【例文あり】就活面接で最近気になるニュースを聞かれたら?トピックの選び方と答え方

CONTENTS

なぜ面接でニュースのことを聞くのか?

①情報感度の高さを見極めるため

②学生の興味を知りたい

③ものごとに対して自分の考えをもっているか確認

どんなニュースを選ぶべきか?

①なるべく最新のもの

②話題性のあるものは無難!ただし…

③志望業界関連のニュースは難易度高め

④エンタメ・スポーツ・宗教・政治の話題はNG

【例文つき】面接で「気になるニュース」の答え方

①結論から述べる

②なぜ興味を持ったかについて伝える

③ニュースを要約する

④考察と展望を伝える

読みやすいニュースサービス一覧

ダイヤモンドオンライン

東洋経済オンライン

NewsPicks

Googleアラート

日本経済新聞

まとめ

ニュースについての質問は聞かれて困る質問の1つではないでしょうか。何をどう答えるべきか、面接官の質問の意図は何なのか。考えれば考えるほど、どつぼにハマる質問の1つです。そこで重要になるのがマクロな視点でニュースを観察する能力です。すべての業界に逐一対応するニュースを準備することも大事ですが、そもそも莫大なニュースの情報を整理できていますか?


マクロな視点でのニュースの読解力の身に着け方、そして実際の面接での活用の仕方を見ていきましょう。


なぜ面接でニュースのことを聞くのか?



日々起こっている出来事にどれだけ関心をもっているかというのはその人の常識や知識量を判断する上で重要な指標になります。企業における選考では主に以下3つの理由でニュースについて面接で取り上げています。


①情報感度の高さを見極めるため

情報が身の回りにあふれる今日の情報化社会では情報リテラシー、つまり情報を適切に理解・解釈・分析し、改めて記述・表現する能力の重要性がより高まっています。仕事にまつわる情報を収集し業務に役立てることは会社に入り働く際にも大切になります。その能力を計る尺度として「ニュースに関する意見」を面接官はきくのです。


②学生の興味を知りたい

有象無象のニュースの中から何故就活生がそのニュースを選んだのか。そのニュースを選ぶ行為からあなたが何に興味を持っているのかを間接的に探っています。


例えば就活生が若者のトレンドを報じるニュースに興味があるのであれば、今後企業がマーケット分析をする際に消費者の発想に近い社員として起用できるかもしれませんし、商品開発で的を得た製品を作り出してくれるかもしれません。


このように就活生の潜在的な可能性を間接的に測るという意味でもこの質問は重要なのです。


③ものごとに対して自分の考えをもっているか確認

出来事としてのニュースはひとつですが、そのニュースの解釈は十人十色です。面接官は回答から就活生が自分で考える力を持っているのか見極めています。


回答の「結論」からはあなたがニュースから何を解釈したのかを探っています。「何故」興味をもったのか、「要約」をどのように行うのか、更なる「考察」はあるのか。就活生の知的好奇心の高さを計る目的があります。


また面接官はこの質問を通して就活生がどういう考えをもっているかということだけではなく、知識の深さや思考力についても把握できるので就活生の能力をその場で判断することができます。


どんなニュースを選ぶべきか?



「最近関心のあるニュースはありますか?」という質問に対して就活生はどのような受け答えをすれば好印象を与えられるでしょうか。以下に受け答えに利用するニュースの選び方のポイントをまとめましたので活用してください。


①なるべく最新のもの

「最近」気になるニュースということで、できる限り最新のニュースを紹介できると好ましいです。ニュースにもトレンドがあり紙面上のメイン記事は2~3ヶ月の単位で入れ替わることから、おおよそ半年を目安に紹介できるネタを用意できるとよいです。それ以上過去のものとなると情報は生ものと同じく新鮮度が重要なので、自身の情報収集能力の無さを面接官に晒すことになるでしょう。


②話題性のあるものは無難!ただし…

消費税増税、キャッシュレス決済といった話題性のある経済トピックは無難です。一方話題性があるということは、他の志望者との差別化が難しく、また面接官もある程度の知識を持っていることが推測されます。情報収集能力については他の選び方と比較すると面接官にアピールしづらいので、話題性のあるトピックを扱う際はより希望業界に一歩踏み込んだ解釈・考察が行えると好印象です。


③志望業界関連のニュースは難易度高め

自信が志望する業界関連のニュースをひとつ取り上げて説明することはリスキーです。というのも面接官は業界への造詣が深いため、一端の就活生が考察を述べても太刀打ちできないからです。しかし、自分がどれだけその業界を志望しているかということについて直接アピールできるチャンスにもなり得ますので、詳しく調べた上で「自分はこう考えているが面接官の方はどうか」というように議論に持ち込むのも好印象を与える一つの手段になり得るでしょう。


④エンタメ・スポーツ・宗教・政治の話題はNG

【NG例】

「〇〇球団が5年ぶりにリーグ優勝を果たしたというニュースに関心がありました。他球団との戦力差が激しいなかで渡り合えることができたのも〇〇監督の地道な選手強化があったからこそだと分析しています。」

「現在内閣が推し進めている〇〇政策について話題ですが、私は反対しています。環境問題や震災による二次被害リスクといった課題がクリアできていない以上、慎重に立ち回る必要があると考えるからです。」


エンタメやスポーツの話題についてそれらを主な事業として扱っている企業(広告業界等)以外での面接で話すことはあまりお勧めできません。なぜならそれらの事柄は企業に直接関係ないことが多く、解釈に思考力を必要としない一時的なニュースであることが多いからです。また宗教や政治に関する話題は人それぞれ考えが違い論争を生みやすいことから面接で話すことはおすすめしません。


もし面接官がある一つの政治観に固執していて、それを気づかないうちに否定してしまうことになれば面接通過は絶望的でしょう。厚生労働省が定める「公正な採用選考の基本」(※1)によれば、採用選考において宗教や支持政党などについては各々の自由で考慮すべきではないとのことですから、わざわざこのような質問をする意味も企業にとってはないわけです。


もちろん、エンタメや宗教・政治の話題がその企業の事業に深く関係があれば持論を述べていただいても結構ですが、積極的に話すことで面接通過の確率が高まるかといえばそうではありませんので避ける方が無難です。


(※1)https://www.mhlw.go.jp/www2/topics/topics/saiyo/saiyo1.htm

【例文つき】面接で「気になるニュース」の答え方



では実際に「最近気になるニュース」について答え方のポイントをおさえていただくために、例文を見ていきましょう。

①出版業界が低迷している中、入場料をとるスタイルの書店「文喫」がにぎわっているというニュースです。

②本屋の本の配置に興味があり、日々配置を眺めています。しかしどの書店も陳列方法が似ていて差別化が図られておらず、ネット販売によって本屋がつぶれるのは必至であると考えていました。もっと書店店員の意図が散りばめられた書店はないかと探していたところ、目につく記事だったため興味を持ちました。

③本屋の存在価値を再定義し「しらなかった知識との偶然の出会いの場」の提供に努め、そのためのサービス提供の対価として入場料1500円をいただく。安い値段ではないがお洒落な空間でゆったりと長時間本を読める。店内にはカフェがあり、コーヒーを無料で何杯ものむことができる。本好きのための空間提供に努めた結果、本の購入割合は4割で通常の書店の3倍も売り上げているそうです。

④「本屋は本を並べて売っていればいい。」常識だと考えられている風潮に批判的に立ち向かい、挑戦し成功する。サービスの根本を見直し、時代のニーズに適したサービス提供を行う。今後のマーケティング方針の指標となる具体例になるのではないかと、ニュースを見て考えました。


①結論から述べる

「出版業界の低迷」を背景に「文喫がにぎわっている」という事実を簡潔に述べています。この一文があることでこれからどんな話があるのかということを聞き手が推測することができます。


②なぜ興味を持ったかについて伝える

前述した通り採用担当は学生の興味や情報感度などの観点からなぜ興味を持ったのかを知りたがっています。上の例文では日々の生活からどういう意識でその問題に気づいたのかを具体的に解説しています。「書店店員の意図が散りばめられた書店はないかと探していた」というように自分で問題提起をしている様子も伝えているのもポイントです。


③ニュースを要約する

③ではニュースの記事を要約し、限られた時間の中で面接員に話が伝わるように工夫しています。「本の購入割合は4割で通常の書店の3倍も売り上げている」というように定量情報も交えることでニュースの詳細情報も取りこぼさず伝えられています。


④考察と展望を伝える

ニュースの要約をもとにその事象に対する自分の考えを述べています。必ずしも受けている企業に関連性を持たせる必要はありませんが、例文のように「マーケティング方針の指標となる具体例になるのではないか」など自分の意見をしっかりとまとめられると好印象です。


読みやすいニュースサービス一覧



以下に就職活動を控えた皆さんにおすすめのニュースサービスを一部紹介します。オンラインの媒体では最新情報に多く触れることができますのでぜひ活用してください!


ダイヤモンドオンライン

ビジネス週刊誌『週刊ダイヤモンド』、『嫌われる勇気』といった自己啓発本を出版しているダイヤモンド社が運営しているニュースサービスです。無料で読める記事の数が多いです。


特徴的なのは、キャリア関連の特集記事やウォール・ストリート・ジャーナルが有料会員登録で読むことができるという点です。金融業界に興味のある方はチェックしてみてください。


東洋経済オンライン

経済誌よりの記述が多い傾向です。各記事にコメント欄があり、記事の注目度の指標として使えます。サイト自体の見やすさがあり、気になったニュースに関連するトピックも豊富なため、芋づる式に情報を得ることができます。また記事に対するコメントの質は担保されていませんが、新たなリアクションが得られることもあります。


アプリも存在しますが、操作性に優れていないため現状はブラウザでの閲覧をおすすめします。


NewsPicks

ニュースを身近に感じることができるのが「NewsPicks」です。Facebook、Twitterのアカウントからフォローすることができます。ニュース慣れしていない人もSNSのひとときにふと確認することができる、身近なニュースサービスです。専門家が独自の考察をコメントとして投稿している場合もありますので、その話題に詳しいかどうかに限らず、様々な人の意見を知ることができます。


こちらはアプリに特化したサービスで操作性も問題ありません。


Googleアラート

Googleが提供している機能のひとつです。この機能自体にニュースサービスの機能はありません。参照元のメディアが多岐にわたるので、情報源の偏りが少なくて済みます。また設定したキーワードについて最新の情報を収集し通知してくれるので、自身の関心のある業界のキーワードを設定し、情報収集ツールとして活用してはいかがでしょうか。


欠点としては、設定するキーワードが多いと大量のメール通知が来てしまうことです。見逃したくないトピックだけに絞って活用するのが無難です。


日本経済新聞

情報を網羅している媒体の代名詞「新聞」ですが、読みなれていない人には灰色の再生紙にしか見えないでしょう。月約5000円という値段も大きな壁として立ちはだかります。攻略が難しいぶん、味方につけられれば心強いです。そんな新聞を心強い味方として迎え入れる手ほどきを3stepで説明します。


ステップ① コラム枠を読む:紙面情報より話の展開にストーリーがあります。

いざ新聞を読むとなると紙面の情報の多さからページを繰る手が止まりがちに。そこでまずはじめはコラムの枠を読み始めてはいかがでしょうか。


「やさしい経済学」:マーケット理論を学びたい方へ

経済理論のひとつを取り上げて7~10日間具体例をあげて解説してくれます。ニュースの解釈の補助となる理論を学ぶことができます。より興味がわくようならば「経済教室」のページも読むと良いです。


「大機小機」:金融業界向け

マーケット総合面の左上にあるコラムです。金融に精通している複数名が匿名でコラムを書いています。後述「春秋」よりも経済色が強めのコラムです。


「春秋」:ニュースを多角的に見るために

コラム担当者の時事問題に対する意見・主張が纏められています。自身の理論の補強にどうぞ。


ステップ② 見出しを一通り見よう

コラム読みに慣れてきたら、細かい本文を読み始めるまえに大きく太く書かれた見出しにざっと目を通します。二週間ほど継続するとだんだんとトレンドになっているニュースが見えてくるはずです。


ステップ③ 気になる記事を読もう

自身が興味を持っている業界の見出しがちらほらと目に止まってくるようになります。そのような状況になったら本腰を入れて読み進めていきましょう。コラムから派生しそうな記事について読み進めると、より理解が深まりニュースに対する回答の精度も高まります。


ここでは一例として著者の慣れ親しんだ「日本経済新聞」について取り上げましたが、他のニュースサービス「ダイアモンドオンライン」「東洋経済オンライン」「NewsPicks」などを使うにしても継続して情報に接することが大事です。


まとめ



「最近気になるニュースについて教えてください。」その意図は、就活生の興味・関心、情報感度の良し悪しを探るためのものでした。質問が対策されるにつれ、より高度な解釈・考察が重要となり、それを補助するツールとして新聞の読み方・ニュースへの触れ合い方を紹介しました。


結論→何故興味をもったか→要約→ニュースの背景・理論を踏まえた考察」の流れで回答することができれば業界への深い理解をアピールすることができます。その結果良い印象を面接官に残せるでしょう。回答のお供として是非参考にしてください。


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編集者

JobSpring Online編集部

後悔のない就活を応援するメディア「JobSpring Online」のメディア編集チーム。

構成メンバー: コンサルタント、人材業界マーケター、学生ライター、etc.

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