はじめてのSPI対策~短期間でいかに効率良く点数を上げるか~

CONTENTS

SPIってそもそも何?

見落としがちな点①:点数ではなく偏差値

見落としがちな点②:出題される問題のレベルは正答率で決まる

見落としがちな点③:テスト結果は使いまわせる

見落としがちな点④:できなかった問題は解き直そう

SPIの対策はいつから?どれくらい?

SPI対策:各分野で点数を上げるコツ

言語分野

非言語分野

英語分野

構造的把握力分野

SPI対策:性格検査を受けるときのポイント

①一貫した回答を心掛ける

②社風を意識した回答をする

短期間でできる対策方法とは?

まとめ

就活では避けて通れないSPI、対策に頭を悩ませている人も多いでしょう。分からなくてもとりあえず一回受験してみて感覚を知ることが大切です。とはいえ全く情報がないと不安になると思うので、今回はSPIの注意点や対策方法をお伝えしたいと思います。


特に、限られた時間で効率良く点数を稼ぎたい人や対策期間が短くても成果を出したい人には最後まで読んでいただきたい内容です。


SPIってそもそも何?



SPIとは、テストセンターと呼ばれる会場に出向いてPCで受けるテストのことです。就活でエントリーする際に受験を求められることが多く、結果が悪いと面接前にお祈りされてしまうこともあります。


実はこのSPI、皆さんが見落としがちな点があります。SPIは就職活動くらいでしか使用しないため無理もありませんが、どうせ受けるのであれば情報を知っておき有利に立ち回りたいものです。以下にポイントをまとめました。


見落としがちな点①:点数ではなく偏差値

SPIは点数ではなく、正解した問題の難易度を元にした偏差値で評価されます。たくさん解いたと思ったのにSPIで落ちてしまう場合は、問題の難易度が低かったケースが考えられます。


見落としがちな点②:出題される問題のレベルは正答率で決まる

難易度の高い問題を出題させるにはどうしたら良いかというと、とにかく間違えないことが一番です。SPIでは最初に簡単な問題、正解したら少し難しい問題、というように正解することで問題レベルが上がっていきます。一方、間違えるとレベルが後退する仕組みです。SPIの問題は大学入試と比べると随分簡単ですが、絶対に間違えられないという点ではプレッシャーが大きいです。


見落としがちな点③:テスト結果は使いまわせる

SPIは一回前に受けたテスト結果を他の企業にも提出することができます。ですが前々回以前の結果は使えないので注意が必要です。また点数などは受験者には分からないため、出た問題の種類や回答数を記憶しておいて上手くいったか自分で予測しなくてはなりません。問題例の章でレベル別の出題について説明します。


良いテスト結果を見極める方法は予測以外にも、「倍率の高い企業を受けてSPI選考を通過する」というものがあります。SPIは人気が殺到する大手企業で利用される傾向にあり、応募者をふるいにかける選考の序盤に設置されることが多いです。つまり、人気企業でもSPI選考を通過できるということは、点数がある程度高いということになります。


見落としがちな点④:できなかった問題は解き直そう

問題を持ち帰ることはできませんが、簡単な文章や図であれば記憶できます。SPIは何回も受けているうちに同じ問題が出てくることも多いので出来なかったものは解き直しておくと次回役立ちます。


SPIの対策はいつから?どれくらい?



SPIは使いまわせるため、本選考が忙しくなる前に自分が納得いく結果を出しておくと安心です。筆者はそれをしていなかったため、エントリーシートと並行でSPI対策を進めなくてはならず大変でした。友人は夏インターンでSPIを受けるときに対策していたようなので、余裕を持って準備したい方はインターン応募と同時にSPI対策を始めると良いでしょう。 


SPIを対策する期間の目安としては1か月~2か月といったところです。最初の1週間のうちに集中して問題集を一通り終わらせ、一度受験をする。難しかった問題や自分の得意・不得意分野を見つけ、苦手意識をなくして再度受験する。効率が良い人だと1, 2週間ほどの対策期間でそれなりの結果が見込めます。あくまでも目安なので、テストの出来によって継続の判断をしてください。


SPI対策:各分野で点数を上げるコツ



ここでは各分野の解き方のコツについて解説します。問題集では例題と解法は載っていても細かいコツは書いていないこともあるので、もしよければこちらも参考にしてみてください。


言語分野

文章題に注目しがちですが、実は熟語の意味など知らないと解けない問題もあるので注意が必要です。国語と似ているとはいえスピード感など慣れが必要な部分もあるため、油断は禁物です。


1. 言葉の関係性:二つの言葉の関係性を考えます。


例)カブトムシ クワガタムシ

①ものさし はさみ
②食べ物 りんご


この場合、昆虫の中のカブトムシとクワガタムシは同列ですから、同じく同列の①を選びます。これは慣れれば比較的簡単だと思います。


2. 言葉の意味:熟語の意味を問われます。


例)これまでのやり方を受け継いで、そのとおりにやること

①追随
②踏襲


②が正解です。本を読んだりして徐々に対策することがおすすめですが、短期間では難しいです。知らない単語が出てきたら漢字を見て意味を予測しましょう。また何回も受験しているうちに同じ問題に出会うことも多いです。分からなかった問題は記憶していてあとで調べましょう。


3. 語句の用法:文章中の単語の関係性に関する問題です。


例)棒でたたく

①遊んで帰る
②フライパンで焼く


②が正解です。棒やフライパンの「で」は「を使って」と言い換えられます。同じ関係性の文章は同じ言葉で言い換えても意味が通ります。パッと見て分からないときは言い換えを使って正解を見つけましょう。


4. 並べ替え:文章を意味が通るように並べ替える

接続詞に注目します。また文の前後で違和感がないかなど、流れも意識すると解きやすいです。


5. 空欄補充:文章に空欄があり、補うべき単語を選ぶ。

比較的簡単ですが文章の内容や量によっては分かりにくいものがあります。文章問題が出てこない人はここで躓いてる可能性もあります。文章の流れや要点を頭の中で整理する練習をしましょう。時間に余裕があれば、選んだ単語を入れて一回読んでみて違和感がないか確かめると良いです。


6. 文章問題

空欄補充や下線部の意味を問うものなどがありますが、文脈に注目することがコツです。受験の国語とやり方は変わりません。簡単ですが、間違えないように見直しをするなど正確性には注意が必要です。


非言語分野

非言語分野は単純な文章題からはじまり、確率や場合の数といった中級の問題、最後にSPI非言語で最も難易度が高い推論で締めくくります。コツは以下の通りです。


1. 文章題:スピード重視

文章題はやり方を理解したら簡単に解けます。数字が違うだけの問題が多いので問題集で流れを覚えてしまうと良いです。


2. 確率、場合の数:パターンを覚えて正確に

学校で習ったレベルと比べると簡単です。ですが解き方を忘れている人も多いですし、ケアレスミスも多いので注意が必要です。この問題においてもパターンや公式があるので、当てはめの仕方さえ覚えてしまうと無理なく答えることができます。


3. 推論:図を描いて思考を整理

推論はメモ用紙を活用して図を描くことをおすすめします。とはいえ丁寧に書いていてはすぐに時間切れになってしまうので、できるだけ簡単にささっと仕上げる練習をしましょう。推論が出るということは正答率が良い証拠ですが、その中でも「あてはまるものをすべて選ぶ」といった複数選択の問題が出たらかなりの高得点を期待して良いでしょう。


英語分野

英語のSPIは全ての業界で実施されているわけではありません。航空業界など英語力を求められる企業を受けるときに必要になります。英語分野が選考に含まれている人のために以下のポイントをお伝えしておきます。


1. PCの問題が読みにくい

英語の問題も他の分野と同じく大学受験と比べれば簡単です。しかしPCで解くので紙のように線を引きながら読めません。そのため人によっては慣れるのに時間がかかるでしょう。


2. 同義語・対義語など短期対策が難しいものもある

単語系は知っていれば一秒で解けますが、反対に知らなければどうにもなりません。大変なのは、これらの知識問題は就活前に短期間で身に着けることが難しいという点です。高得点を狙う人はあらかじめ単語帳などで勉強するなど工夫が必要です。


3. 長文は時間制限に注意

とにかく読みにくいという印象を受ける長文。筆者は目が悪いのですが、文字が小さくPCまでの距離があると全然見えませんでした。拡大機能もありますがタイムロスになります。難易度は低いものの時間がないため止まらずに読み続けるくらいのスピードが必要です。目が悪い人は必ずメガネやコンタクトを持参しましょう。


構造的把握力分野

各分野の中で一番「なんだこりゃ」となりやすいのがこの構造把握です。SPI以外で目にする機会が少ないため、皆平等に対策が必要という特徴もあります。


1. 落ち着いて臨む

関係性を理解することが求められる構造把握力分野において、焦りは命とりです。テンポを崩さないように解くことを心掛けると良いでしょう。


2. 苦手な人は問題数をこなす

苦手だという声も多いです。その場合はできるだけ多くの問題を解いてパターンを覚えるという方法が有効です。「こんな視点がある」「ここに注目する解き方がある」というように、知識を増やすことで本番でひらめきやすくなります。


SPI対策:性格検査を受けるときのポイント



性格検査は対策がおろそかになりがちですが、実は言語&非言語以上に重視されるという意見もあるほど大切なものです。コツは以下の通りです。


①一貫した回答を心掛ける

性格検査では様々な角度から皆さんについて質問してきます。例えば「休日は友人と過ごすことが多い」→Yes or No、「社交性があるほうだ」→Yes or No、という二つの質問があるとします(実際はイエスノーの回答ではありません、あくまで例です)。ここでひとつはイエス、一方はノーと答えてしまうと、検査結果としては社交性があるのかないのか分からないということになってしまいます。一度「社交性がある」という趣旨の回答をした場合は、その検査内の他の質問でも同様の回答を心掛けることが必要です。


②社風を意識した回答をする

自分のありのままの姿を見せられることが一番ですが、筆者の場合は受ける企業の社風や業界に合わせて少しだけ回答を変えていました。ここで大切なのは本来の自分から離れすぎないことです。真逆のことを答えても面接でばれます。あくまで「心掛け」程度にとどめる必要がありますが、性格検査で引っかからないためには効果的です。


短期間でできる対策方法とは?



やらなきゃと思っていたけど時間がなくて気が付いた時にはもうやばい!という人もいるかもしれません。そんな場合にはどうしたら良いのでしょうか。


対策本を一冊入手

書店に行けばSPI対策に特化した本が何種類も売っています。もしくは先輩に譲ってもらうのもありです。就活が終わったらいらないものなので、持て余している先輩もいるでしょう。選ぶべき本は、一通りの傾向が網羅されている問題集です。推論、文章題、など種類別に解説されているものがおすすめです。


本を手に入れたらとりあえず一周解きます。SPIの問題は比較的簡単なのでコツさえ掴めば作業感覚で解けます。解説を読まなくてもスムーズに解けるようになればOKです。余裕がある人は問題集にある回答時間目安も参考にしてください。


練習でSPIを何度も受ける

時間のない人は何回も問題集を解くより、本番で経験を積んだ方が良いです。まず練習用としてSPIを取り入れている企業に数社応募します。本命企業でミスすると取り返しがつかないので、志望度が低い企業のSPIから先に受けましょう。PCで回答する感覚を知り、制限時間に慣れるには場数を踏むことが必要です。


筆者は一日に二回受けるなどして良い結果が出るまでテストセンターに通いつめました。1、2週間である程度SPIに慣れることができるはずです。


まとめ



SPIは対策とコツがものをいうテストです。早めに準備すれば心に余裕が生まれます。でももし直前になってしまっても大丈夫、効率的に練習すれば1、2週間で良い結果を出すことは可能です。


分野ごとに注意点が異なるため、ポイントを押さえて対策することを心掛けてください。また問題レベルは大学入試に遠く及びませんが、時間制限があることで焦りや計算ミスにつながりやすいです。プレッシャーは逆効果なので、何回も受験するつもりで気負わずに取り組んでください。


今回はSPIについてお話しました。面接とは違う意味で大変な点も多いですが、準備が報われやすいという特徴もあります。一緒に頑張りましょう!


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編集者

JobSpring Online編集部

後悔のない就活を応援するメディア「JobSpring Online」のメディア編集チーム。

構成メンバー: コンサルタント、人材業界マーケター、学生ライター、etc.

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