【業界研究向け】広告業界の現状と今後の動向についてわかりやすく解説
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CONTENTS
広告業界の現状と課題
広告のデジタル化
広告価値の低下
広告⇒マーケティングへ
広告業界~今後の展望~
①広告自体の変化
②広告活動を行うフィールドの変化
まとめ
「広告業界を目指す就活生が知っておくべきトピックってなんだろう?」
「広告業界って今後どのような動きを見せるのかなぁ?」
広告業界は就活生の中でも人気の高い業界です。今回の記事ではそんな広告業界の現状の課題や今後の動向についてご紹介していきます。
- ・広告業界が今抱える課題って?
- ・これからの時代、広告業界はどのように発展するの?
- ・今後の広告業界を支える人材ってどんな人たちだろう?
といった疑問にお答えしていきます!
また広告業界の具体的な仕事内容や日本での主要な企業について知りたい場合は、下記の関連ページを参照くださいね!
【新卒業界研究】広告業界の特徴|仕事内容から魅力まで一挙解説
広告業界の現状と課題
市場規模の大きさが特徴的な広告業界ですが、急速にデジタル化が進む中で以下のような現状と課題に直面しています。
- ①広告のデジタル化
- ②広告価値の低下
- ③マーケティングアプローチの充足
それぞれの項目について、具体的に調べていきましょう。
広告のデジタル化
広告業界をリサーチする際、広告のデジタル化は必ず視野に入れなければなりません。
広告業界は現在、大きな転換期を迎えています。従来は紙媒体での広告やテレビCMでの映像広告、ラジオでの音声広告が広告形態の主流でした(いわゆる4媒体広告)。しかし時代が急速に進み人々の生活様式がインターネットを主軸としたものに変わったことで、広告もデジタル化を強いられているのです。
具体的にはSNSやWebサイト、動画配信アプリを通じた広告活動を行っています。短い文と魅力的な画像で人々の心を揺さぶるような広告や、思わずクリックしてしまいたくなる広告、5秒程度の動画でユーザーに「買わせる」広告の制作が必要とされているのです。
インターネット広告は近年かなりの伸び率を記録しており、今後さらに注力されていく分野です。一方でテレビや雑誌、新聞などの広告は衰退傾向に…この転換期において広告業界がどのような動きを見せるのか、目を光らせておく必要がありますね。
広告価値の低下
また、広告枠の価値が低下しつつある点も広告業界の大きな課題と言えるでしょう。
上述したように、Webの拡大に伴いインターネット広告が猛威を奮っています。新聞、雑誌、テレビなどからインターネットへ広告枠が移行するにつれて、従来の広告枠が価値を失い始めているのです。
皆さんも新聞や雑誌、ラジオでの広告を目に(耳に)することが少なくなったのではないでしょうか?目にする人が少なくなれば、それだけ広告本来の目的も果たしにくくなりますから、広告価値も低くなります。
インターネットの普及によりメディア4媒体(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ)の広告価値が著しく低下しているのです。広告代理店は広告費の値下げ競争だけでなく、代理店としての付加価値を高めていく必要があります。
例えば最大手の広告会社である電通も、今後の広告市場がゆるやかになることを予測し、マーケティング・トランスフォーメーションへと事業領域を拡張する動きに出ています。
つまり今までの広告代理店としてのノウハウを活かし、クライアントの事業戦略全体をサポートするコンサルティング事業を展開するということです。この「自社ノウハウを用いたコンサルティング」は広告以外の業界でも増えて来ています。
参考:https://www.group.dentsu.com/jp/ir/data/slides/2019EA2/index.html
広告⇒マーケティングへ
広告業界の、現代ならではの課題としてあげられるのがマーケティングです。
インターネットの普及は人々の情報収集を高いレベルで可能にしました。ユーザーは自分の欲しい情報を取捨選択できるようになり、膨大な情報の中から自分に必要なものだけを「拾い読み」するように変化したのです。これにより、一方的な広告は読み飛ばされるようになりました。そこで広告業界は「ユーザーのニーズに応じた広告活動」をする必要に迫られたのです。
ユーザーのニーズに応じた広告活動を実現するには、ターゲットとなるユーザーが日々どんなことを検索し何に興味を抱いているのか分析する必要があります。そのようなビッグデータをうまく活用しマーケティングに活かすことで、広告を響く人にだけ届けるアプローチをかけられるようになるのですね。
検索していた商品や旅行プランなどが、他のページを開いた際に広告として表示される様子を見たことがある方も多いのではないでしょうか?広告活動は一方的なアピールから双方向性を持つものへと変化しつつあるのです。
広告業界~今後の展望~
ここまで広告業界の現状と課題を見てきました。それでは今後、広告業界はどのように成長を見せるのでしょうか?現状と課題を踏まえて予測される今後の展望について、
- ①広告自体の変化
- ②広告活動を行うフィールドの変化
という2つの視点でまとめていきましょう。キーワードは「個別化」と「グローバル化」です。
①広告自体の変化
デジタル化がさらに加速することで、ユーザー1人ひとりに照準を合わせた広告の個別化が起こると予測されます。
AIや5Gが実現可能となった現代において、ユーザー1人ひとりに合わせたオーダーメイドの広告を自動で作り出すことが比較的容易になってきました。データ分析をもとに、そのユーザーが普段使う言葉や好きな色、タレントなどを統合することで、その人だけへ響くように作られた広告が表示されるようになるのです。
広く大衆にばら撒く広告から、個別にターゲットを絞った精度の高い広告活動へと変化していくかもしれません。その場合、高度なテクノロジーを使いこなすエンジニアやデータ分析を行うアナリストが広告業界を支えるようになるでしょう。
②広告活動を行うフィールドの変化
また、広告活動を行うフィールド自体を創り出す動きも予測されます。
ここまでに述べたように、今でさえ電車内やテレビCM、雑誌での広告活動に制限されていた従来とは打って変わって、インターネット上での広告活動が活発化しています。その活動はYoutubeやFacebookなど既存のSNSにとどまりません。多くの人が世界中から集まるプラットフォームを新しく確立することで、広告業のシェアを大きく拡大させる動きに出るのです。
この場合、魅力的なプラットフォームを新設するための技術が問われることは間違いありません。その他、世界中のユーザーに向けて広告活動を行うために常にリベラルな視点を持ち続け、先入観に囚われず多文化を理解し柔軟に課題解決ができる人材が業界を支えていくことになるでしょう。
まとめ
今回の記事では、広告業界の現状と今後の動向についてご紹介いたしました。全体を振り返ってみましょう。
・広告のデジタル化は急速に進んでおり、勢いは依然増している。
・デジタル化により従来の広告価値が低下しつつある。
・広告活動にもマーケティングが欠かせない時代となった。
・今後の広告業界ではさらにデジタル化が進み、インターネット基盤での活動が活発化する。
日本の広告業界は世界的に見ても大きな力を持っています。今後はグローバル化がさらに進むこともあり、世界での活躍も期待できる魅力的な業界です。
デジタル化に伴い不可能だと思われていたことが実現する時代となっています。柔軟な姿勢と高いコミュニケーション能力、さらにはデジタルに対する貪欲な知識吸収のできる人材が、今後の広告業界には必要になってくるでしょう。
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