「大手企業」の条件と大手企業の就職人気が高い5つの理由

こんにちは！

　皆さんの中に、「大手企業に入りたいな」と考えている人はいませんか？「大手企業は安定しているし、お給料もいい」というイメージから大手企業を志望する人もいるかもしれません。

　では、皆さんに質問です。

「大手企業」とはどんな会社のことを言うのでしょう？

　改めて聞かれるとハッキリとは分からないという人も意外と多いのではないでしょうか。

　そこで今回は、「大手企業」と言われる条件と、大手企業への就職人気が高い理由を5つ紹介したいと思います。

大手企業とは

　実際にどんな企業が「大手企業」と言われるのでしょうか？

　大手企業と中小企業を分ける基準は、業界によって異なります。以下に大手企業の定義をまとめてみました。

• 製造業、建設業、運輸業：資本金が3億円を超えるあるいは、従業員が300人を超える
  
• 卸売業：資本金が1億円を超えるあるいは、従業員が100人を超える
  
• サービス業：資本金が5000万円を超えるあるいは、従業員が100人を超える
  
• 小売業：資本金が5000万円を超えるあるいは、従業員が50人を超える
  

　資本金とは、会社が事業をスタートさせる際に、事業主が準備した資金のことです。これだけを見ると、思ったより大手企業の基準は高くないなと思う人もいるかもしれません。

　では、実際に大手企業は会社全体の中で、どれくらいの割合を占めていると思いますか？80％でしょうか？90％でしょうか？

　経済産業省の中小企業庁によると、2014年時点で、全382万社のうち、大手企業は1万1000社で、残りの380.9万社は全て中小企業であるというデータが出ています。つまり、大手企業と言われる会社は、全体の0.03％しかなく、残りの99.7％はすべて中小企業が占めているんです！

　「大手企業」と言われる企業は、本当にごくわずかであることが分かると思います。

大手企業が人気な理由

　全体の0.03%しかない「大手企業」に就職するのは、競争率も高く非常に大変です。しかし、そんな「大手企業」に就職したいと思う学生は多いです。ここでは、その人気の理由を5つ紹介していきます。

①(中小企業と比べて)安定している会社が多い

　今の時代、大手企業と言えども絶対に安泰とはいえません。しかし、大手企業には大手企業たるゆえんがあります。

　不動産や投資など多くの固定資産を持っているため、業績が悪化したからと言ってすぐに倒産することはありません。業績の影響を直に受けやすい中小、ベンチャー企業と比べると、安定している会社も多いといえるでしょう。

②福利厚生が充実している

　大手企業は多くの社員を抱えているため、福利厚生面にかけるコストを効率化することができます。家賃補助が出たり、保険に格安で入れたりと、福利厚生が充実していることが多いです。

③人材育成の仕組みが整っている

　大手企業では長年にわたり人材育成が行われています。そのため、最初から仕事をすべて任されるというスタイルより、一通りの仕事を教えてもらってから徐々に独り立ちするというスタイルを好む人には向いているでしょう。

④その後のキャリアが広がる可能性が高い

　今や転職も珍しくない時代です。ベンチャーや中小企業から大手企業へ転職する際には、それなりに成績を残さなければ厳しいこともありますが、大手企業からベンチャー、中小企業へは転職しやすいという傾向があります。それは、そもそも人気企業に入社することができているという点から優秀な人材である可能性が高いと判断されたり、ノウハウがないベンチャーなどは大手企業のノウハウを持つ人材を求めることが多かったり、という理由が考えられます。

　大手企業でしっかりと基礎をつむことで、その後のキャリアをより広げていくことができるんです。

⑤社会的影響力が高い

　中小企業が社会に与える影響が小さいわけでは決してありません。しかし、中小企業よりも大手企業の方が保有している資金が多く、より大きなプロジェクトにも参加することができます。

　大手商社であれば、海外で鉄道を敷いたり、大手デベロッパーであれば、巨大商業施設を建設したりというように大きな仕事に携われるかもしれません。

まとめ

全体の0.03%しかない「大手企業」に入るのは、競争率も高く大変です。そして大手企業が人気の理由も確かにわかりますね。しかし、あまり深く考えずにネームバリューでとりあえず大手企業に選択肢を絞ってしまう人がいることも否定はできません。

「大手企業」に就職することで、自分が大切にしたいものを大切にできるのか、それとも「大手企業」のネームバリューにとらわれているだけなのか、を改めて考えてみてください！

参考
経済産業省　中小企業庁

大手企業の定義