クリティカルシンキングってなに?知っておきたい必要性と身に着け方

CONTENTS

クリティカルシンキングとは

概要

ロジカルシンキングとの違い

クリティカルシンキングの必要性

クリティカルシンキングを行うメリット

①情報の関連性を見つけることができる

②根本的な論点を発見し、批評することができる

③課題や問題に対し、有効な解決法を導くことができる

クリティカルシンキングを身に着ける5つのポイント

①疑問の目的を策定する

②情報を集める

③集めた情報を適用する

④含意を考察する

⑤客観的な視点に立つ

クリティカルシンキングの具体例

まとめ

急激に変化する社会へ適応するために、「クリティカルシンキング」のスローガンが掲げられています。情報化社会を生き延びるためには批判的な姿勢が重要だ、というフレーズににも飽き飽きしている人が多くいるのではないでしょうか。


ところでこの「クリティカル」「批判的」といった言葉の意味のみにこだわって”critical thinking”が私たちに本当に示したいアイデアを見落としてしまってはいませんか?考え方の新たな引き出しを教えてくれる「クリティカルシンキング」について今一度見直していきましょう。


クリティカルシンキングとは


概要

本来「批判」は「先入観にとらわれず情報を吟味する姿勢」をさす言葉です。


しかし、日常で使われる「批判」という言葉は否定的なイメージを伴いやすいです。多くの場合”批判”する人は批判される人の立場を考慮せずに意見を発信している場合が多いからです。そのため批判される人は「自身の意見が否定された」と感じて”批判”に関して悪いイメージを持ちやすいのです。


日常的な「批判」と本来の「批判」の意味の違いがなぜ現れるのか、実際にクリティカルに書いてみました。重要なポイントは中立に物事を判断する姿勢(≠思考方法)です。


ロジカルシンキングとの違い

似た言葉として「ロジカル(=論理的)シンキング」があります。クリティカルシンキングは思考姿勢を差すのに対し、ロジカルシンキングは思考方法にフォーカスします。無秩序を体系的に整理すること、ある事象の因果関係を明確にすることが目的です。


2つの代表的なロジカルシンキングの筋道を示します。


EX.1演繹法(前提→前提に当てはまる事実→結論)

アリストテレスの演繹法

人は必ず死ぬ (前提)
私は人間だ  (事実)
私は必ず死ぬ (結論)

結論に至るまでの思考の流れが把握しやすく理解しやすいことが特徴です。


EX.2帰納法(複数の事例・結果→共通点の把握→共通点から導かれる結論)

ガリレオガリレイの「物体の落下の法則について」

大きい金属の球は落ちるのにX秒かかった。(事例①)
小さい金属の球は落ちるににX秒かかった。(事例②)
質量が異なっても物体の落下時間は同じである。(共通点)
物体の落下時間は質量に比例しない。(共通点から導かれる結論)

大量のデータ・経験則から仮説を立てて問題解決の方法を提案する。ビジネスの多くの場面に適用されている事実から帰納的な考え方の重要性がうかがえます。


クリティカルシンキングの必要性

演繹法・帰納法が示すように「ロジカルシンキング」は因果関係の把握がしやすく、話し手の思考の展開の筋道となるものです。一方で「ロジカルシンキング」は思考方法は教えてくれても、「演繹法において、そもそも前提となる事象は何なのか」、「帰納法の共通点の解釈に飛躍があるのかどうか」といった主観が関わる解釈についての解を教えてはくれません


加速度的に変化する現代社会において、終身雇用制度の崩壊、少子高齢化といった旧来のルール、環境が崩れ去ろうとしています。前提が崩れ去ろうとしている今、なにより必要になるものが「クリティカルシンキング」なのです。


クリティカルシンキングを行うメリット


①情報の関連性を見つけることができる

「風が吹けば桶屋が儲かる」ほどではありませんが、クリティカルシンキングを実践する場合、情報の因果関係が正しいかを判断するために多くのデータを多角的に見直す必要に迫られます。その過程でより多くの情報の関連性を見出すことになります。


②根本的な論点を発見し、批評することができる

前提・共通の解釈といった常識に切り込めることもクリティカルシンキングの特徴です。議論されている話題は適切な前提の上でなりたっているのか確認する。発言内容のバイアス(偏り)に気づく。といった議論においてより本質的な部分に注目し批評をくわえられます。


③課題や問題に対し、有効な解決法を導くことができる

多くの課題、問題解決が事後療法である一方、クリティカルシンキングによる根本的な解決は部分的な改善ではなく、機能上の問題点を解決するためより有効な打開策となる場合が多いです。


クリティカルシンキングを身に着ける5つのポイント


①疑問の目的を策定する

仮に大手企業に自身が勤めたいとして、なぜ中小・ベンチャー企業ではなく大手企業に就職したいのか。その疑問の答えは世間の言説が刷り込まれて自分自身がそうありたいと思い込んでいるのか。はたまた実際に自身の欲求で選択していることなのか。自身の選択についての疑問を深掘りすることはポイントのひとつです。


②情報を集める

情報化社会とよばれるように情報が溢れています。自身の目的が明らかになれば情報の波のなかでも取捨選択をして適切な情報をえることができ、批判的な態度に基づいた行動の足掛かりとなります。必要に応じて専門家の意見にも耳を傾けられると、より自身の目標にあった決断がくだせます。


③集めた情報を適用する

集めた情報をもとに再度、自身の考えが理に適っているかを判断します。ロジカルシンキングにおける思考の流れ方の良い・悪いを問う重要なタームです。


④含意を考察する

自身の含意は中長期的な視点で考えるとメリットがあるでしょうか?短絡的な判断は思考の飛躍を招き、クリティカルシンキングを妨げます。常に自身の考えに疑問を与え続けることがポイントです。


⑤客観的な視点に立つ

自分の判断は他者の視点からみたら立て板に水を流すように、淀みなく意思決定のプロセスが働いているように見えるでしょうか?自分では「普通」と思っている決断様式も、バックグラウンドを知らない他者から見たら疑問に思われる瞬間があるかもしれません。その淀みこそがあなたの意思決定に大きくかかわっている重要な要因のひとつなのです。自身を客観的に分析する癖をつけましょう。


参考:『批判的思考を向上させる5つのコツ — サマンサ・アグース』

クリティカルシンキングの具体例


「店舗の売上をあげたい」とする。


このときロジカルシンキングに執着すると「新規顧客の開拓・営業の増加」「商品を客にたくさん買ってもらう」「客の購買頻度を高める」といった売上をあげる手段しか思いつくことがないです。


しかしここでクリティカルシンキングを適用し「売上をあげたい」という目的を吟味します。すると売上を多くすることは利益を増やすための手段であって目的ではないことに気づきませんか?


このとき「利益を増やす」目的のために「売上をあげる」とは別に「コストを下げる」という手段があることに気づきます。これこそが批判的思考の成せる分野なのです。


まとめ


クリティカルシンキングとは物事を中立的に吟味し、前提・常識を適切に疑う思考姿勢です。急速的に変化する社会ではロジカルシンキングの前提となる考えが移ろいやすく、批判的であることの重要性が増してきています。


自身の意思決定プロセスに常に疑問を持ち、行動の核心を自分自身で理解することが、世の中に対して批判的になるための第一歩として役立つでしょう。


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