グループディスカッション頻出のテーマ25選とタイプごとの解答例
グループディスカッション
CONTENTS
グループディスカッションのテーマ分類4つ
①抽象型(立案型)
②ディベート型(討論型)
③選択・優先度型
④課題解決型
1. 抽象型(自由形)テーマの解答例
テーマの考察と解答例
抽象型テーマを攻略するコツ
2. ディベート型テーマの回答例
テーマの考察と解答例
ディベート型を攻略するコツ
3. 選択・優先度型テーマの回答例
テーマの考察と解答例
選択・優先度型を攻略するコツ
4. 課題解決型テーマの回答例
テーマの考察と解答例
課題解決型テーマを攻略するコツ
各テーマに対応するには数をこなすことが近道
まとめ
就職活動において多くの企業が取り入れるグループディスカッション(GD)に、不安を抱く就活生も多いでしょう。事前にグループディスカッション(GD)のテーマの型を知り、対策しておくことはとても大切です。
今回はグループディスカッション(GD)の分類と、テーマごとの解答例をご紹介します。
・グループディスカッションのお題(テーマ)の種類が知りたい
・GDのテーマ別の対策方法や議論の進め方を知っておきたい
グループディスカッション全般の評価ポイントや対策について知りたい方は以下の記事もあわせて読んでみてください!
【選考対策】グループディスカッション完全攻略~すぐ実践できる5つのポイント~
グループディスカッションのテーマ分類4つ
グループディスカッション(GD)のテーマは様々ですが、大きく4つの型に分類することができます。
①抽象型(立案型)
漠然とした抽象的な議題に対し、学生が議論を通して答えを導きだすディスカッション形式です。議論の方向性が見えにくいため時間内にまとまらない、なんてこともよくあります。メンバーの意見を否定せずに、円滑にコミュニケーションを取ることが重要です。
抽象型のなかでもテーマは大きく二つのタイプに分けられます。
タイプA:言葉の再定義系
言葉の再定義系では、よく聞く言葉の中で個々の考え方や価値観によって定義が変わるものについてのお題が出されます。この質問ではいつも聴き慣れている言葉に普段から疑問をもつ好奇心があるか、あるいはどのような価値観であるかといったことがみられます。以下に実体験に基づいた例題を挙げましたので、参考にしてみてください。
- ・プロフェッショナルとは何か
- ・良いリーダーシップとはどういうものか
- ・仕事ができるとはどういうことか
- ・団結力とはどういうものか
- ・企業の存在価値とは何か
タイプB:新規事業立案系
新規事業立案系では実際に企業が何か事業を展開することや市場参入を行うことを前提としたお題です。インターンシップでも問われることが多く、より実践的なお題となります。自分の持っている知識を総動員して、新規事業をどのように効果的に提案できるかが重要です。以下に例題を挙げましたので確認してみてください。
- ・中国で化粧品ビジネスを展開するとしたらどのような製品を販売すべきか
- ・食品業界がテイクアウトサービスを展開する上での利点と欠点をまとめよ
- ・定期購読ビジネス(サブスクライブ型ビジネス)を新たに適用できる産業はどこか
- ・スポーツビジネスを日本で展開する際、どのようなリスクが考えられるか
- ・5Gの普及がもたらすビジネスを一つ考案せよ
②ディベート型(討論型)
与えられたテーマに対し、学生が2つのグループに分かれ意見をぶつけあう形式のディスカッションです。討論を通して勝敗を決めるため、「相手をいかに説得させるか」「論理的に意見を構築できるか」などの能力が問われます。
伊藤忠商事株式会社では以下のようなテーマが出題されているようです。
飲食店の全面禁煙に賛成か反対か。
その他の企業では以下のようなテーマも出題されました。
- ・プログラミング教育の義務化は必要だろうか
- ・組織に一強的なリーダーは必要か
- ・企業は社会価値(社会的な役割)と経済価値(利益など)のどちらを追求するべきだろうか
- ・理系と文系の区別は必要だろうか
③選択・優先度型
いくつかの選択肢を含むテーマが与えられ、その中でどれを選ぶか、もしくはどんな順位付けをするか話し合う形式のディスカッションです。正解が1つではないため、メンバーの話を聴きながら皆の意見をまとめることが大切です。
筆者が就職活動を行った際は、こんなテーマの出題がありました。
- ・小学校の教科で国語・算数・理科・社会のうち、1科目なくすとしたらどれを選ぶか
- ・大学の入試科目に追加するとしたらどのような教科か
- ・大学での生活で一番重要なのは、授業、部活動やサークル活動、アルバイトのどれだろうか
- ・子供に習い事をさせるとしたら野球、学習塾、音楽のうちどれを選ぶか
- ・リーダーを決めるときは話し合いか、多数決か、くじ引きかどれが最良の方法だろうか
④課題解決型
現状の課題に対する解決策を、グループで導き出す形式のディスカッションです。与えられた資料をもとに議論を進める場合も、資料がない場合もあります。その業界や企業に関係のある議題だけでなく、時事に関しての課題解決を問われることもあるため注意が必要です。
アクセンチュアではこのようなテーマで出題されました。
住民の不在による再配達など、配送の無駄な費用を減らすための案を考えよ。
その他の企業では以下のようなテーマも出題されたようです。
- ・日本の衆議院選挙における投票率を向上させるためにはどうすればいいか
- ・航空業界におけるダブルブッキングの問題を解決するには何をすればいいか
- ・交通事故を減少させるためにチームでできることを3つ考えて解説しなさい。
- ・日本における食品ロスを減らすにはどうすればいいか
次からは、紹介した4つのテーマごとに覚えておきたいグループディスカッションの進め方や考え方のポイントについて詳しく説明していきます!
1. 抽象型(自由形)テーマの解答例
【テーマ】
「一つ日本における大きな社会問題を挙げて、ステークホルダーを想定した上で、解決策を提示してください。」
テーマの考察と解答例
まず、「大きな社会問題」を特定するためのアイデア出しが必要です。その際はブレインストーミングの時間を割いて、多くのアイデアを出すようにしましょう。加えて、ステークホルダー(利害関係者)を明らかにしていかなければならないので、アイデア出しはタイムキーパーを作り、しっかりと議論を順序立てて行っていくことが必要です。
【GDの会話例】
A「皆さんは大きな社会問題と聞くとどのようなことを思い浮かべますか?」
B「ブレインストーミングのための時間を5分とって、解決する問題の選択肢を広げておきましょう。」
C「Bの意見に賛成です。それなら、私が5分測りますので今から始めましょう」
D「私は高齢化社会に対応するための社会制度作りなどが現代日本の課題だと思います」
・・・
アイデア出しをした後は、もう一度それらを振り返る時間を作り多数決などで取り組む課題を決めていきましょう。社会問題である以上、どれがベストということはないので思い切って選択肢を消していくことも必要になります。
限られた時間の中で最後に以下のポイントをまとめて話せるように意識して問題に取り組んでいきましょう。
- ・どのような方法で、なぜその問題をチームで解決しようと考えたのか (加えて、他の選択肢も少し解説する)
- ・どれほど深刻な問題だと推測されるのか
- ・それに関わる人々はどんな人たちか(ステークホルダーの特定)
- ・具体的にどのような解決策が出たのか
- ・議論を終えてみて、話し足りなかった点や問題を解決する上での課題など
抽象型テーマを攻略するコツ
テーマが曖昧な場合、メンバーそれぞれが自分の言いたいことを述べているうちに時間が終わってしまうことがあります。またディスカッションが白熱し、話が逸れてしまうこともしばしばみられます。決めなければならない事や前提となる条件をメンバーで共有できるよう、しっかりと定義付けすることが重要です。
はじめに議論の枠組みを設定し、時間配分に気を配りながらディスカッションを進めることがポイントです。
2. ディベート型テーマの回答例
【テーマ】
「飲食店の全面禁煙に賛成か反対か。」
テーマの考察と解答例
どちらの立場であれ、意見に論理的・客観的な根拠を持たせることが重要です。
【GDの会話例】
A「まず、賛成派と反対派の意見を取りまとめるために、主張をそれぞれまとめてみませんか?」
B「5分ほど時間を使って、両サイドの意見を相手に伝える準備をしましょう。」
-5分後-
C「それでは賛成派の意見ですが、まずタバコというのは嗜好品であり、例えばお酒と一緒に嗜むという楽しみ方もありますので、飲食店においても一部そのような楽しみ方を許容するスペースを設けた方が多くの人が快適な時間を過ごせるお店になると考えました。」
D「反対派の意見ですが・・・」
以下に上記テーマの根拠の例をまとめてみました。根拠からは個人的なバイアスを取り除く必要があるため、以下のように良い根拠を参考に議論を組み立てると良いでしょう。
【良い根拠】
賛成側の場合:「飲食店での喫煙は従業員の受動喫煙による健康被害をもたらすため全面禁煙すべきだ。」「喫煙席を設置することにより嫌煙者の店舗流入が抑制され、売り上げに影響するため全面禁煙すべきだ。」
反対側の場合:「他店での全面禁煙が増えているため、喫煙者をターゲットとした他店との差別化を図れる。」
【悪い根拠 】
賛成側:「食事中の喫煙によりご飯が美味しく感じられなくなるから全面禁煙すべきだ。」
⇒「ご飯が美味しく感じられなくなる」というのは、もっともな意見のようですが「だから全面禁煙」だと主観的な意見に偏り、合理的な結論にはなりません。例えばあなたが喫煙者だとして、食事中の一服がご飯を美味しくするために一役買っていたとすれば美味しいか否かを一方の見方で判断することはできないでしょう。
反対側:「自分が喫煙者であり、喫煙できないところが増えるのは困るから全面禁煙すべきでない。」
⇒これも先の主観と同じく、個人的利益に即した主張であることがうかがえます。逆の立場でいえば「喫煙席が減る分、スペースが空くから回転率が良くなる」といった意見が成立してしまいます。
このように利害関係者を明らかにし、どの立場や観点から意見を主張するべきかを整理するとメンバーとの意思疎通が容易になります。
ディベート型を攻略するコツ
討論に勝つことよりも、皆の意見に論理性を持たせることが重要です。議論が白熱するにつれて、感情的に意見を述べたり相手の意見を大きく否定してしまいがちですが、評価されるのは現状を分析し論理的に意見を構築する力です。
「なぜそう考えるのか」「その意見の根拠は何か」を常に問うことで、質の高いディベート型ディスカッションを行えます。
3. 選択・優先度型テーマの回答例
【テーマ】
「大学での生活で一番重要なのは、授業、部活動やサークル活動、アルバイトのどれだろうか」
テーマの考察と解答例
自分の好きだったものを残し嫌いなものを選択肢から消すというような選び方をしていては質の高い議論は生まれません。それぞれがどのような学びや楽しさにつながり、学生にとって良いものなのかという整理をする必要があるでしょう。つまり、自身の経験にのみ基づく判断を下すのではなく、多角的な指標で優先順位を決定することがポイントなのです。
【GDの会話例】
A「それでは議論のアイスブレイクとして、自分の大学生活を軽く含めた自己紹介から始めましょう。」
B「初めまして、〇〇大学の〇〇と申します。大学では野球部に所属しておりました。自分にとっては野球そのものが大学生活のようなものだったので、部活動のよさなどは説明できると思います。よろしくお願いします。」
C「初めまして、△△大学の△△と申します。私は歌唱サークルに入っており、週に4回練習に励んでいました。授業と両立して、大会でも優秀な成績をおさめることができたので、今回はこれが一番重要だというような発想ではなく、柔軟にそれぞれの良い点を捉えられたらと思います。」
・・・
A「それでは自己紹介が終わったところで、それぞれの特徴をまとめていきましょう。〇〇さんは部活動が大学生にとってどのような影響を与えていると感じましたか。」
・・・
選択・優先度型を攻略するコツ
ビジネスの現場では、いくつかの選択肢からもっとも良い案を採用する意思決定がよく行われます。その際重要なのは、それぞれの選択肢の妥当性を検討することです。
この形式のグループディスカッション(GD)でも直感だけで話を進めるのではなく、「なぜその選択肢を選ぶのか」を論理的に説明することが重要になります。自分が意見を述べるときはもちろんですが、メンバーが述べた意見に対しても「どうしてそう思うのか」を質問する姿勢を見せましょう。
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4. 課題解決型テーマの回答例
【テーマ】
「交通事故を減少させるためにチームでできることを3つ考えて解説しなさい。」
テーマの考察と解答例
まずは目指すゴールを明確にしメンバーで共有することが重要です。今回は交通事故を減少させる3つの方法を考えるというのがゴールですから、闇雲に一つの交通事故の原因を深掘りするのではなく、全体としてどのような交通事故の種類があり、どれが一番効果的に交通事故件数を減らせるのかということを見極めていく必要があります。
次に、目指すゴールと現状との差を分析し解決には何が必要なのか(もしくは不要なのか)を洗い出します。資料がある場合はデータを正しく読み取ることも大切です。
最後に、自分たちの解決策をまとめ上げましょう。
【GD会話例】
A「交通事故で多い原因はスピード違反でしょうか?」
B「すみません、まず具体的な原因から入る前に大枠としてどのような交通事故があるかリストアップしてみましょう。」
A「わかりました。では、私が思いつく交通事故として飲酒運転による人身事故があります」
C「私は最近話題となっている煽り運転による事故を思いつきました」
D「できるだけ多くのものを挙げて、リストアップしどのような人がそこに関わり何を解決すれば総合的に事故数を減少させることにつながるか考えていきましょう。」
・・・
課題解決型テーマを攻略するコツ
立案形式のディスカッションでは自分のアイデアを強く押してしまいがちですが、他者の視点だからこそ見える欠点もうかがえます。特に取り扱われているテーマの多くは多方面に有効な解決策が存在しません。(簡単に解決できるものはそもそも課題になりません。)反対案こそ快く受け入れ、うまく意見を飛び交わせ、グループディスカッション(GD)の良さを引き出しながら進めましょう。
各テーマに対応するには数をこなすことが近道
ここまでグループディスカッション(GD)のテーマを大きく4つに分類して考察してきました。どのテーマにもそれぞれの特徴があり、対応するために押さえるべきコツも少しづつ異なってきます。
どのテーマに対応するためにも、実際にグループディスカッション(GD)を何度も行うことが近道となります。大学や就活対策コミュニティなどで行われるセミナーに参加することがグループディスカッション(GD)の練習につながります。またよく問われるテーマについて、一人でシミュレーションしてみるのも良いでしょう。
【選考対策】グループディスカッション完全攻略~すぐ実践できる5つのポイント~
まとめ
今回は就職活動でほぼ必ず直面するグループディスカッション(GD)の分類と、テーマごとの回答例を紹介しました。どのテーマにおいても共通するポイントは
- ・円滑にコミュニケーションを進めることができるか
- ・他者の意見を交えてディスカッションを進めているか
- ・「話す」と「聴く」のバランスが取れているか
ということです。実際に出題されたテーマを知ることはもちろん大切ですが、ひとりでグループディスカッション(GD)の対策をするのはなかなか難しいものでしょう。グループディスカッション(GD)を行う企業にあえてたくさん応募することも、スキルアップにつながります。
また私たちJobSpringの面談では円滑なコミュニケーションのコツや、グループディスカッション(GD)での気を付けるべきポイントなどもアドバイスさせていただいております。一般的な意見だけでなく、皆さん一人ひとりの個性に合わせたアドバイスを聴きにぜひ一度JobSpringの面談にお越しください!
わからないことがあれば、なんでも聴きに来てくださいね!
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