【選考対策】グループディスカッション完全攻略~すぐ実践できる5つのポイント~
グループディスカッション
CONTENTS
グループディスカッションってなに?
なぜ企業はグループディスカッションを行うの?
グループディスカッションではなにを見られているの?
①主体性:議論を活発化する力
②協調性:チームメンバーへの気配り
③論理性:誰にでもわかりやすく説明できる
④リーダーシップ:議論を進める力
グループディスカッション選考の進め方
グループディスカッションでの役割一覧
グループディスカッションにおけるテーマについてタイプは4種類
グループディスカッションでの対策ポイント
注意点「クラッシャーってなに?対処法は?」
①論理を無視して主張を通すクラッシャー
②他者の意見を全否定するクラッシャー
③提案に協力しないクラッシャー
まとめ
選考の早い段階で行われるグループディスカッション(GD)。ESや面接とは異なり、自分の思いを伝えるよりも、人との関わり方も意識しながら対策を行う必要があります。
「グループ活動は苦手」「人が多いと話せない」などの理由から、GDを苦手に感じる人は多いです。GDは対策も難しく、人が集まらなければなかなか練習もできません。
しかし、GDは採用側の開催目的を意識することで、自然と「どんな対策をすべきか」が見えてきます。
この記事では、グループディスカッションを受ける人に向けて、「実践しやすく」「評価されやすい」コツをご紹介します。他の就活生との差別化を図り、GD通過を目指しましょう!
グループディスカッションってなに?
グループディスカッション(GD)とは、小人数で行われる議論のことです。就職活動におけるGDとは、応募者同士で複数人のグループを作り、特定のテーマについて話し合うことを指します。応募者は限られた時間の中で協力して結論を出し、面接官はその過程を見守りつつ採点する選考方法です。
GD選考が行われる場合、企業によってはディスカッション後に発表も含んでいます。
筆者が参加した選考では、制限時間内に発表資料の作成も含まれていました。3次、4次選考で行われるGDは、テーマ・制限時間ともにハードなものが多かったように感じます。
GDでは、複数人の中での自分の立ち位置やふるまい通して、自分の能力をアピールする必要があります。グループメンバーとの相性によって、ディスカッションの進みやすさも変わってきます。
まずは選考で見られるポイントを事前に押さえておき、自分に適した役割を考えてみるのがおすすめです。
なぜ企業はグループディスカッションを行うの?
GDには、主に2つのメリットがあります。短時間で多くの学生を見られること、入社後の人との関わりを予測できることです。
ディスカッションは就活生同士で進められることが多いため、人事は学生を見ることに集中できます。その利点から、就職説明会後にそのままGD選考が行われることもありますよね。
また、就活生の人柄が見やすい点でもGDが役立てられています。
選考時には、同じ立場の就活生とグループワークをするなかでどんな行動をとるか(周りの人に配慮できているか、チームに協力的か等)が見られます。面接官と1対1で行われる選考では把握できない就活生の一面を見ています。
グループディスカッションではなにを見られているの?
ここからは、GD選考で重要とされる評価ポイントを紹介します。GDでは、面接で測りにくい「グループにおける対人能力」が見られます。この「グループにおける対人能力」を細分化すると、大きく以下の4つに分けられます。これら4つの要素を意識して振る舞うことで、選考通過率も格段に上がるはずです。
GD選考になかなか通過しない、話すのが苦手、という人は以下の記事も参考にしてみてください。選考に落ちてしまった原因を分析し、自分の不十分な点を対策することに意識を向けて見ましょう。
グループディスカッションに落ちるのはなぜ?話せないひと必見の注意点
①主体性:議論を活発化する力
- 課題に対して当事者意識があるか
- 自らの意見をもっているか
- 課題を解決しようという意欲があるか
- 同調するだけ、批判するだけにはならないように注意
仕事をする上で、当事者意識は非常に重要になってきます。アイデアをたくさん出す、議論をリードする等、積極的に課題に取り組む姿勢を示しましょう。相手のことを考えずただ「出しゃばること」とは違うので注意が必要です。
②協調性:チームメンバーへの気配り
- 相手の話を聞いているか
- メンバー全員の意見を聞こうとしているか
GD選考を行う企業は多くの場合、チームワークを重視しています。チームで仕事が進められない「協調性のない人」と評価されてしまうと、選考通過は厳しくなります。相槌や表情でメンバーを理解する気持ちを示しながら、きちんと「聞く」ことを大切にしましょう。
③論理性:誰にでもわかりやすく説明できる
- 自分の考えを論理的に説明できるか
- 相手が知らない事柄について、わかりやすく伝えられているか
GDで大切なのは、グループ全員が同じ方向を向いて議論をすることです。自分だけが良い評価を得ようと、知識をひけらかすようなことをしたところで意味をなしません。物事を「共有する」という意識が大切です。
特にGDでは、その場で出会う人と話し合いをするため、議論するテーマについて前提条件を確認する必要があります。同年代とはいえ、学部・学科や生活のルールによって異なる常識を持っていることも考えられます。
④リーダーシップ:議論を進める力
- 協調性、コミュニケーション能力があるか
- メンバーの性格や議論の進め方に対して、柔軟な対応ができているか
円滑に議論を進め、グループとして良い結論を出すために、指揮を執るのがリーダーの役割です。まとめ役に徹するだけでなく、その時々の状況を把握できている必要があります。
グループディスカッション選考の進め方
GDの制限時間やルールは企業ごとに異なります。例として、制限時間30分の場合は以下の5STEPで進めてみましょう!
①自己紹介(2分)
名前など簡単な自己紹介をして場を和ませる時間をとります。議論前に自己紹介を終えている場合、この時間は議論の時間に充ててください。ここは手早く済まして、議論の時間をできるだけ長く確保しましょう。
②時間配分決め・役割決め(2分)
テーマが発表されたら、アイデア出し、議論、まとめにそれぞれ何分使うか決めましょう。同時にそれぞれの役割(司会・書記・タイムキーパー等)も決めておくのがおすすめです。
③アイデアのシェア(15分)
一人ひとりの意見やアイデアを自由に出し合いましょう。グループによっては、ここで自分の意見を整理するために数分間とることもあります。
このときに全員が発言できるように、配慮すると高評価です。くれぐれも「全員でメモをとる」など不必要なことはしないように注意しましょう。
④意見の整理(6分)
それまでに出たアイデアを整理して、グループの意見を一つにまとめます。論理的かつ独創性のある意見が出ると、議論の結果として良い評価を得られるでしょう。
あくまでグループで意見をまとめることが目的なため、自分の意見を主張しすぎないことが大切です。
⑤まとめ・発表準備(5分)
まとめた意見を分かりやすい表現に整えながら、発表の準備をします。発表資料を作成する場合は、読みやすい大きさ・字体になるよう意識しましょう。
発表者を決めた後、発表の流れと考えられる質問をメンバー全員で確認するとなお良いと思います。
グループディスカッションでの役割一覧
グループディスカッションにはいくつかの役割が存在します。それぞれの役割や難易度は少しずつ異なってくるので注意が必要です。また、業界によってこれらの役割をきっちりと決める/決めないにも差があります。その時々に対応できるよう、どんな役割があるのか一旦すべて把握しておきましょう。
難易度については一概に簡単・難しいとは言えませんが、目安として以下の表を参考にしてください。
・司会
司会の仕事は、議論を進行させ、グループとしての結論を導き出すことです。時には逸脱してしまった議論を整理したり、論理的な話し合いができているか確認する必要があります。
GDでは、多くの意見を聞いた上でそれぞれの意見を尊重し、メンバーの納得できる点を見つけながら結論を導く必要があります。
グループ全体を把握しながら柔軟な運営をすることが求められるため、難しい役回りといえます。
・タイムキーパー
議論が予定通り進んでいるか、結論を出す時間は十分確保されているかをチェックしながら、メンバーに時間を伝える役割です。
とはいえ、GDはなかなか時間通りには進みません。そのようなときは予定を直ぐに組み立て直す必要があります。グループ全体を見渡しながら、ときには妥協点を提案することも必要です。
・書記
議論をスムーズに進めるために、経過を記録する役割です。余計な点は省き、重要な点を押さえながら記録を取っていかなければなりません。
発表ありのGDの場合、発表資料を任されることもあります。論点を整理して、皆に伝わる資料の作成を目指しましょう。
・発表者
GDの結論を発表する役割です。場合によっては、企画の立案のようなプレゼンスタイルで発表が求められることもあります。
発表するときは、きちんと「目の前にいる人」に話すよう心がけましょう。ときどき「空間」に話している人を見かけます。発表には慣れも必要ですが、「伝えたい」という気持ちが一番大切です。
グループディスカッションにおけるテーマについてタイプは4種類
ひとことに「グループディスカッション」と言っても、そのテーマは様々です。
「プロフェッショナルって何だろう?」といった抽象的なテーマが出題されることもあれば、「時事問題を解決するには?」「企業の新規企画を考えてください」といった具体的なテーマも出題されます。
実際に出題されるテーマは大きく分けて4つ、「抽象型(立案型)」「ディベート型(討論型)」「選択・優先度型」「課題解決型」があります。以下の記事でテーマごとの答え方をまとめています。こちらもあわせて参考にしてみてください。
グループディスカッション頻出のテーマ25選とタイプごとの解答例
グループディスカッションでの対策ポイント
では、ここからはGDの具体的な対策です。「実践しやすく」「評価されやすい」ノウハウをご紹介します!どれも当たり前のように思えるかもしれませんが、緊張すると忘れてしまうことばかりです。選考前に何度も目を通し、完璧に頭に入れた状態で本番に臨みましょう!
①GDの前に評価ポイントを押さえておく
先述したように、GDでは「主体性」「協調性」「論理性」「リーダーシップ」、この4つのポイントが見られています。自分ができている点はどのようにアピールできるか考え、苦手な点をカバーするような行動を意識しましょう。
②テーマタイプについて把握しておく
テーマタイプもさまざまです。短時間でできる限り良い結論を導き出すために、テーマについても予め知っておきましょう。詳しくは先ほど紹介した記事をご覧ください。
③わからないことがあれば事前に聞いておく
ディスカッション開始後は、質問を受け付けない場合があります。少しでも気になる点があれば、躊躇せずに事前に聞いておきましょう。質問できない状況で疑問が出たときは、条件を一つひとつ仮定しながら進めていく必要があります。
④元気よく議論に参加する
GDでは、できるだけたくさんのアイデアを出してみましょう。始めは量を意識して、徐々にメンバーと質を高めていくのがおすすめです。一人で解決できない問題だからこそ、チームで力を合わせて解決する必要があります。議論の中身が良ければ、選考通過率も高まります。積極的に参加しましょう。
⑤自分の主張を通しすぎない
意見をたくさん出すことは大切ですが、自分の意見が全て正しいかのように振る舞ってしまうと、「人の話を聞いていない」「協調性がない」と評価されてしまいます。
GDでの自分の意見が採用されるか否かは、選考の合否に関係ありません。意見を主張しすぎてチームの輪を乱すほうがマイナスです。自分のアイデアに対して論理立った反対意見が出された場合であっても、素直に未熟さを認めましょう。
⑥クラッシャーを味方につける
議論を乱すようなメンバーがいても、敵視せず円滑に進めましょう。クラッシャーついては、対応の仕方次第で味方につけることもできます。詳しくは後述します。
⑦ルールやマナーを守る
まず前提として、決められたルールやマナーをしっかり守ることが重要です。
「準備時間が終わっても議論を続ける」「他のグループの発表中に打ち合わせをしている」「許可なしにスマートフォンで調べ物をする」といった行動は絶対にやめましょう。選考の合否にも影響する他、周りの就活生にも迷惑がかかってしまいます。最低限のルール・マナーは守りましょう。
⑧終了後に気を抜かない
ディスカッション中に気を張っていた分、終了後に緩んでしまう就活生は少なくありません。終了後にも魅力的な振る舞いを続けることが、他の就活生との差別化にも繋がります。
使ったペンや紙をまとめ、姿勢もきちんと保ちましょう。会場を出るまでが選考です。
注意点「クラッシャーってなに?対処法は?」
「クラッシャー」とはその名の通り、議論の場を破壊(クラッシュ)しグループ全体の評価を下げてしまう人を指します。クラッシャーの特徴として、主に以下3つが挙げられます。
①論理を無視して主張を通す
②他者の意見を全否定
③提案に協力しない
このような人と同じグループになってしまうと、少々厄介に感じられます。しかし、「クラッシャー」のような人と将来一緒に仕事をすることがあるかもしれません。「ピンチを味方につけよう」とポジティブに考え、議論をまとめるチャンスも作りましょう。クラッシャーの特徴ごとに対応をまとめました。
①論理を無視して主張を通すクラッシャー
まずはひと通り、主張が尽きるまで発言してもらいましょう。その後、クラッシャーの主張を真っ向から否定することなく、やんわりと論理性に欠けることを伝えます。例えば、以下のように声をかけてみてください。
自分:(クラッシャーの主張に対し)なるほど、確かにそれはいいアイデアだね。だけどA⇒Bの繋がりが、少し弱いようにも感じるかな。僕/私の知識不足かもしれないけど…。〇〇さん(他のメンバー)はどう思う?」
〇〇さん:(クラッシャーの主張が論理に欠けることは明らかなため、他のメンバーもその旨を伝えてくる)
自分:確かにそうだよね。例えばA⇒Bのところを、A⇒C⇒Bと結びつけるのはどうかな?そのほうが論理が伝わりやすくて、Bの主張に説得力を持たせることができると思う!」
実際に対応するとなると難しいですが、「強く否定せず」「やんわりと」論理性に欠けることを伝えでみましょう。他のメンバーにも意見を求めると、クラッシャーにも伝わると思います。
②他者の意見を全否定するクラッシャー
この場合は、「全否定された意見が実は価値のあるものであった」と気が付かせることが解決につながります。他のメンバーの意見が全否定されたときには、「僕/私はその意見とっても素敵だと思う!特に〇〇の部分が的確で、実現しやすそう!」とコメントしましょう。
本来、GD中に出てくる意見に大きな優劣はありません。意見の優劣を評価するよりも、意見しやすい環境と、出た意見を大切にする雰囲気の方がよっぽど重要です。勇気を出して他のメンバーの意見に賛同し、皆が議論しやすい空気を作りましょう。
③提案に協力しないクラッシャー
この場合は、単に「人前で話すのが極度に苦手」であることが多いです。「なんで意見を出さないの?」などと問い詰めることはせず、まずはYes/Noで答えられる質問をしてみましょう。
本人が「議論に参加できている」と実感すれば、自然と意見を述べてくれるようになると思います。
まとめ
GDを就活以外でする機会はなかなかありませんが、ES・面接と評価ポイントが異なるため、対策は必須です。この記事のポイントを振り返ってみましょう!
・採用側のGD実施目的や評価ポイント、テーマの種類を予め把握しておく
・自分のできることを生かして役割に就く
・自分を主張しようとしすぎず、メンバーと協力して結論を導くことを意識する
GDは慣れも必要です。本選考の前に、インターン選考や説明会で練習してみましょう。就活の枠から外れて、ワークショップに参加してみるのもおすすめです。
GD通過のコツは、「いかに自分を客観視して上手く役回りをこなすか」にあると思います。無理に目立とうとせず、自然体を意識して参加してみるのもよいですね。
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