「 学生時代頑張ったこと(ガクチカ)」がないときの見つけ方とは?書き方と例文も紹介

CONTENTS

「学生時代頑張ったこと」でよくある勘違い

頑張ったことが全くないということは稀

継続した期間が長い≠頑張ったこと

嘘をつくとバレる?

「学生時代頑張ったこと」で見られているポイント5つ

①どういうことに力を注ぐのか

②熱中度合からくる物事へ取り組む際の積極性

③問題・課題に直面した際の行動

④結果・コミット力

⑤自身を顧みることができているか

「学生時代頑張ったこと」を見つける方法

自分史を作ってみよう

1日の生活を見直して、自分なりに考えて行動していることを見つけよう

平凡な経験を魅力的に伝えるためには?

①「客観的な」成果ではなく「主観的な」成果を見つける

②主観的な成果を相手に共有する

「 学生時代に頑張ったこと」の例文と書く際のポイント

例文

ポイント

「学生時代頑張ったこと」を書く際の注意点

まとめ

就職活動中必ずといっていいほど聞かれる「学生時代頑張ったことは何ですか」という質問。俗にいう「ガクチカ」は明快な質問でありながら、答えるのが難しい質問です。


学生時代あまり頑張っていない、成績もそこそこだし、サークルやバイトだけしかしてこなかったなど、どんなことをアピールすればいいのかわからない人も多いと思います。


しかし、皆さんが気づいていないだけで実は素晴らしい経験をしていたり、頑張っていると印象付けることができたりすることは多いものです。本記事ではそんな「ガクチカ」質問に対して準備をする上で重要なポイントやよくある勘違い、「ガクチカ」を見つける方法などを網羅的に解説します!


・平凡な学生生活だったから頑張ったことが見当たらない
・やってたことはあるけど、面接官にアピールしていいものかわからない
・周りの経験がすごくて自分の経験が見劣りすると考えている


「学生時代頑張ったこと」でよくある勘違い



「頑張ったこと」は必ずしも客観的な評価によって判断されるものではありません。もちろん〇〇大会優勝、〇〇賞受賞など客観的な指標が伴うことも悪いことではありませんが、本質的にその人がどう困難に立ち向かったのかというストーリーが重要なのです。


頑張ったことが全くないということは稀

大学生でよく陥りがちなのが、客観的な評価に囚われすぎて自分は頑張ったことがないと結論づけてしまうことです。聞こえが良いものだけが評価されると考えてしまい、普段の生活でコツコツと頑張っていることが霞んでしまうとせっかくアピールできるものも気づかずに捨ててしまうことがあります。


一見派手に見える経験も深ぼってみるとそこまででもないことも多いですし、普段の生活で続けられていることやコツコツ頑張っていることについて整理してみると「ガクチカ」になるかもしれません。


継続した期間が長い≠頑張ったこと

コツコツ続けていること全てがガクチカになるかと問われればそうではありません。もちろん費やす時間が長ければ活動や成果に深みが出ますが、例えば「中高テニス部で大学もテニスサークルに入って10年間テニスをしました」といっても面接官からすれば、「そうですか。」としか答えようがありません。もし、テニスという競技でトップを目指すのであれば部活などに入って大きな大会に出場することも検討すべきですし、そのテニスの経験から志望する企業で仕事をする上で役に立つ知見などは身についたでしょうか?


どんなに継続していても、企業がその人材が持っている能力やポテンシャルを見出すことができなければその継続は就活の合格に何の影響も与えません


嘘をつくとバレる?

学生時代頑張ったことがないからといって嘘をつくと必ずボロが出ます。面接で自分の経験を誤魔化して入ると入社後に同期や先輩との実力差を感じた際に「自分は本当はできない」という言い訳ができるので入社後すぐに辞めてしまう場合があります。


大会の受賞歴などはすぐに調べることができますし、何よりも嘘をついてまで就活をするのは虚しいものです。若干の脚色は事実を逸脱せずにできるのでしても良いとは思いますが、それでもやはり本質的に自分の成長度合いが変わるわけではないのでそのギャップに苦しむことになるでしょう。


それならば自分の実力相応のところに入社し、そこで鍛錬を積んでキャリアアップを目指す方が地道ですが非常に充実感があると思われます。


「学生時代頑張ったこと」で見られているポイント5つ



以下に採用担当が「ガクチカ」のストーリーを聞くときに重要視するポイントをまとめました。経験自体も大事ですが、それをわかりやすく相手に伝えるために以下のポイントと構成を考えた上で練習しましょう!


①どういうことに力を注ぐのか

まずはあなたはどんな時に夢中になれるのか、どんな事柄に前向きに取り組むのかということを見ています。そこからあなたの嗜好や将来的な関心を予想し、会社の仕事に適性があるのかを見ます。


あなたの具体的な経験から逆境に燃えるタイプなのか、一から何かを生み出すことにやる気をだすタイプなのか、個人かグループかなど特徴を抽出していきます。


②熱中度合からくる物事へ取り組む際の積極性

頑張ったことがどれだけ続いたのか、頑張っていた期間にはどれほど夢中になったのかも大切な指標です。


なぜならば、熱しやすく冷めやすいだけの人はモチベーションの維持が難しく、「興味がない」「うまくいかない」と感じたときに仕事のパフォーマンスが落ちると考えられるからです。


③問題・課題に直面した際の行動

励んだ内容によっては、問題や課題にぶつかることがあります。


その時どのようなアプローチをとって解決に臨んだか、どう乗り越えたかを深掘りすることにより、あなたの行動力や発想力を分析しています。例えば問題が起きた際に最初にとった行動が、仕事を任せたときにも反映されます。すぐに相談する人は上司に助言を仰ぎますし、一通り自分で考える人は仕事においてもまず自己解決を試みます。


こういった行動パターンを自社の業務に当てはめながらあなたの活躍する余地を検討していると考えられます。


④結果・コミット力

問題・課題の発生後、最終的にどんな結果を生み出したかを見ていることがあります。


結果が残せたか否かは、仕事に求められる問題解決能力を判断するための基準である場合があります。結果がすべてではないものの社会人において評価される主な基準は「成果」になります。つまり学生時代頑張ったことで成果が出たという事実を今後の活躍に当てはめて評価する可能性があるということです。


⑤自身を顧みることができているか

課題の解決に試みた結果や頑張って取り組んだ結果に対して、あなたがどのように感じたかも重要な指標です。


PDCAを回す際、次の「アクション」で改善を生み出すためには学びを得てそれを活かすための「チェック」が必要不可欠だからです。上手く結果が出た場合も同様に自身を顧みることが大切です。


「学生時代頑張ったこと」を見つける方法



「これだ!」と思えるガクチカを見つけるのは容易いことではありません。ここでは、自分の過去の頑張った経験を浮き彫りにするための方法をいくつか紹介します。


自分史を作ってみよう

幼少期から現在までに起こった出来事を細かくまとめてみましょう。自らの行動や選択を見直すことで、どういう価値観と判断基準でこれまで人生を歩んできたのか、またはその反省から今後どういう選択をしたいのかがはっきりします。


例えば、幼少期にやっていたスポーツに実は心を惹かれていてその業界で働きたいと考えるようになるかもしれませんし、あるいは自分の経験から競争というよりも、協力し会えるような環境で働きたいという職場の具体的なイメージを得ることができるかもしれません。何年年月にこういう経験をしたという事実を整理したのちに、上から順番にその時どう感じていたのかということも思い出しながらさらに整理すると自分の本質的な行動パターンが見えて就職活動で必ず役に立ちます。


その中からこれは自分なりによく考えて頑張ったんだということを見つけることが出来ればそれこそあなたの最高の「ガクチカ」になります。


1日の生活を見直して、自分なりに考えて行動していることを見つけよう

普段何気なく行っている習慣、例えばランニングや読書なども目的意識を持って行えば学生時代に継続的に頑張ったこととして面接でアピールできます。


「学生時代頑張ったこと」はあなたにしか分かりませんし、主観的なものでもうまく説明できれば全く問題ありません。自分なりにどう工夫しているのか、何を成し遂げたいのかをはっきりさせそれを遂行していく上でどのようなことを学んだでしょうか?できるだけ多くアイデアを出して、ガクチカのヒントにしましょう!


平凡な経験を魅力的に伝えるためには?



どんなに頑張ったからといって必ずしも誇らしい結果が出るわけではありませんよね?採用担当者も同じように考えています。上記の判断要素を見てもわかる通り、5つの項目のうち結果を見るのは1項目のみです。


無論、結果を伴っていることに越したことはありませんが、絶対指標ではないと考えてください。


①「客観的な」成果ではなく「主観的な」成果を見つける

客観的な結果が伴わなくても必ず主観的な成果はあるはずです。


ここでいう「成果」とは周りに評価され得るものではなく、自分が得た学びや気づきのことを指します。つまり行動した時点であなたは成果を獲得しています。


もちろん、大会優勝など客観的な結果が伴えばより説得力のあるものになり得ますが、企業はその結果自体をみているわけではなく、それらを得るための経験が潜在的に企業で事業に携わる際にどれだけ役に立ってくるのかという点です。そのため、表彰などを伴わない、主観的な成果でもうまく説明できれば全く見劣りすることなく「学生時代に頑張ったこと」を話すことができるのです。


②主観的な成果を相手に共有する

主観的な成果を相手に共有する上で重要なステップを以下にまとめましたので、確認して練習をしてみてください。


1. 聞く側にたって、あなたの経験を想像するために必要な情報をそろえる

まずはストーリーを想像させるための世界観を作り出しましょう。大学での話なのか、バイト先での話なのかといったロケーションについてももちろんですが、人間関係やその場の雰囲気など必要最低限の情報を与えます。


2. 共感を得るために話に親近感をつくりだす

聞き手は全く想像がつかないと興味を失ってしまいます。そのため、まずは相手にこういう経験があるのではないか、というように一般的にあり得ることを紹介し、ある程度共感をさせたところで自分のストーリーを展開します。そうすることで話自体に親近感が湧き、擬似体験の際の入り込みが強くなります。


3. 想像しやすい背景+共感性=疑似体験

1と2で準備した環境の中でより具体的なエピソードを話すことで聞き手があなたの語るストーリーの主人公となり、あなたの内面的な成果を感じ取ることができます。


上記の3ステップを行うことであなたの成果を面接官に効果的に伝えることができます。当然ですが、それらのベースとなるのは文章化されたあなたの体験です。エントリーシートなどを通して「学生時代に頑張ったこと」について書くところからこの質問は始まっているのです。以下の記事ではガクチカの書き方について詳しく紹介しています。ESと面接で統一感を持たせるためにもこの記事と合わせてぜひご覧ください!


【例文・解説あり】ガクチカ(学生時代頑張ったこと)の書き方とポイント!


「 学生時代に頑張ったこと」の例文と書く際のポイント

「学生時代に頑張ったこと」が見つけられたら、次は実際に書いていきましょう。例文と書く際のポイントをそれぞれ紹介しますので、ぜひ参考にして書いてみてください。


例文

「私が学生時代に頑張ったことは、マーケティングに関する知識のインプットです。通学中の電車内では、毎日YouTubeやポッドキャストでビジネス系の情報を視聴し、帰宅後はインプットした知識をノートにまとめてアウトプットを行いました。

また、学んだ知識をもとに、OB・OGの方へ自分が考えたビジネスプランのプレゼンを行い、第一線にいる方々のFBをもらいながら知識をブラッシュアップしました。

結果として、大学三年生のときにビジネスプランコンテストで入賞することができました。これは毎日の努力を欠かさず行った結果だと考えています。

社会人になってからも毎日目的を持って行動し、誰よりも貪欲に成長していきながら、いち早く即戦力になれるよう尽力いたします。」


ポイント

「学生時代に頑張ったこと」を書く際のポイントは以下のとおりです。


  • 何をしたのかではなく、どう取り組んだかが大切
  • 面接官が入社後に自社で活躍することをイメージできるようにする
  • PDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)ができる人材であると思わせる
  • 内容を論理的に伝える


何をしたかよりも、どのように取り組んでどういう結果になったのかが大切です。結論だけでなく「どういう努力・工夫をしたのか」「どういう学びがあったか」など、結果までのプロセスが重視されます


また、仕事をするうえではわかりやすく物事を伝えられるスキルが重要です。結論を先に記載し、そのあとで背景や学びを補足していくと内容が伝わりやすいでしょう。文章を論理的に構成することが重要です。


文章を通して「学生時代に頑張ったこと」を面接官にわかりやすく伝えられることができれば、ポテンシャルが高い人材だと思ってもらえるでしょう。


上記のポイントを踏まえたうえで、「学生時代頑張ったこと」を書いてみてください。


「学生時代頑張ったこと」を書く際の注意点

「学生時代に頑張ったこと」を書く際の注意点は以下のとおりです。


  • 結論だけ話さない
  • エピソードが自己PRや強みと同じにならないようにする
  • 誰かと比較して、自分の結果や能力をアピールしない


面接官は結論だけでなく、背景やそのエピソードから何を得られたかを見ています。結論だけ話してしまっては、それが伝わりません。


また、自己PRや強みに関する質問の回答とは違うものを準備しましょう。同じものにしてしまうと、面接の準備に手を抜いているという印象を与えてしまうかもしれません。


企業側は色々な角度から質問をして、応募者を深く知りたいと考えています。同じ回答だった場合、企業側は質問した意味がありません。


自己PRや強みは性格や能力について話し、「学生時代頑張ったこと」は経験やそこから得られたものについて話すといったように別の内容を話せるよう準備しておきましょう。


そして、誰かの良くないところを引き合いに出し、自分の成果をアピールするのは避けましょう。人を落とすことで自分の評価を上げようとする人と仕事をしたい人はいません。面接官にこの人と仕事がしたいと思われるためにも、書き上げたあとに誰かを落とすような表現をしていないかチェックしてみましょう。


まとめ



「学生時代に頑張ったけど、自慢できるような結果は残せなかった」。そのように、結果ばかりを見ているのは案外あなたの方だけかもしれません。純粋に取り組んだ過程と、そこから得た学びを共有することができれば自ずと評価され、エントリーシートや面接でも問題なく対処できるでしょう。


✔ ガクチカがないということはほぼない。⇒自分の取り組んできたことを振り返ってみよう
✔ ガクチカで派手な成果は必ずしも必要ではない。⇒ありのままを伝えること
✔ 見られているポイントはいくつもある。⇒相手のニーズに合った受け答えが重要
✔ 主観的な成果でも評価される方法あり。⇒ストーリーが重要


しかし、主観的な成果は共感を呼ぶのに一手間かかります。学生面談サービスJobSpringでは、あなたの経験を最大限活かせるように他己分析や経験の深掘りといったサポートを行っています。「自分の経験をうまく伝えたい」と考えている方は是非一度ご相談ください!

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編集者

JobSpring Online編集部

後悔のない就活を応援するメディア「JobSpring Online」のメディア編集チーム。

構成メンバー: コンサルタント、人材業界マーケター、学生ライター、etc.

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