就活生目線からみる!リクナビの「内定辞退率予測データ販売問題」
注目トピック
CONTENTS

問題の概要
一番の問題点:同意を得ないで個人情報を利用
「合否に利用していない」は本当か?
就活生への影響とこれからの心構え
まとめ
いま就活中、これから就活をするという皆さんにとって気になるニュース、リクナビが「内定辞退率」を企業側に販売したという問題。
近年は直接企業にエントリーをするより、マイナビやリクナビを介する形式が主流です。そんな必要不可欠な存在に疑惑の目が向けられた今回の騒動は、ただでさえ神経を使う就活生にあらたな不安を与えることになってしまいました。
そこで問題の概要を理解し、就活生として今後どうするべきかを一緒に考えることで、皆さんの不安を少しでも拭えればと思います。
問題の概要
- 18年3月~19年7月 氏名を特定し内定辞退率を5段階で算定、38社に定期的に販売
- 19年7月 個人情報保護委員会が聞き取り⇒その後、是正勧告
- 19年8月5月 サービス廃止を発表、8000人程度の情報が無許可で提供
- 19年8月26日 リクルートキャリアが謝罪、経営体制の変更を発表
(参考:日本経済新聞)
一番の問題点:同意を得ないで個人情報を利用
リクナビなどの就活サイトに登録する際、かならず求められるものがあります。それは「個人情報の取り扱いに関する同意」ですね。
皆さんがサイトを通してエントリーなどの活動をすると履歴が残りますが、リクナビ側はそれらの分析データを勝手に外部流出してはいけないことになっています。しかし今回企業に提供された内定辞退率のデータに関しては、「個人が特定される」情報を「本人の許可なく」あるいは「許可が曖昧な状態で」販売されたと言われています。
これが騒動になってしまった原因です。
「合否に利用していない」は本当か?
一連の騒動を受け、リクナビを運営するリクルートキャリア社長が謝罪しました。
その中で「販売された情報は、合否に利用されていない」と発言しています。つまり、ある就活生の内定辞退率を企業側が把握したところで、選考には影響していないという見解を示したということです。
(参考:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49031140W9A820C1000000/)
これが事実か否かは現時点で明らかになっていません。しかしこの点が問題視される理由として、現在の新卒採用が抱える複雑な事情が挙げられます。
いまの就活では多くの企業が一斉に採用活動をするため、就活生は落ちる可能性を考慮して第一志望以外も受ける必要があります。一方で志望度が低いと落とされるというジレンマにぶつかり、企業側には「御社が第一志望です」とウソを言わざるをえない状況になるのです。
これは就活生からしたら完全に「だって仕方ないでしょ」という感覚ですよね。
ところが企業側にとって「内定辞退」は大問題です。『就職白書』によると就活生は平均して2.36社の内定を得ていますが、中には5社以上の内定を獲得する人が10%弱います。そしてその人たちは入社する1社以外をすべて辞退していることになります。
だからこそお金を払ってでも内定辞退率を知ることで、確実に入社する人を採りたいというわけです。
就活生への影響とこれからの心構え
このように就活生と企業はお互いに腹の探り合いをしなければならない状況にあり、だからこそ今回の騒動が起きてしまったとも言えます。
しかし本来の就活とは、就活生一人ひとりが自分の将来と向き合い、企業側は一緒に歩む人材を選ぶ場のはず。就活生は偽りの志望動機を語らずに済み、企業は採用人数の充足が目的にならないことがベストでしょう。
リクナビの問題は就活生に大きな不安を与えましたが、皆さんがやるべきことは変わっていません。「自分に最適な企業を見つけること」です。
- ・やりたい仕事、将来の夢 ⇒ 業界・職種
- ・性格や理想の働き方 ⇒ 社風
というように順番に考えれば、おのずと進むべき道が見えてきます。
こちらも是非参考にしてください!
関連記事:『就活で知りたい職種の決め方』
関連記事:『就活軸の決め方はどうすればいい?様々な軸について具体的に解説』
また今後は個人情報の取り扱いに関して規制が厳しくなると考えられますので、あまり気にしすぎないようにしましょう。志望度も「基本的に正直に」くらいの気持ちでいる方が本音が伝わって印象がよくなることもあります。もし迷っていると伝えてもあなたがその企業にとって必要な人材であれば待ってくれます。
まとめ
リクナビでおきた今回の問題は就活生にとって不安や不信感が募る出来事でした。一方で就活制度の改善点が浮き彫りにされるなど、気づきも多かったと言えます。もちろん個人情報が守られることは大切ですが、就活生にとっては平常心でやるべきことをこなすことが一番重要でしょう。
この騒動に関しても情報収集は続けつつ、心配しすぎない姿勢でいることがおすすめです。
- ・面接練習、準備
- ・企業研究、業界研究
- ・自己分析
など自分のペースで進められると良いですね!
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