電通

CONTENTS

A. 企業の理念、雰囲気、文化など

B. 社会やお客さんに対する貢献の形

C. 成果主義・年功序列、昇進・教育、若手の活躍など

D. 研修教育の制度、福利厚生、残業、勤務地など

E.業界内の位置付け、年収、オフィス環境など

まとめ

 電通は、アメリカ・中国に次いで世界第3位の広告市場である日本において、25%のシェアを占めている、国内最大の広告代理店です。クライアント数は約11,000社・150ヵ国弱に及び、2015年には広告業界で世界第5位の規模となりました。クライアントには企業だけでなく、官公庁や政党なども含まれています。


 クライアントとの人脈が大事な広告代理店は会食等も多く忙しいイメージがありますが、電通もその傾向はあるようです。また、派手な人が多いというイ印象も持たれがちですが、単にチャラいわけではなく、人脈をつくるのがうまい、存在感のある人が多いと言われています。

 業界内でトップの座につく電通ですが、成熟しきった国内市場で成長するためにデジタルマーケティング分野に注力したり、海外売上比率を54%に伸ばししたりと、成長機会を獲得するための施策を進めているようです。


 ここからは、企業研究でチェックすべきポイントでの分類に沿って企業情報をご紹介していきます!


A. 企業の理念、雰囲気、文化など

 企業理念、経営者の想いや会社の雰囲気・文化が大切だと考えている方は必見の項目です。


 電通グループは、「Good Innovation.」を企業理念に掲げ、技術革新だけではなく人や社会に新たな価値をもたらすことを目指しています

 広告業界は、クライアントからパートナーとして選ばれないと仕事が始まらない業界のため、電通でもクライアントを優先する傾向があります。それゆえクライアントとの会食が多くなりがちだったり、急な仕事が舞い込むと遅くまで仕事をしなければいけなかったりと大変さはあります。


 しかし、説明会などでも人事が否定をすることはなく、そのような文化を分かったうえでなお働きたいという人を採用しようという姿勢です。そのため、仕事が忙しくとも仕事に生きたいといったタフな性格の人が多いかもしれません。

 また、人脈を築くのがうまく、「人たらし」的な要素を備えた人も多い傾向にあります。

 以上のことを鑑みると、電通に対する向き・不向きは、人によってはっきり分かれるような印象を受けます。


B. 社会やお客さんに対する貢献の形

 「誰かの役に立つことがしたい」「企業として社会に貢献すべき」といった志向の方は押さえておきたい項目です。


 電通は、多くのステークホルダーに支えられて事業活動を進めているという考えをもち、社会一般、地球環境に対しても、社会的責任を果たすべく、各種の活動に取り組んでいるようです。

 A.で紹介した電通グループの企業理念のもとに、CSRの方針を明示する電通グループ行動憲章を制定しました。この行動憲章は、電通グループに属するすべての経営者と従業員が順守するべき概要であるとされています。また、電通グループ行動憲章にのっとったCSR関連の施策を推進するべく、委員長を執行役員とし、5人の役員で構成される「CSR委員会」を設置しています。CSR活動に積極的な姿勢をとっているといえるでしょう。


 電通は広告業界という業界の性質上、多くのステークホルダーがいます。そのため、「お客様のために」、ひいては「社会のために」という姿勢が必要になるかもしれません。


C. 成果主義・年功序列、昇進・教育、若手の活躍など

 「どんどん成長したい」「若いうちから活躍したい」という志向の方であれば見ておきたい項目です。


 電通では、新入社員研修終了後にトレーナーとして先輩社員が1名つきます。体育会的な文化があるため、上下関係は多少厳しい部分もあるようですが、1年間インストラクターから基本動作や知識をしっかりと教えてもらえるOJT制度があることは、しっかりとした教育を受けて成長したいという人には良い環境かもしれません。

 日本トップの広告代理店ということもあり、扱う案件も予算や規模が大きいものが多くなっています。そのため、企画力や実行力を身につけるために、若手は現場で相当の苦労をすることもあるようです。しっかりした教育を受けながらも、アイデア力や実行力といった面での成長スピードは速いものが求められるといえるでしょう。


 ベンチャーのような「最初から何でも自分で考えてとにかくやる」というよりは、どちらかといえばしっかりとした教育がある環境です。しかしながら、予算や規模の大きいプロジェクトが多く、若手のうちから高いアイデア力や実行力を身につけなければいけません。しっかりとした教育を受けながらも、入社時からスケールの大きい仕事に携わりたいと考える人には向いているかもしれませんね。


D. 研修教育の制度、福利厚生、残業、勤務地など

 「自分に合った働き方をしたい」「会社にどんな制度があるかが大事」という方はチェックしたい項目です。


 電通では、完全週休2日制をとっています。有給休暇は初年度に10日あり、その後年次が増えるにしたがい付与日数も増えていきます。また、連続休暇と呼ばれるリフレッシュ休暇、それからボランティア休暇などもあります。

 そして時間休制度という1時間単位での休暇取得も可能で、翌年度に繰り越せない有給休暇が残ってしまった場合は、年間20日・上限120日まで特定積立休暇として累積され、病気の治療や介護のために使うことができる制度があります。


 さらに、基本的な育休・産休も取得可能です。電通は広告代理店という業界の性質上、休日もクライアントとのお付き合いがあったり、仕事を行ったりしなければならないことがありますが、満3歳に達するまでの子を養育する社員は時間外・休日勤務の免除することができる制度があります。

 同様に、小学校就学前の子を養育する社員は、時間外・休日勤務は一定時間内に制限することが可能な制度もあり、育児と仕事の両立を図る仕組みづくりが始まっています。


 しかしながら福利厚生は整いつつあるものの、体育会的な社風やクライアントとの会食等もあるため、ワークライフバランスを充実させたいという人よりは、仕事が大変でも頑張りたいという人に向いていると言えるかもしれません。


E.業界内の位置付け、年収、オフィス環境など

 「いい企業に勤めたい」「高い年収を目指したい」といった方は確認しておきたい項目です。


 電通は広告業界トップで、業界内シェアは25%を超えています。クライアントからパートナーとして選ばれることが必須となる業界のため、人間関係を円滑に進められる「人たらし」的な要素をもつ人が多い傾向にあります。また、常に国内トップを走り続けてきた「体育会気質」な文化もあることは否定できません。高い年収も望め、世の中に与える影響も大きいことから、就活生からも非常に人気が高くなっています。


 有価証券報告書調べでは、電通の平均年収は1,188万円とされています。ここ数年での年収推移は1,120万円前後となっています。これは広告業界では1位、日本の上場企業における平均年収の中でもトップ20に入る水準です。



まとめ

 さて、ここまで電通についてザッと特徴やポイントをご紹介してきましたが、企業に対する理解は深まったでしょうか?制度や給与体系など細かい点については別のページで解説するので、ぜひ他のページもチェックしてみてくださいね。


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編集者

JobSpring Online編集部

後悔のない就活を応援するメディア「JobSpring Online」のメディア編集チーム。

構成メンバー: コンサルタント、人材業界マーケター、学生ライター、etc.

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