資生堂

CONTENTS

A. 企業の理念、雰囲気、文化など

B. 社会やお客さんに対する貢献の形

C. 成果主義・年功序列、昇進・教育、若手の活躍など

D. 研修教育の制度、福利厚生、残業、勤務地など

E. 業界内の位置付け、年収、オフィス環境など

まとめ

 資生堂は、国内シェア第1位、世界第5位の化粧品メーカーです。売上100〜500億円規模のブランド・ラインを10以上保有しています。現在120の国と地域で事業を展開しており、2014年度で売上高は日本47%、海外53%と、グローバル展開を積極的に行っています。

 2013年には業績の悪化から大幅なリストラを実施しましたが、2014年以降消費税増税前の駆け込み需要などもあり、売り上げを伸ばしました。


 また資生堂では、国内の女性社員の割合が8割を超えており、育児休暇や短時間勤務などを国内でもいち早く導入しました。日本経済新聞社グループの「日経ウーマノミクス・プロジェクト」と働く女性向け月刊誌「日経ウーマン」が実施した、2016年版「女性が活躍する会社ベスト100」では、3年連続で1位を獲得するなど、女性が活躍する企業としても知られています。


 ここからは、企業研究でチェックすべきポイントでの分類に沿って企業情報をご紹介していきます!


A. 企業の理念、雰囲気、文化など

 企業理念、経営者の想いや会社の雰囲気・文化が大切だと考えている方は必見の項目です。


 資生堂グループは、国・組織・ブランドを問わず、グループ全員で共有する理念を「Our Mission, Values and Way」として掲げています。ここでは、「Our Mission, Values and Way」をそれぞれ紹介します。


・Our Mission=「資生堂グループは何をもって世の中の役に立っていくのか」→「私たちは、多くの人々との出会いを通じて、新しく深みのある価値を発見し、美しい生活文化を創造します」
・Our Values=「Our Missionを実現するために、資生堂グループで働く一人ひとりが共有すべき心構え」
→「伝統は、優位を築く基となり多様性は、人材と組織を強めそして革新こそが成長を生み出します」
・Our Way= 「Our Missionを実現するために、資生堂グループで働く一人ひとりがとるべき行動」
→「お客さまとともに 取引先とともに 社員とともに 株主とともに 社会・地球とともに」

(資生堂HPから抜粋)

 資生堂ではこれら3つを根幹として、「美しく生きたい」という世界中の人々の願いに応えるために、徹底したお客さま志向の企業をめざすことを宣言しています。

 また資生堂は、化粧品業界のトップとして安定して存在してきたこともあってか、基本的には年功序列の色が強く、社員同士のコミュニケーションも多いようです。愛社精神の強い社員も多いと言われています。国内女性社員の割合が8割を超えており、あらゆる場面で女性が活躍できる職場だといえるでしょう。


B. 社会やお客さんに対する貢献の形

 「誰かの役に立つことがしたい」「企業として社会に貢献すべき」といった志向の方は押さえておきたい項目です。


 資生堂は、「美しさを通じて人々が幸せになるサステナブルな社会」を実現させるために、「Person(お客さま)」「Community(社会)」「Planet(地球環境)」を重点領域として、積極的にサステナビリティ戦略を進めています。

 具体的には、バングラデシュ農村部の女性の活躍を支援したり、環境に配慮した商品づくりをしたりしているようです。また、サステナビリティに関する決定は、業務執行における重要案件を意思決定する会議で決定しています。

 これらの取り組みの結果、企業倫理やCSRなどを専門とするアメリカのシンクタンクが発表した「世界で最も倫理的な企業」に5年連続で選定されるなど、外部からも高い評価を得ています。


 資生堂が基盤としている化粧品は、人々の肌に直接触れるため、常に安心・安全が求められます。お客様のために、社会のためにという意識をもって仕事を進めていくことになると思います。


C. 成果主義・年功序列、昇進・教育、若手の活躍など

 「どんどん成長したい」「若いうちから活躍したい」という志向の方であれば見ておきたい項目です。


 資生堂は、2016年から「パフォーマンス向上プロセス」という制度を導入しています。これは、一人ひとりが高い目標にチャレンジし、その達成に向けて新しい知識やスキルを修得し、それを仕事で活用する中で能力を伸ばしていくことや、上司であるマネージャーがコーチングやフィードバックを通じて成長を支援することを一連のプロセスとするものです。全てを教え込むというよりは、まずは個人にチャレンジをさせてみるという傾向にあるようです。


 また、このプロセスのカギとなるマネージャー層に対しては、パフォーマンス向上プロセスに関する継続的なトレーニングが行われる他、各個人に対しても、通信教育講座や営業、財務といった分野別の研修が実施されています。指導員に何でも教えてもらうのではなく、まずは自分で考えてやってみてから教えてもらいたいと考える人には良い環境かもしれません。


 成果主義というよりは、比較的年功序列の色が強い会社ですが、国内社員のうち8割以上を女性が占めています。2017年1月時点で、国内事業所の女性リーダー比率が30.0%、海外事業所の比率が69.3%と、あらゆる場面で女性が活躍しているといえるでしょう。


 ベンチャーのような「自分で考えてとにかくやる」という要素もありながら、後のしっかりとした教育がある環境です。初めから何でも教えてくれるという環境ではないので、自分の望む成長はどんな環境であれば叶うのか、考えてみてください!


D. 研修教育の制度、福利厚生、残業、勤務地など

 「自分に合った働き方をしたい」「会社にどんな制度があるかが大事」という方はチェックしたい項目です。


 資生堂では、法定であらゆる社員がワークライフバランスを実現できるよう、日本国内でもいち早く育児休暇や短時間勤務を導入しました。社員の健康確保に加えて効率的な業務推進の観点から労働時間の管理もしっかりと行っていて、2011年度からは本社オフィス20時消灯、及び月に1回の定時退社デーを実施しています。

 また、女性だけでなく、男性もともに子育てや介護をしながらキャリアアップすることを実現するべく、育児期の社員と上司との個別面談を実施したり、お客様対応に従事する社員が短時間勤務を行う際にその社員にかわって夕刻以降の店頭活動をサポートする人員を派遣する制度を導入したりと、独自の取り組みを行っています。


 これらの取り組みが認められ、2007年より次世代育成支援対策推進法に基づき「くるみんマーク」を取得しています。また、内閣府男女共同参画局が2014年度に新たに創設した「女性が輝く先進企業表彰」でも「内閣府特命担当大臣表彰」を受賞した他、日本経済新聞社グループの「日経ウーマノミクス・プロジェクト」と働く女性向け月刊誌「日経ウーマン」が実施した、2016年版「女性が活躍する会社ベスト100」では、3年連続で1位を獲得しています。


 ワークライフバランスは比較的良好なため、出産や介護など様々なライフイベントがある中でも、働き続けやすい印象を受けます。


E. 業界内の位置付け、年収、オフィス環境など

 「いい企業に勤めたい」「高い年収を目指したい」といった方は確認しておきたい項目です。


 資生堂は、化粧品業界国内第1位、世界第5位の売上を誇っています。特に女性が普段から使用している化粧品という商品を扱っているうえに、日本を代表する化粧品会社ということで、就活生からの人気は非常に高くなっています。福利厚生が充実していることもあり、結婚や妊娠をしても離職する人はほとんどいないようです。

 有価証券報告書調べでは、資生堂の平均年収は745万円とされています。ここ10年間は、584万円~767万円を推移しています。化粧品業界の中では高水準で、一般的な上場企業の水準といえるでしょう。お給料を重視する人より、ワークライフバランスを重視する人に向いているかもしれません。



まとめ

 さて、ここまで資生堂についてザッと特徴やポイントをご紹介してきましたが、企業に対する理解は深まったでしょうか?自分の就活の軸をしっかりと持った上で、改めて資生堂が自分に合っているかどうか確かめていきましょう!


編集者

JobSpring Online編集部

後悔のない就活を応援するメディア「JobSpring Online」のメディア編集チーム。

構成メンバー: コンサルタント、人材業界マーケター、学生ライター、etc.

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