 長い(1か月~数か月) 短い(1日~数日)
1契約当たりの単価
高い(数百万円~数億円) 安い(数百万円以下)
リピート注文の割合 高い 低い
広告宣伝費の比重 低い 高い
マーケティングの手法論理性・コスト重視 感情・嗜好性重視


BtoB、BtoCそれぞれをメインとする企業の例



特徴・傾向を押さえたところで、それぞれの営業をメインとする実際の企業をいくつか知り、理解を深めましょう!


BtoC営業をメインとする企業

主な企業としてはJTB、JR、キリンビール、パナソニック、トヨタ自動車 などが挙げられます。他にも、コンビニ、百貨店、食品メーカー、銀行、証券会社、保険会社など様々な業種の企業が当てはまります。


私たち消費者を直接ビジネスの対象としているので、私たちにとって馴染みのある企業が多いことが特徴です。以下に上記の代表的な各企業と、その事業内容などについてまとめました。


  
企業名 JTB JR キリンビール パナソニック トヨタ自動車
業種 サービス業 陸運業 食料品 電気機器 輸送用機器
事業内容 国内や海外への旅行業だけでなく、『るるぶ』などの出版業や金融事業も行う。 国鉄の民営化により分割された、日本全国の鉄道企業グループ。陸運業のみでなく、商業施設やホテルの経営も行う。 ビールを初めとする酒類の製造を行う。 生活家電などのエレクトロニクス分野事業の他に、システムキッチンなどの住宅分野でも事業を行う。 自動車の生産と、国内および海外へ向けた販売。
商材 ツアーパッケージ、ガイドブックなど 運送サービス ビールやその他酒類 生活家電、PC、住宅設備など 自動車


BtoB営業をメインとする企業

主な企業としては京セラ、旭化成、三菱マテリアル、AGC、リヴァンプ・ビジネスソリューションズなどが挙げられます。


他にも、銀行の法人向け融資事業や、法人向けの保険サービス、また法人向けの旅行代理店など、日常生活ではあまり触れることのない分野での事業が盛んです。こちらも以下に表を作成しまとめました。


  
企業名 京セラ 旭化成 三菱マテリアル AGC リヴァンプ
ビジネスソリューションズ
業種 電気機器 化学 非鉄金属 ガラス
土石製品
情報・通信
事業内容 セラミックス製品、情報・通信機器、半導体および環境製品の生産。電子部品のメーカー。 化学、繊維、住宅、建材、エレクトロニクス、医薬品、医療に関連する総合化学メーカー。 非鉄金属の精錬、セメント製造、金属加工、電子材料事業など。 ガラス、ディスプレイ、化学、エレクトロニクス、エネルギーに関連するメーカー。 ITを用いた企業経営支援、およびコンサルティング業務。
商材 スマートフォン
太陽光発電システムなど
苛性ソーダ
化学肥料
医療用医薬品など
製錬銅
セメント
アルミ缶など
建築材料としてのガラス
電子部品など
企業内ITシステムなど
   

BtoB、BtoC営業を共に行う企業

大手の企業では事業内容が多岐に渡り、BtoB営業とBtoC営業の両方を行うことも多いです。大手eコマース小売業者のAmazonではBtoCの小売業に加え、BtoB事業としてビジネス現場での消耗品を法人価格で提供したり、法人向けのアカウント管理を行っています。


それぞれの企業で事業は幅広く、ビジネス形態も多様です。各企業のビジネス形態は企業研究と合わせてチェックするのが効率的でしょう。以下の関連記事で企業研究の「いろは」についてまとめています。合わせてご覧ください。


アウトプットがはかどる企業研究のやり方


BtoB営業、BtoC営業それぞれのメリット・デメリット



BtoB営業、BtoC営業をそれぞれメインで行う企業がわかったところで、それぞれの営業のメリットとデメリットについて見ていきましょう。


ここではビジネスの作り方としてのメリット・デメリットではなく、営業職としてのBtoB、BtoCの違いを表にまとめます。「自分はどちらの営業をやってみたいのか」「どちらに魅力ややりがいを感じるのか」を考える際のヒントにしてみてください!


  

BtoB営業 BtoC営業
メリット ・市場の規模が大きく、ハイリターンが見込める。
・取引先が固定されるため収入が安定化する。
・BtoCに比べて年収が高い傾向にある。
・顧客のニーズが明確なことが多く、把握しやすい。
・対象顧客の規模が大きい。
・顧客個人の率直な声が聴ける。
・消費者の動向をデータで統計化しやすい。
・購買決定までの時間が短い。
・商材単価が比較的安価なため、代金回収のリスクが小さい。
デメリット ・対象顧客数が有限。
・新規開拓までに時間がかかる。
・形式的なプロセスが多く購買決定に時間を要する。
・商材の単価が大きいため、リスク管理の責任が大きい。
・対象顧客は個々人のため、ニーズの把握がしづらい。
・マーケティングの仕方が企業の成否に大きく関わる。



営業は様々な課題に直面しますが、これらを一人で抱え込むわけではありません。自社の商品・サービスを買ってもらうために各部署が役割を担い、営業を支えます。そのため、新卒で就職する人に覚えておいてほしいことは、企業のビジネスを見て「楽しそう」「自分も携わりたい」と直感的に感じることです。


【職種研究】営業職とは?細かい職種分類と仕事内容について徹底解説!


まとめ



今回は、「BtoB」「BtoC」という言葉を理解しやすく、簡潔にまとめました。簡単におさらいしてみましょう。


  • ・BtoBは法人営業、BtoCは個人営業。
  • ・toEやtoGなど、企業と顧客の間だけではない商取引もある。
  • ・BtoB営業をメインとする企業、BtoC営業をメインとする企業、そのどちらも行う企業それぞれにメリットとデメリットが存在する。

BtoB営業とBtoC営業は同じ営業職でも大きく毛色が異なります。やりがいや魅力を感じるものは自分で選べても、向き不向きについては第三者の声が参考になることも少なくありません。JobSpringでは一人ひとりに合わせた分析を行っています。自分にはどんな仕事が向いているのか、一度聴きにいらしてはいかがでしょうか。お待ちしています!

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編集者

JobSpring Online編集部

後悔のない就活を応援するメディア「JobSpring Online」のメディア編集チーム。

構成メンバー: コンサルタント、人材業界マーケター、学生ライター、etc.

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