野村證券

CONTENTS

A. 企業の理念、雰囲気、文化など

B. 社会やお客さんに対する貢献の形

C. 成果主義・年功序列、昇進・教育、若手の活躍など

D. 研修教育の制度、福利厚生、残業、勤務地など

E. 業界内の位置付け、年収、オフィス環境など

まとめ

 野村證券は、日本全国に約160もの店舗を展開する国内最大の大手証券会社です。特に野村證券は実力主義的な風土がある証券業界の中でもその傾向・イメージが強いようですが、これはかつての不況を営業マンに厳しいノルマを課してなんとか乗り切ってきた、そのような風土だからこそやってこれたという過去があってのことのようです。

 業界内でトップの座につく野村證券ですが、業界内シェアは40%を超え、2位の企業には2倍以上の差をつけています。またグローバル化に対する姿勢も積極的で、全職員の40%以上は海外において勤務しています。


 ここからは、企業研究でチェックすべきポイントでの分類に沿って企業情報をご紹介していきます!


A. 企業の理念、雰囲気、文化など

 企業理念、経営者の想いや会社の雰囲気・文化が大切だと考えている方は必見の項目です。


 野村グループは創業以来、常に社会の発展に貢献することを心がけ、「創業の精神」を受け継いできました。創業の精神十ヶ条をご紹介します(野村グループHPから引用、「」はそれぞれ野村にまつわる実際の書籍などの文章中より抜粋したものです)。

野村グループの存在意義
 →「証券報国こそは野村證券の職域奉公の実体にして、あくまでもこれを貫徹すべく」
顧客第一の精神
 →「自己の利益よりも顧客の利益を先にす」
海外への雄飛
 →「君たちの将来には、世界の飛躍が待っている」
調査・分析の重視
 →「凡ての證券に就いて、その本質に就いての研究を科学的になすべき責任がある」
先取りの精神
 →「常に一歩前進することを心がけよ。停止は退歩を意味する」
企業家精神
 →「企業家は、七割方の科学的確実性を握ったならば、それでもって、あとの三割の不確実を、突飛し飛躍するだけの勇気がなければならぬ」
人材の登用
 →「人材を養ふこと、有為の人物を蓄へ、適材を適所に配することは、寧ろ資本力以上の大なる財産であることを強調して参りました」
チームワークの重視
 →「各部各係は各々責任を以て事に當り、幹部は身を以て之を率い、店主の統制下に協力一致打って一団と成り」
業務推進の心構え
 →「敢然として我等は我等の信ずる道に向かって鋭意驀進すべきである」
サービスの心構え
 →「単に取引を行へば任務終れりとする如き器械的労務を為すのみならば、必ずしも各位の力を待たずして可なり」

 野村グループの企業の一つである野村證券も、このような精神を受け継いでいるようです。

 また、野村證券はその文化として体育会気質・縦社会的な組織であるという点も特徴の一つです。それゆえの大変さはありますが、それを学生向けの説明会などで隠すわけではなく、その文化をわかった上でなお選んでくる人材を採用しようという姿勢です。それもあって覚悟がある、潔い、割り切っている、といった性格の人が多いかもしれません。


 成果主義的なところもあるので評価に関する男女の公平さはしっかりしているようですが、業務時間外のたとえばディナーやゴルフなど接待のお仕事もそれなりに評価対象となるところも否定はできません(以前ほどではなくなってきたようですが)。


 上記2点の文化を考慮すると、野村證券に対する向き・不向きは人によってハッキリしているような印象を受けます。


B. 社会やお客さんに対する貢献の形

 「誰かの役に立つことがしたい」「企業として社会に貢献すべき」といった志向の方は押さえておきたい項目です。


 野村證券含め野村グループは、企業市民としての社会的責任を果たすべく社会的課題に積極的に取り組んでいます。CSRの適切な推進と管理は企業価値を維持・向上するために重要であるという考え方を持っているようです。

 A.のところでご紹介した創業の精神十ヶ条に沿いつつ、経営レベルでCSRに関する意思決定を行いグループとしてCSRを推進すべく、グループの役員7名で構成される委員会を設置するなど積極的な姿勢をとっています。


 野村證券では顧客第一の精神を尊重しているだけでなく、業務内容的にも顧客の大事な(多くの場合は多額の)資産を自分への信頼によって動かしてもらう場面が多いお仕事なので、「目の前のお客さんのために」という姿勢を持ち仕事をする必要性が高いかもしれません。


C. 成果主義・年功序列、昇進・教育、若手の活躍など

 「どんどん成長したい」「若いうちから活躍したい」という志向の方であれば見ておきたい項目です。


 野村證券では、新卒社員にはインストラクターが1名つきます。上下関係は体育会系的な文化があるため多少厳しいようですが、1年間インストラクターからしっかりと教育を受けるOJTの制度が整っている点はしっかり教育を受けて成長したいと考える人には良い環境かもしれません。


 野村證券はこのようなOJTのみならず、Off-JTでの教育も行っています。体系化された集合研究とOJTという両側の教育が相乗効果となり、土台をしっかり固めつつ実践力も培うことができます。

 また、ホールセール部門では入社から2~3年間、社員の成長・育成を支援するためのアナリスト・プログラムがあるなど、グローバルでの新卒向けの集合研修も行っています。その他にも語学研修、資格取得支援などもあり、社員の能力開発・育成に力を入れています。

 1年目から自分の裁量権が大きいというよりは最初はしっかり教育・能力開発という色が強いですが、社員全体に対する女性社員の比率が約42%で、あらゆるシーンで女性が活躍しています。


 ベンチャーのような「最初から何でも自分で考えてとにかくやる」というよりはしっかりとした教育がある環境です。もしも「自分でなんとかやっていく力」を重点的に身につけて成長していきたい」といった志向がある方ならばさほど教育制度は重要ではないかもしれませんが、自分はどのような環境であれば自分の望む成長が叶うのか、しっかり考えてみましょう!


D. 研修教育の制度、福利厚生、残業、勤務地など

 「自分に合った働き方をしたい」「会社にどんな制度があるかが大事」という方はチェックしたい項目です。


 野村證券では、自分の目指す生き方に合わせられるよう、働き方を以下の4種類から選ぶことができます。


総合職A社員:

 国内も海外も含めて、幅広くキャリアを経験して総合的な金融のプロを目指す働き方。

総合職B社員:

 特定の希望する地域に根ざしつつ総合的な金融のプロを目指す働き方。

総合職C社員:

 A,Bとは少し異なり「総合的」ではなく「専門的」な領域特化のプロを目指す働き方。

FA社員:

 地域密着型の金融のプロとしてコンサルティング業務の専門性を高めていく働き方。


 海外や国内でも遠方への異動はしたくない、あるいは異動しても構わないから幅広く経験を積みたい、特定の領域の業務でスペシャリストを目指したい…

などなど自分の望む働き方ができるのは良いですね。


 週休2日制、有給休暇を計画的に連続取得するリフレッシュ休暇や、基本的な育休・産休も取得可能です。社員の健康管理という面では定期健康診断だけでなく保養所があったり、スポーツ施設があったり、社員の健康確保に加えて効率的な業務推進の観点から労働時間の管理もしっかりと行っていて、水曜日は定時退社を目指すなどの取り組みもあります。


 野村グループでは心身ともに健康であることが一人一人の活躍につながるとし、上記を含めた多様な取り組みを行い、その成果が認められて経済産業省から「健康経営優良法人(ホワイト500)」として認定されています。


 また、育児支援制度として育休からの復帰をサポートする情報ツールの提供や授乳のためのナーシングルーム設置、勤務地変更制度、男性社員の育児休暇取得への取り組みなどを行っています。その成果が認められ、2007年より次世代育成支援対策推進法に基づき「くるみんマーク」を取得しています。


E. 業界内の位置付け、年収、オフィス環境など

 「いい企業に勤めたい」「高い年収を目指したい」といった方は確認しておきたい項目です。


 野村證券は証券業界トップで、業界内シェアは40%を超えています2位には2倍以上の規模の差をつける大手企業です。そもそも証券業界が市場規模のわりに労働者数が多くない「少数精鋭」「実力主義」という印象を受ける業界で、その中でも「実力主義」「体育会気質」で知られている企業の一つです。


 高い年収も望め、社会貢献の意識も比較的強いと言える大手企業なので就活生からの人気が高いようです。また、都内の拠点は日本橋や大手町といった都心の一等地に構えています。

 有価証券報告書調べでは野村證券の平均年収は約1,163万円とされています。ここ10年間1,000万円前後を推移しています。大卒で長く勤めると多くの場合1,000万円は超えるため、他の金融機関の中でもトップクラスの水準です。


まとめ

 さて、ここまで野村證券についてザッと特徴やポイントをご紹介してきましたが、企業に対する理解は深まったでしょうか?制度や給与体系など細かい点については別のページで解説するので、ぜひ他のページもチェックしてみてくださいね。


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編集者

JobSpring Online編集部

後悔のない就活を応援するメディア「JobSpring Online」のメディア編集チーム。

構成メンバー: コンサルタント、人材業界マーケター、学生ライター、etc.

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