【新卒:業界研究】コンサルティング業界の特徴|業界ランキングや業界地図など一挙解説
コンサル
CONTENTS
コンサルティング業界とは?
コンサルティング業界のビジネスモデル
プロジェクトにアサインされる人数や稼働時間に応じた固定フィー
プロジェクトでの成果報酬
コンサルティングの主な業務~プロジェクトの流れ~
コンサルティング業界の主な種類と企業を紹介
戦略系
IT系
シンクタンク系
国内独立系
HR(人事)系
コンサルティング業界売上高ランキング
第1位:野村総合研究所
第2位:三菱総合研究所
第3位:リンクアンドモチベーション
第4位:日本M&Aセンター
第5位:GCA
まとめ
近年、就活生に人気のコンサルティング業界。難関大の志望者も多く、その倍率は非常に高いと言われています。
しかし、一口にコンサルティング業界と言っても、事業内容は幅広いです。「結局何をしている業界…?」と疑問を抱く人も多いのではないでしょうか。
この記事では、コンサルティング業界の特徴や具体的な企業を解説します。今ある疑問を解決し、コンサルティング業界の全体像を掴みましょう!
・ビジネスモデルなどコンサルティング業界について基礎的なことを知りたい
・コンサルのタイプがよくわからない
・コンサルティングを行っている主要企業について知りたい
コンサルティング業界とは?
コンサルティング業界は、企業や官公庁の課題解決を行います。それに伴い、さまざまな経営戦略の作成や実行支援を行うのが主な役割です。一般的に、それらの企業は「コンサルティングファーム(Consulting firm)」、そこで働く人は「コンサルタント(Consultant)」と呼ばれます。
コンサルタントは、企業のお医者さんという例があります。企業(患者)の課題(病気)を見つけ、施策(治療法)と考えるとイメージしやすいですね。
コンサルティングの仕事には、論理的思考力が必要不可欠です。良い施策を立案するためには、クライアントの状況を的確に把握しなければなりません。さらに、考えた施策を適切にクライアントに伝えることも重要です。
コンサルティング業界のビジネスモデル
コンサルティング会社は、企業に対して作成する経営戦略案やその実行のサポートに対して報酬を得ます。
外資系コンサルティングファームは、基本的にプロジェクト単位で案件を受けます。大手企業の場合、その報酬は1か月のプロジェクトで数千万円にのぼると言われています。
それに対して日系のコンサルティングファームは、クライアント企業と長期的な関係を築く傾向にあり、コンサルティング料金を月額で提示していることも多いです。その場合、一か月の相談時間やクライアント企業の規模によって契約料が変動します。
プロジェクトにアサインされる人数や稼働時間に応じた固定フィー
一つのプロジェクトとしてコンサルティングを行う場合、それに関わる人数や時間をもとに、基本となる料金が決められます。これは従来、コンサルティング業界で主流の料金形態です。
またアサインされるコンサルタントのスキル・知見が豊富なほど時給が高くなり、比例してプロジェクトのコンサルティングフィーも高くなります。
コンサルティング料金=各コンサルタントの時給(スキル変動)x人数x期間
プロジェクトでの成果報酬
近年では、成果報酬型の仕組みも導入されました。コンサルティングの結果によって、貰える額が異なります。大きな成果が出た場合、それだけの報酬を得ることができます。これは、コスト削減や増益などの結果が数値化できる案件に対して用いられてます。また、前述した固定フィーに成果分が上乗せされることもあります。
人数・時間型、成果報酬型以外にも顧問契約というものも存在します。具体的には定額料金でアドバイスをもらうことができるというもので、一般的には1企業あたり1名が専任することが多いです。
コンサルティングの主な業務~プロジェクトの流れ~
では、実際の業務の流れとともに、コンサル業界の仕事への理解を深めてみましょう。ここでは、一つのプロジェクトを依頼から実行までのプロセスを解説します。
①クライアントからの依頼
はじめに、クライアントからの依頼があります。コンサルタントが定期的に行っているヒアリングで明らかになった課題や、クライアント自らが発見した問題を解決に導く第一段階です。依頼を受けるのは役員クラスや年次の高い社員が多いです。クライアントと長期に渡って築いた信頼関係や、これまでの仕事の成績が重視されることがわかります。
②チーム編成
チームは、プロジェクトのテーマ(解決したい課題)に合った人材で編成されます。プロジェクトごとにチームが組まれるため、社内のさまざまな人と仕事をすることができます。これは、コンサル業界に特徴的なスタイルとも言えるでしょう。多くの仕事では、先にチームがあって次にプロジェクトがありますが、コンサル業界ではプロジェクトに合わせてチーム編成を行っています。
③クライアントへのヒアリング
クライアントの責任者や担当部署へのヒアリングを行い、現状の課題や施策実行後の目標を把握します。必要に応じてコンサルタントからクライアントへデータの提示要求なども行います。
④施策案の策定
ヒアリングで得た情報をもとに施策案を作成します。コンサルティングを行う目的や内容、手順をレポートにまとめクライアントに提案し、両者の認識のズレがないか確認するとともに、施策実行に向けて動き始めます。
⑤より詳しいヒアリング
クライアントに同意を得た施策を実行するため、その内容を具体化します。経営企画書や財務諸表などの社内資料を参照し、施策実行の手順や期間を定めながら、実際に得られる効果を計算します。
クライアント企業の課題はクライアントの協力なしでコンサルタントだけで完遂されるものではありません。施策の分析、策定、実行、改善のどのフェーズにおいても綿密なコミュニケーションを行いプロジェクトを成功させるためにあらゆるアプローチを行います。
⑥施策の実行
計画に沿って施策を実行します。準備段階では想定できなかったトラブルにも臨機応変に対応し、課題解決を目指します。
⑦フォローアップ
施策実行後、効果測定を行います。「課題解決ができたか」、「実際に得られた効果はどれくらいか」、「効果を持続できるか」等を検証します。結果に合わせて、クライアントへ今後に向けた助言も行います。施策実行後の状態が維持できるよう、運用管理のノウハウなどを説明します。
コンサルティング業界の主な種類と企業を紹介
ここでは、コンサルティング業界を5つに分けて解説します。企業によっては「総合系」として紹介されていることもありますが、その場合は特に得意とする領域をもとに分類しました。
戦略系
大企業の経営戦略や事業計画を扱うコンサルティングファームです。欧米を中心に展開するファームが多く、必然的に語学力が必要とされます。企業の経営を左右するやりがいの大きい仕事である一方、業務の難易度は非常に高いです。
人事評価も欧米的であり、実力主義の風土があります。大きなプロジェクトの一員となるためには、年数ではなく提案力が重要です。
就活においてもその難易度は高く、学歴だけではなくその他の経験や実力が重視されます。
主な企業: マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストン・コンサルティング・グループ、ベイン・アンド・カンパニー
IT系
経営・業務コンサルティングの施策に加え、課題を解決に導くシステムの提供も行います。コンサルタント+エンジニアと想像するとわかりやすいのではないでしょか。
IT機器・システムを開発する会社が、そのノウハウを生かしコンサルティング事業を始めることも多いです。例えば、IBMはもともと電子計算機で有名な企業でしたが、2000年代に突入する頃からコンサルティング事業にも力を入れています。
主な企業: IBM、アクセンチュア、デロイトトーマツコンサルティング、アビームコンサルティング
シンクタンク系
大手の銀行や証券会社を母体とするコンサルティングファームです。企業の部門から独立した企業や、グループ会社の共同出資によって設立された企業がありますが、いずれにしても親会社・グループ企業の持つ幅広いネットワークを生かしてコンサルティングを行うのが特徴です。
クライアントは幅広く、官公庁から中小企業までさまざまです。扱う内容は経営コンサルティングと変わらず、戦略立案やM&A戦略を行います。
主な企業: 野村総合研究所、三菱UFJリサーチ&コンサルティング、日本総合研究所
国内独立系
大手金融の資本がなく、独立したコンサルティングファームです。クライアントは日系の中小企業が多く、コンサルティングは経営戦略から現場の業務改善まで幅広く行います。
主な企業: 船井総合研究所、山田コンサルティング、タナベ経営
HR(人事)系
会社の組織や人事に特化したコンサルティングファームです。企業の課題の中でも、人事部門が関わる部分にアプローチします。給与や等級の見直しや、人材育成・社内教育制度に関するコンサルティングを行います。
主な企業: マーサー、エーオンヒューイット
コンサルティング業界売上高ランキング
コンサルティングの売上高と従業員数、企業ごとの特徴をまとめました。(業界動向サーチ.comのデータをもとに作成)
第1位:野村総合研究所
売上高:5,012億円
従業員数:6,297人
野村証券を母体に持つ、シンクタンク系のコンサルティングファームです。「ナビゲーション×ソリューション」のビジネスモデルのもと、クライアントの課題発見からシステム開発まで幅広くコンサルティングを行います。
参考:「NRI 野村総合研究所」https://www.nri.com/jp/
第2位:三菱総合研究所
売上高:902億円
従業員数:891人
こちらもシンクタンク系のコンサルティング会社です。三菱グループの共同出資により設立されました。グループ企業の持つノウハウと豊富なネットワークが強みです。
参考:「三菱総合研究所」https://www.mri.co.jp/
第3位:リンクアンドモチベーション
売上高:399億円
社員数:249人
HR(人事)系のコンサルティングファームです。近年は、国内初の組織改善クラウド「モチベーションクラウド」の人気が高く、さまざまな企業で導入されています。
参考:「リンクアンドモチベーション」https://www.lmi.ne.jp/
第4位:日本M&Aセンター
売上高:284億円
従業員数:415人
日本国内の中小企業を対象に、M&A(合併や買収)の仲介を行っています。「M&A業務を通じて企業の『存続と発展』に貢献すること」を使命として、地域や業界によらないサポートを実現しています。
参考:「日本M&Aセンター」https://www.nihon-ma.co.jp/
第5位:GCA
売上高:266億円
従業員数:141人
国内独立系のコンサルティングファームとして、日系企業のM&Aを支援しています。グローバルなネットワークを生かし、海外進出を目指す企業に対しても手厚いサポートを行います。
参考:「GCA」https://www.gcaglobal.co.jp/
まとめ
コンサルティング業界についてまとめました。以下の3点を押さえましょう!
・主な仕事は、官公庁・企業の課題解決
・企業によってコンサルティング対象と行う内容は異なる
・就活難易度は高く、論理的思考力が必要不可欠
華やかなイメージもあるコンサルティング業界ですが、仕事は難しく実力主義の傾向がある厳しい業界でもあります。その分、大きな仕事を終えた後の達成感は計り知れません。
コンサルティング業界を目指す人は、早いうちから論理的に物事が捉えられるよう、そのための本を読むなどして論理的思考鍛えておくとよいでしょう。人気の業界であるため、入念な準備が重要です。
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