大日本印刷(DNP)

CONTENTS

A. 企業の理念、雰囲気、文化など

B. 社会やお客さんに対する貢献の形

C. 成果主義・年功序列、昇進・教育、若手の活躍など

D. 研修教育の制度、福利厚生、残業、勤務地など

E. 業界内の位置付け、年収、オフィス環境など

◼︎まとめ

 大日本印刷は、日本の印刷業界の中でも2強の一角をなす総合印刷会社です。印刷業界はその事業者のうち従業員数が300名以下の中小企業が約99%を占めるような業界であるため、その中で凸版印刷とこの大日本印刷の2強は非常に強い存在感を放っています。そして国内のみならず世界的に見てもかなり上位の総合印刷会社です。

 通称「DNP」としても広く知られており、東京オリンピック・パラリンピックのオフィシャルパートナーでもあります。事業は「情報コミュニケーション」「生活・産業」「エレクトロニクス」「清涼飲料」の4つの領域で主に展開しています。


 ここからは、企業研究でチェックすべきポイントでの分類に沿って企業情報をご紹介していきます!


A. 企業の理念、雰囲気、文化など

 企業理念、経営者の想いや会社の雰囲気・文化が大切だと考えている方は必見の項目です。


 大日本印刷にブランドステートメントは「未来のあたりまえをつくる。」で、以下のような行動規範を掲げています(以下大日本印刷HPより引用)。


1. 社会の発展への貢献
「私たちは、事業を通じて新しい価値を提供することで、社会の発展に貢献します。」
1. 企業市民としての社会貢献
「私たちは、社会とともに生きる良き企業市民として社会との関わりを深め、社会のさまざまな課題解決や文化活動を通じて社会に貢献していきます。」
1. 法令と社会倫理の遵守
「私たちは、法令および社会倫理に基づいて、常に公正かつ公平な態度で、秩序ある自由な競争市場の維持発展に寄与します。」
1. 人類の尊厳と多様性の尊重
「私たちは、人類の尊厳を何よりも大切なものと考え、あらゆる人が固有に持つ文化、国籍、信条、人種、民族、言語、宗教、性別、年齢や考え方の多様性を尊重し、規律ある行動をとります。」
1. 環境保全と持続可能な社会の実現
「私たちは、恵み豊かな地球を次世代に受け渡していくため、持続可能な社会の構築に貢献します。」
1. ユニバーサル社会の実現
「私たちは、あらゆる人が安全で快適に暮らせる社会の実現のため、使いやすい機能的な製品、サービス、システムソリューションの開発、普及に努め、多様な人々が暮らしやすいユニバーサル社会の実現に寄与します。」
1. 製品・サービスの安全性と品質の確保
「私たちは、製品・サービスの安全性と品質を確保し、生活者・得意先の満足と信頼の獲得に努めます。」
1. 情報セキュリティの確保
「私たちは、得意先などから預かった情報資産やDNPグループが自ら保有する情報資産(企業機密情報、個人情報、知的財産など)を保護するため、万全なセキュリティの確保に努めます。」
1. 情報の適正な開示
「私たちは、常に自らの事業や行動を多くの関係者に正しく知ってもらうため、適時・適正な情報の開示を積極的に進め、透明性の高い企業をめざします。」
1. 安全で活力ある職場の実現
「私たちは、職場の安全、衛生の維持・向上のために知恵を絞り、常に改善に努めます。また、社員の多様性に配慮した働き方を尊重し、健康で安全な活力ある職場づくりを推進します。」

 大日本印刷はこのような考え方のもと、日々前進している会社です。また、グループのビジョンとして「DNPグループビジョン2015」を掲げています。また、企業文化としては安定した大手企業らしく法令順守意識が高く、他の点でも日本的な性格が強いと感じる従業員は少なくないようです。


B. 社会やお客さんに対する貢献の形

 「誰かの役に立つことがしたい」「企業として社会に貢献すべき」といった志向の方は押さえておきたい項目です。


 創業当時まだベンチャー技術とも言える活版印刷をもとに、「文明ノ業ヲ営ム」ことを目指して日本の近代化のため印刷を通じて不可欠な出版・情報流通の基盤を構築し、文明に資する事業を行うことを志してきました。その理念とも言える志のまま、事業が変わっても社会に貢献するという姿勢を持ち続けています。

 CSR活動の具体的な取り組みとしては、第1〜第3の責任という視点で大きく3つのテーマがあります。以下、大日本印刷HP(http://www.dnp.co.jp/csr/)を基にご紹介します。


第1の責任「価値の創造」:
・社会の発展への貢献
(グローバル規模で社会が直面する課題を解決するための製品やサービスの開発・提供を行う)
第2の責任「誠実な行動」:
・人権の尊重
(社員だけでなく事業活動が影響を及ぼす全ての領域においていかなる差別的行動も行わないことを定め徹底する)
・社員とのかかわり
(社員一人一人が安全・快適に働くことでより力を発揮できるような環境をつくる)
・顧客・生活者とのかかわり
(障がい者、健常者、あるいは年齢性別の差がない自由で安全・快適な社会のための製品やサービスの開発・提供を行う。また、製品やサービスは企業の責任として安全性・品質を最優先とする。また、情報セキュリティの取り組みを最重要課題の一つとして体制の強化や教育に取り組む。)
・バリューチェーンでの取り組み
(サプライチェーン全体で社会適合性を高めることを目指し努める)
・社会貢献の取り組み
(環境保全・地域社会・次世代育成・芸術文化・人道支援の5つの活動テーマを持って社会貢献活動方針を制定)
・環境の取り組み
(ものづくり企業として地球環境との共生を考え行動する)
第3の責任「高い透明性(説明責任)」
・情報の適正な開示
(社会とともに持続的に成長していくべくステークホルダーとの信頼構築を行うため適正に情報を開示する)

C. 成果主義・年功序列、昇進・教育、若手の活躍など

 「どんどん成長したい」「若いうちから活躍したい」という志向の方であれば見ておきたい項目です。


 成果主義というよりは年功序列の色が強い、歴史ある日本の大手企業といった性格を感じる人が少なくないようです。人材育成の方針として「自らの成長を目指す人材を育てる」を掲げ(2018年卒新卒採用HP https://recruit.dnp.co.jp/career/より)、キャリアアップ支援制度を設けています。研修制度はDの項目でご紹介します。

 人事制度として「社内人材公募制度」「社内FA制度」「自己申告制度」「社内留学制度」「社内ベンチャー制度」「グローバル研修制度」といったものがあり、自主的にキャリアアップを望む従業員が意思表明することを促すような制度が多く見られます。


D. 研修教育の制度、福利厚生、残業、勤務地など

 「自分に合った働き方をしたい」「会社にどんな制度があるかが大事」という方はチェックしたい項目です。


 入社後2年間は社会人・企業人としての基礎を学ぶ重要な期間として研修制度が設けられています。管理職・リーダーには「DNPグループビジョン2015」の具現化に向けた幹部研修プログラムを設けています。

 具体的には、ステップアップセミナー・新任上級職研修・国際コミュニケーションスキル研修・プロモーショナルマーケター受験対策講座や、ネットワークラーニング、自己啓発支援としての通信教育講座など多様なものがあります。


 一方で働き方としてはフレックス勤務制、裁量労働制、女性社員活躍推進ミーティング、メンター制度といった働きやすい環境づくりのための取り組みを行い、組織と個人が連動した働き方改革と従業員のキャリア形成・自己実現の支援が評価されて「第9回ワークライフバランス大賞」を受賞しています。


E. 業界内の位置付け、年収、オフィス環境など

 「いい企業に勤めたい」「高い年収を目指したい」といった方は確認しておきたい項目です。


 大日本印刷は国内業界規模5兆4,159億円の印刷業界の中で売上高1兆4,559億円を占める2強の一角である総合印刷会社です。

 本社は東京と新宿区にあり、創業は1876(明治9)年、設立は1894(明治27)年の歴史ある会社です。2017年3月時点での売上高は連結で約1兆4,101億、単体では約9,768億円で、従業員数は連結で38,808名、単体で10,800名となっています。営業拠点は日本各地と欧米諸国、アジアなどにも多数構えています。

 平均年収は有価証券報告書によると706万円です。


◼︎まとめ

 ここでは大日本印刷についてザッと特徴やポイントをご紹介してきました。企業に対する理解は深まったでしょうか?自分の中の軸をしっかり持った上で、大日本印刷が自分に合っていそうかどうかじっくり考えてみてくださいね。


編集者

JobSpring Online編集部

後悔のない就活を応援するメディア「JobSpring Online」のメディア編集チーム。

構成メンバー: コンサルタント、人材業界マーケター、学生ライター、etc.

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